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第三話 夢の言付け2

なんとか短くしました。

ああ、わたしはこのまま死ぬのだろうか?


なら、せめて匠次郎さんだけは助けてほしい────


 そこでわたしの意識は途切れた。しかし、人の声が聞こえた。

 あれ?おかしいな……わたし死んだはずなのにどうして声が聞こえるんだろう?もしかして、死んでも声は聞こえるのかな?


おーい、こ───おき────聞こえる?


お────はるき────える──な?


 はっきり何言っているか分からないが一つだけ言えることがある。五月蝿い!ただそれだけだ。


───きこ───かな?───る


おば───き──える?──おーい


 少しは静かにして欲しいものだ。わたし死んだのに、これでは静かに眠れない。


───き──える?──はる?


ああ、もう!


「五月蠅いんですけど!」

 わたしは起き上がりそう叫んだ。


 え?どうしてわたし起きあがられるの?

「アハハ♪やっとこはるん起きたね?」

 一人の狩衣の服をきた男性がわたしの横で笑っていた。

 わたしのことを「こはるん」呼ばわりする人は今のところこの世に一人しかいない。それはカルさんだ。

「こはるん、大丈夫?何だか顔が青白いよ?」

「え?」

 わたしはまだ混乱していた。


 ど、どうしてわたしここに居るの!わたし死んだんではないの?

「おーい、大丈夫?私の声聞こえている?」

 もしかして、死んだらこの夢想空に来るの?なら、ここは夢想空じゃなくて黄泉の国?

