表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
42/88

ぶんかさい!

文化祭、始まりました。

 無事文化祭が始まって二日目。

 平太(へいた)は一日目を頑張ったので、二日目は自由に行動していいという許可を実行委員の女子から得ていた。

 そして平太は、保育ルームにいた──。


「お金は持ったか?」

『もったー!』

「迷子には?」

『ならなーい!』

梅田(うめだ)さんとか俺が言うことは?」

『きくー!』

「ならよし──」


 と子どもたちに約束をさせて、平太は頷いていた。

 皆首からお財布をぶら下げて、今か今かと平太を見上げている。


「皆、今日は外からも人が来てるから、周りをよく見て歩くのよ」

『はい!』


 とテーブルで肩掛け鞄を準備する初枝(はつえ)の言うことにも子どもたちは頷く。

 そして初枝は肩掛け鞄を手にすると、平太のもとにやってくる。


「準備できたわ」

「そうですか──じゃあ、行きますか」

「そうね、行きましょうか──」


 そして子どもたち四人と初枝、平太は、保育ルームを出るのだった。


「どこから行くか」

「あ、飲み物買いたいわ。いいかしら」

「いいですよ」

「じゃあちょっと買ってくるわね──」


 と初枝が自動販売機のある所に向かっていった。


「平太、まだ?」

「梅田さんが戻ってきてからな」


 とそわそわしている(たつ)に平太は言う。


「きょう、明良(あきら)は?」

「あー……明良は昨日サボったから、今頃実行委員にこき使われてるんじゃね」


 と平太は苦笑いして(かおる)に言う。

 今度は(あや)が平太に訊く。


凌平(りょうへい)お兄ちゃんは、きょうくる?」

「兄ちゃん? あぁ、来るとは言ってたな。会えるかはわかんないけど」

「あえたらいいね!」


 と(あん)が笑って平太に言う。

 平太は小さく笑って、


「そうだな」


 と答えるのだった。


 それから初枝が戻ってきて、平太たちは歩き始めた。


「お化け屋敷やってまーす!」

「タピオカジュース飲んでいきませんかー?」

「アトラクションやってまーす!」


 廊下を歩けば、各クラスの生徒たちが自分のクラスの宣伝をする声が耳に入ってくる。


「平太、アトラクション! アトラクションやりたい!」


 と辰が平太のズボンをつんつん引っ張る。


「わかったわかった──皆も入るか?」

「はいる」

「あたしもあたしも!」

「うん!」


 と他の三人も頷く。初枝にも確認をとるため、平太は初枝を見た。


「梅田さんはどうしますか?」

「私は待ってるわ。楽しんできて」


 と初枝は手を振って断る。


「わかりました。じゃあ行ってきます──」


 平太はわくわくしている四人を引き連れて、アトラクションの教室に入っていった。


 中に入ると、四人が平太に携帯を届けに行ったとき階段の踊場にいた男子三人がいた。


「「「あ、子ども」」」


 と男子三人が口をそろえて言う。


「あれが平太か?」

「そうだろ。子どもたちと一緒にいるんだし」

「だよな──」


 こそこそと三人は話す。

 そんな三人を見て、平太は首を傾げる。


「どうかしました?」

「え……? あ、いやいや、何でも──」

「そうそう、何でもないですよ」

「じゃあ、ルール説明しますね!」


 と男子三人は手を振って話す。


「簡単に言うと、出てくる敵をボールを当てて倒すだけ」

「そ。二回当てれば倒せる」

「全部倒したら、あめちゃんあげちゃうよ──」


 はい、頑張って〜。とゴムボールの入ったカゴを平太に渡して先を促す。


「それでは」

「健闘を祈って」

「行ってらっしゃい!」


 子どもたちは男子三人を見上げて、


『いってきます!』


 と言うと歩き出した。


「あ、待て、ボールは俺が持ってんだぞ」

「平太はやくー」

「おそいー」


 四人の後を追う平太を見て、男子たちは、あれが平太か、覚えておこう。とちょっと思ったのだった。


 教室の中には、五人の変装した生徒がいた。

 平太はカゴを床に置いて、


「一人二個持って、一人に二個当てろよ」


 と説明する。


「わかった! いくぜ!」


 とまず辰が先に攻撃を始める。


「ぼくも!」

「あたしもー!」

「わたしも……!」


 と続いて三人もボールを持って当て始める。

 当てられた生徒たちは、それぞれ悲鳴をあげて逃げていく。

 そして全員が逃げきると、一人の女子が入ってきた。


「おめでとう! はい、好きな味選んでいいよ──」


 とあめの入った箱を差し出してくる。


「やったー!」

「ありがとう」

「あたしイチゴ!」

「わたしはオレンジ──」


 平太は喜ぶ四人を連れて、アトラクションの教室を出た。


 廊下の端で、初枝は待っていた。


「せんせー、あめもらったー!」

「よかったわね──」


 と初枝は走ってきた四人を見て微笑む。


「次はどうしましょうか」

「おばけやしき、いきたい」

「マジで──?」


 薫の一言によってお化け屋敷に入ることになり、六人はお化け屋敷に向かった。


 お化け屋敷は、辰と薫と平太。初枝と彩と杏に分かれて入った。

 途中叫んだりしながらも、お化け屋敷から出た。


 そして少し歩いてから、平太は気づいた。


「……辰と杏、どこだ──?」


 薫と彩はいるが、辰と杏がいなくなっているのだった……──





次回、辰と杏を探します。そして、意外な遭遇も──?


休日投稿ですが、再来週になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