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散文  作者: みけねこ
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 私は車から出る黒煙を吸うまいとして袖口で自らの口をふさいでみせたが、袖口はすでに排ガスのようなアビと匂いがしたので、腕をパタパタと振って驚いてしまった。少し涙目になりながらも、どうして何もかもうまく行っていないのかと思うと、浜辺美波が疎ましく思えて仕方がなかった。どうせ連絡したところで明日の友人である事実は変えられない気がしたので、タモリに申し訳が立たないから、今日のことは水に流して駅前まで友人が来るまで迎えに来ることを期待して待つことにした。

 車の通りは如何せんまだ激しく、1台も駅前で停まる様相をし得ない。そのうちこれはいくら待っても無駄ではないだろうかと思うと、バスの停留所を探して先月届いた友人からの絵葉書を元に住所から居場所を割出して、自分の手で友人探し出す方がまだ早いのではないかと思うに至った。

 あれは何年前だろうか。もはや記憶の彼方。友人はどこを探してもいない、というよりあの駅にはバスの停留所すらなかった。それを探すのに何日か費やして

、空腹で記憶も絶え絶え、あの頃をどう過ごしたかも覚えていないのだけれども、思い出せるのは、浜辺美波から社長にお礼が来たからというので、連絡が来て、電話代がもったいないからということで近くの公衆電話にかけ直すと言われたのだけれども、公衆電話など見つからず、わけもわからない状況から途方に暮れて、父のアドレスを見やって、けれど父なんかには絶対に連絡はしたくない。また根も葉もないことで私を罵って責め立てるくらいしかできないに決まっているから、なんのためにもならないことがわかりきっている。とりあえず社長の連絡は取れなかったけれど、ゆうパックの置き配をこのセントラルステーションに設定してよかったと思った。浜辺美波はまだ私にたくさんの非常食を送ってくれていたのであるから、調理などしなくても、数年はここでやっていけた。そのうち公園は雑草だらけになって、列車も辿り着かなくなったセントラルステーションには車すらも通らなくなってしまったから、駅の景観なんかもみすぼらしい有様に荒廃してしまった。

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