↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隙間奇談 ~日常の「すきま」に潜む、奇妙な短編集~  作者: 空気人形


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
56/78

「狸の回り道」

母親に「おじいちゃんたちのお墓参りに行くけど、どうする?」と聞かれ、たまには行くかと車に乗っていったときのこと。


自宅からお墓までは、車で30分ほどの距離。かなりの田舎道だ。

しばらく走るうちに、あたりの景色はどんどん暗さを増していった。


助手席でぼーっと外を眺めていた私は、ふと強い違和感を覚える。

(あれ……? さっきもあのお店、通らなかったっけ?)


「ねぇ、あのお店さっきもあったよね? 個人のお店みたいだけれどチェーン店がなのかね?」


尋ねると、運転席の父親は「そうか……?」と言いながら徐にタバコに火をつけた。

窓を少し開け、紫煙をふーっと外へ吐き出す。


「もうすぐ着くよ」


父親がそう呟いた瞬間、急にあたりがふっと明るくなり、目の前に目的の墓地が広がった。

驚いて車の時計を見ると、出発してから1時間以上も経っている。


「……ずいぶん時間がかかったね」

「狸のせいだわ。帰りは大丈夫だよ」


母親は事もなげにそう言った。

言葉通り、帰りは何事もなく30分ほどで自宅に着いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。