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隙間奇談 ~日常の「すきま」に潜む、奇妙な短編集~  作者: 空気人形


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「中が見える」

放課後、いつものようにアパートへ帰り、鍵穴に鍵を差し込もうとした瞬間――違和感を覚えた。

ドアスコープの穴から、自室の奥までがはっきりと見えている。


「うそ、外から部屋の中が丸見え……? 今までここで居留守使ってたの、全部バレてたのかな」

冷や汗をかきながら部屋に入り、ドアの内側を確かめて息をのんだ。

今朝出かける時にはあったはずの、スコープのレンズ部分がそっくり消えていたのだ。


「こんなの、勝手に取れるものなの?」

周囲を見回すが、床にも廊下にもレンズらしきものは落ちていない。


不安になり大家さんに電話をかけると、返ってきたのは予期せぬ言葉だった。

「うーん、それはおかしいですね。あのスコープは内側からドライバーでしっかり回さないと外れない組み込み式ですよ?」


鍵はかかっていた。私が外したわけでもない。

ならば、私が不在の間に「内側から」レンズを回して外したのは、一体誰なのか。


どうやら我が家の「先客」は、なかなかイタズラ好きらしい。

『隙間奇談 ~日常の「すきま」に潜む、奇妙な短編集~』をお読みいただきありがとうございます!

毎日20時に更新しておりますので、明日もぜひお越しください。


また、別作品の中編ホラー『群青の嘘 ~港の廃屋と消えた少女~』も連載中です。

『隙間奇談』とは一味違う、じっくり魅せるホラーとなっておりますので、こちらもあわせてお楽しみいただけたら幸いです!


▼『群青の嘘』はこちらから

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