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純粋無垢を護らねば!〜リン×ラン×キッチンカー日常〜  作者: おりみみ


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第28話 水族館を護らねば!中編(リン視点)

 ペンギンショーの席取りを完了した私達。

 お客さんは二十分前にも関わらず大勢来ていたものだから、真ん前の席は取れなかったけど、しっかり見れる席に座れたから万事OKよ。


 待ちきれないランちゃんをあやしながら十五分。


 キピーッ、キピーッ、


 満席になったお客さん達の前に、ペンギンちゃん達の登場よ!

 本番五分前に準備運動を交えた、お披露目サービスをするのね。


 これにはランちゃんも大喜び!

 目を輝かせてペンギンに指を差して言うわ。


「ペンギンがキピーって鳴いてるなの!」


 ランちゃん、ペンギン相手でも指差ししちゃダメよ?

 可愛い指を護る為、私はそっと指を下に下げてあげるわ。


「ふふっランちゃんみたいね~」


「何処がなの」


 キピーなペンギンとキャピキャピ興奮してるランちゃんって、可愛いという意味も込で似てると思うんだけどな~。


 その可愛さは世界遺産委員会も黙ってられないわ。


 ペンギン着ぐるみランちゃんとペンギンちゃんのツーショットも撮ってみたい……着ぐるみを着せたままの方が良かったかしら?


「何か良くないことを企んでる気がするなの」


「良いことを企んでいたのよ?」


「企む言ってる時点で良くないなの」


 ペンギンちゃん準備運動が終了し、本番のペンギンショー開幕よ!


 ペンギンちゃんがジェット機のように泳ぎ回り、ランちゃんのようにヨチヨチ歩き、ランちゃんのようにランちゃんするわ。


「はあ、ランちゃん可愛いなあ。ランちゃんショーに来て良かったわね!」


「心の声が漏れてるなの、恥ずかしいなの。ランちゃんショーじゃないなの」


 頬を膨らませるランちゃん。

 可愛いお餅ほっぺをツンとするわ。


 ペンギンちゃんが魚投げを見事にキャッチする芸が終了した頃、係員の人が私達お客さんに向かって。


「ペンギンのランちゃんにお魚投げてみたい人ー! 手を挙げてねー!」


 ペンギンのランちゃん!?


「ランちゃんランちゃん! あのペンギンちゃんも名前ランちゃんなんだって! ランちゃんと同じ!」


「その口をチャックするなの。私の必死のアピールが台無しになっちゃうなの。子供みたいにはしゃぐななの」


 冷静さを見せるランちゃん、でも腕をピンと伸ばすその仕草は紛れもない幼さがあって尚のこと可愛いわ。


「私たちはまだ子供よ?」


「そーゆーことじゃないなの」


 隣の本家ランちゃんはハイハイー!

 と手を必死に挙げている中、私は興奮のあまりランちゃんコールしていたわ。


 偶然も運命なのか、ランちゃんの必死アピールが届いたのか、係員の人がこちらに目を光らせて言うわ。


「そこの元気な可愛らしい女の子! こちらのステージに来てくださいー!」


 来たわ、ランちゃん×ランちゃんのスペシャルコラボよ!


「……え、私のことなの?」


「そうよそうよ!」


「……なんか緊張して来たからリンも一緒に来るなの」


 私の手を引いてステージに上がるランちゃん。

 ペンギンちゃんにおやつ魚をあげる係員ちゃんは、マイクをこちらに向けて語りかけて来るわ。


「今回はお越しいただきありがとうございますー! お名前、なんて言うのかな? おいくつ?」


「ラン、十七なの」


「へ~! 同じ名前なんて偶……え!? 十、七……?」


 JKランちゃんと私を交互に見る係員ちゃん。これはアレね。


「あなたも、もしかして?」


「ちょびっと惜しいわ、私はピチピチ十八歳よ!」


 マコちゃんとの初対面と同じ展開ね。


 驚きを隠せない係員ちゃんは、さっきまで元気だった素振りは何処へやら、徐に胸部をさすりさすりするわ。


 これもマコちゃんと同じね、係員ちゃんもカルパス食べすぎて胸焼けしたのかしら?


「あ、ああっえと、さあペンギンのランちゃんにお魚をあげてみましょうー! さあランさん、お魚を持って口元に投げてみてくださいねー!」


 手に収まる魚をジーと眺めるランちゃん。

 普段魚を生掴みすることが無いから、少し抵抗があるのかもしれないわね。


 魚に反応しキピーと鳴くペンギンちゃんに。


「さ、魚シュートなの」


 ランちゃんはそう言ってぽいと魚を投げるわ。

 綺麗に放物線を描き、ペンギンちゃんが上手にキャッチ。

 くちばしを上に向けて魚を飲みほすように平らげ、キピーとお礼をするわ。


 ペンギンちゃんも引けも劣らずに可愛いわね……ランちゃんvsランちゃん、レディーファイよ。


「やったわねランちゃん!」


「これくらい朝飯前なの」


 ふんすーとしていたランちゃんとハイタッチ!


 ああごめんなさいね、強くタッチしてランちゃんがよれっとしてしまったわ。

 でも、「危ないなのー」と言いながら笑顔を見せてくれるランちゃんはやっぱり天使ね!


「ペンギンのランちゃんもとても嬉しそうです! 魚投げてみて、どうでしたか?」


 係員ちゃんにマイクを向けられたランちゃんは。


「余裕だったの」


 とドヤ顔で言いのけたわ。

 ふふっ、強がる姿も良きかな良きかな。


 そうしてペンギンのランちゃんとバイバイお別れし、ペンギンショーを終えたわ。


 次は室内の水槽コーナーを回りましょうか!

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