「夏の夜の光」
受験勉強のため、深夜遅くまで起きていた夜のことです。
私の部屋は壁に向かって机が置いてあり、窓を背にする配置でした。
夏の蒸し暑さの中、扇風機を回し、音楽を流しながら机に向かっていると、ふっと曲が途絶えました。「CDが終わったのかな?」と思い、オーディオへ視線を移した瞬間です。背後の窓一面が、まるで昼間のように真っ白く輝き、強い光が駆け抜けていきました。
驚いて外を確認したものの、そこには何もありません。そればかりか、さっきまでうるさく鳴いていたはずの虫の音すらピタリと止み、辺りは不気味なほどの「完全な無音」に包まれていました。
背筋が寒くなり、その夜はすぐに勉強を辞めて布団に入りました。
翌朝、家族に昨夜の出来事を話してみたものの、深夜だったこともあり「誰も知らない」とのこと。
虫の音すら消え去ったあの圧倒的な光と静寂――あれは一体、何だったのでしょうか。
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