「重なった答え」
小学校で教師をしている友人から聞いた話。
放課後の会議が終わり、職員室で歓談していた時のこと。
最近赴任してきた教頭先生は怪談が得意で、児童たちにはよく「先生には神様がついているからね」と話していた。
気になっていた友人は、思い切って尋ねてみた。
「教頭先生って、やっぱり“見えちゃう人”なんですか?」
「そうだよ」と教頭先生はあっさり答えた。
「この学校にも、やっぱりいるんですか?」
「うん、いるよ」
「やっぱり学校にはいるんですね……実は私も、なんだか嫌な感じがする場所があるんです」
そう言うと、教頭先生は楽しそうに「じゃあ『せーの』でその場所を言ってみようか」と提案してきた。
校内は広い。自分が薄気味悪く感じている場所と、教頭先生の指す場所が一致するはずもないだろうと思い、「いいですよ」と乗ってみた。
「せーの」
「「給食室の前の廊下」」
声が完全に重なった。
「あちゃー、やっぱりかぁ……」と冷や汗をかく友人は、「何がいるんですか!?」と食い下がったが、教頭先生は「君は見えているわけじゃないんだね。なら、知らない方がいいよ」と煙に巻いて教えてくれなかった。
すると、横で二人のやり取りを聞いていた養護の先生が、青ざめた顔で割り込んできた。
「ちょっと嫌だ! 給食室の前って、保健室の目の前じゃないですか……! もう、そんな話しないでくださいよ……!」
養護の先生は半泣きになっていたそうだ。
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