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隙間奇談 ~日常の「すきま」に潜む、奇妙な短編集~  作者: 空気人形


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「兵隊さんの祭り」

Kさんが小学生の頃、地元の山に囲まれた町で体験した話。


ある日、友達のMちゃんとFちゃんの二人と一緒に、近くの山へ遊びに行った。

山道を登っていると、ふと一枚の張り紙が留めてあるのが目に入った。


『〇〇隊 祭り』


「何だろう? 行ってみようよ」

好奇心に駆られた3人は、さらに山奥へと足を踏み入れた。


開けた場所に出ると、そこには軍服を着た大人たちが整列していた。

異様な光景に息をのんでいると、「ここが会場なのかな?」と見ていたMちゃんが突然、

「あ、あの人見たことある!」と言って、一人で集団の方へ走っていってしまった。


遠くでMちゃんが軍服の人と何か話していると、やがてその整列していた大人たちが、しんと静まり返ったまま移動を始めた。


その隊列を見ていたKさんは、先頭にいるオレンジ色の帽子にショルダーバッグをかけた人物の服装は同じクラスのBちゃんが良くしている格好だったと気が付く。Bちゃんもいるの?と驚いた。


さらに隊列の後方へ目をやると、今度は黒い帽子をかぶった人物が歩いていた。隣にいるはずのFちゃんとまったく同じ服装だ。


思わず横を見る。

「ねえ……あの人、Fちゃんの服とまったく同じじゃない……?」

指さされた先を見たFちゃんも、「本当だ……何あれ!?」と顔をひきつらせて驚いていた。


自分の身近な存在が、あの異様な集団に組み込まれているような恐怖に怯えていると、話していたMちゃんが走って戻ってきた。


「さっきの人に『もう危ないから帰りなさい』って言われた……!」


3人は言葉を失い、逃げるように足早に山を駆け下りたそうだ。

『隙間奇談 ~日常の「すきま」に潜む、奇妙な短編集~』をお読みいただきありがとうございます!

毎日20時に更新しておりますので、明日もぜひお越しください。


また、別作品の中編ホラー『群青の嘘 ~港の廃屋と消えた少女~』も連載中です。

『隙間奇談』とは一味違う、じっくり魅せるホラーとなっておりますので、こちらもあわせてお楽しみいただけたら幸いです!


▼『群青の嘘』はこちらから

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