 さっきからカルさんが手を降っている。

「聞こえていますか?」

「あ、あの!」

 急にわたしが声を出したのでカルさんは驚いた。

「うぉっとっと。何だい?」

「ここは死んだ人が来る黄泉の国か何かですか?」

「はい?」

 ニコニコ顔の彼は眉だけひそめた。


「ですから、ここは死者とか何かかそんな者が来る所ですか?」

「はい?何を言っているんだい?そんなことあるわけ無いじゃないか。ここは 死者とか 入れないよ。生ある者しか入れないんだ。あと、生ある者の選ばれた人だけ」

「え!」

 わたしは驚いた。


「何をそんなに驚くんだい?当たり前のことじゃないか」

「カルさんって生きているんですか?」

「うん。まあね」

「えっ、以外です!てっきりわたし、カルさんは死んでいるのかと思っていました」

「勝手に人を殺さないでくれるかい?」

 すみませ。失礼なこと言ってしまってと、わたしは何度も頭を下げながら謝っていた。しかし、わたしはある重大なことを思い出した。

「って違う!わたしが聞きたいことはどうしてまだ昼間なのにわたしここにいのですか?」

「それはこっちが聞きたいよ」

「ここは眠らないと来れないんですよね?」

「うん、あと会いたいと思った時だけだよ。こはるんはお昼寝をしてまでも私に会いたかったんだね?私感動して涙が出ちゃいそうだよ」

「あっ、それは違います」

 『手を振りながら違う違う』とわたしは真顔で言った。何故か別の意味で涙目になっているカルさん。そして、わたしは意識が無くなる前の記憶を思い出した。


「わたし……あっ!思い出した!」

「え?何を思い出したの?」

「わたしがここに来る前の記憶です」

「へー、っでどうなの?」

「それがわたし崖から落ちたんです………崖から落ちたってことは………しょ、匠次郎さんは?!」

 立ち上がり辺りを見回したわたしだが、ここは夢想空、上下左右見ても同じで真っ白だ。 


「おいおい匠次郎ってだれ?」

「わたしの大切な友達です」

「あら、そうなの。それより、先ずは私に説明してくれないかい?いまいち状況が掴めないんだ」

「そんな……説明している余裕なんてありません」

 わたしは元に戻るため、自分(意識だけ)がこっちに来る前の場所を思っていた。

 確か、わたしがここに来る前の場所を思ったら帰られるんだよね?………

 でも、目を瞑っていたわたしは急にカルさんに肩を振られた。

「え?え?」

 驚いたわたしは目を開きカルを見た。

 そして、カルさんの顔は何時ものバカみたいな笑顔ではなかったのだ。真面目の顔だった。


「小春、状況を説明してくれないか」

「でもそんな余裕……」

「小春、今は帰られないよ」

「ど、どうしてですか?」

「今の君の気持ちは心配し過ぎて心が不安定何だ。もし、その不安定なままこの夢想空から出ようとしたら君の意識は別の所に行って帰られなくなるよ」

「えっ!では、どうしたら出られるんでしょうか?」

「まずは、今の状況を説明してくれないか?そうでないと私は君に力を貸せない」

「え?……わかりました」

 わたしはしぶしぶこっちに来る前の状況を説明した。


「えっと、まず最初に匠次郎さんっという人が何度も同じ夢を見るということを相談されたんです。そこからまあ、色々と斯く斯く然々(かくかくしかじか)」

「っということ何です」

 今までただずっと相づちもせず聞いていたカルは『なるほど』と一人呟いた。


「いうことは君、崖から落ちた時に意識がなくなったんだね?」

「うん?まあー、そうなると思います」

 現にわたし、崖から落ちたその先の記憶がない。

「そして小春はその崖に落ちる前に幽霊が出てきて、その匠次郎っという人が苦しんでいて、その霊のせいだと思った君は強く“消えろ”と願った」

「はい、そんな感じです」

「では小春は強く“消えろ”と願ったあと、何か自分の体に変化は無かったのかい?」

「いえ、変化ではないですが、急に突風が吹いて髪が解けました」

「いや、そっちの変化ではなくて………体が重くなったとか眠くなったとか怠くなったとかとか」

「あ、それ全部当てはまります!」

「なるほど」

「で、それってどういうこと何ですか?やっぱりわたし、お昼寝をしないと体が怠くなる体質なんですかね?」

「それってどんな体質だよ」

「え?違うんですか!」

「うん、かなり違う。小春がお昼寝をしようが、こっそり摘み食いをしようが関係ないね」

「わ、わたし摘み食い何てしたことが在ありません!まあ、ちょっと、してみたいなとか思ったことがありますが……って違いますからね!いつか摘み食いをしようなんて考えていませんからね!?」

「あ、うん。そうか。じゃあ、話しを戻そうか?」

「はい」


「君は急に体が怠く感じたあと崖から落ち、そのまま意識を失ったっということは……君、力を無意識の内に使ったね」

「力?力って一体何の力を使ったんです?」

「菊理媛神の力かな?あ、でも神擬特有の力かもしれないし……どっちでも良いや」

「ちょっと適当にしないで下さいよ!」

「まあ、要するに君は無意識の内に力を使って、慣れない力に疲れて意識を失ってしまったということだろう」

「何か適当ですね」

「まあね 」

 彼はニッコリ微笑んだがその笑い方がちょっと不気味だった。

 なるほど。カルさんはこういった変な微笑みもするんだな。


「なら、私の力を貸さざる得ないな」

「力?そういえばカルさんは一体どんな力を持っているんですか?」

「フフッ、ひ・み・つ」

 先ほどとは変わったいつもの笑顔になっていた。

「そ……うですか」

「さぁ、小春ちょっとおでこ貸して」

 その発言を聞いたわたしは彼から一歩後ずさった。そして、額を隠した。 


「何をするつもりです?!」

「うわー。私は随分と怖がられたね。でも大丈夫だよ。変な事しないから。デコピンするだけだから………ほら、早よおでこ貸せや」

「何か口調変わっていませんか?」 

 じりじり後ずさるわたしだが、カルが一瞬動いたかと思うと、わたしの額に激痛が走りわたしはしゃがみこんだ。

「いっ、痛いぃ」

「それはそうだよ。だってデコピンしたからさ」

 ん?わたし前にも誰かに額を叩かられたような気がするだけど………


「さっ、こはるん。これで君は帰れるようになったぞ」

「えぇ?」

「大丈夫だよ君が元の場所に帰るまで私の力が君を守るよ」

 何か変な感じだ。そういえばカルさんは何者何だろうか?

「君の力はまだまだ不安定だからね。まあ、今日は特別に私が力を貸した」

「ありがとうございます………ところでカルさんの力って何ですか?」

「フフッ、さっきも言ったじゃないか~秘密だよって」

「はあ、そうですか」

 なぜ秘密なのか分からないけど───


「カルさん、帰る時はこの前と一緒ですよね?」

「うん、そうだよ」

「えっと、じゃあ、カルさんありがとうございます。そして、さようなら」

 わたしは手を振った。

「うん、バイバイー」

 そこでわたしは消えた。

「小春───頑張ってね」



何か変な所があったら言って下さい!


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