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隙間奇談 ~日常の「すきま」に潜む、奇妙な短編集~  作者: 空気人形


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「未来の後輩」

知人のMさんが「そういえば」と教えてくれた、不思議な夢の話。


ある日、Mさんは夢の中でいつもの職場で働いていた。

職場のスタッフは15人ほどで、全員お互いの顔を知っている。

なのに、その日はなぜか見覚えのない人物が1人、ごく自然に混ざって一緒に働いていたのだ。

(こんな人、うちの職場にいたっけ……?)

不思議に思いつつも、「いや、前から知っているような気もするな」と首をかしげているところで目が覚めた。


それからしばらく経ち、すっかりその夢のことも忘れていた頃。

所長から「今日、新しいパート希望の人が面接に来るから」と告げられた。


ピンポーン――。


チャイムが鳴り、Mさんが応対のために玄関へ出ると、そこに立っていたのは夢の中で見た「あの知らない人」だった。

その瞬間、Mさんの頭の中に電撃が走ったように、ハッキリと名前が浮かんだ。


(あ、Sさんだ――)


なぜ急に名前が浮かんだのか自分でも分からず、動揺した。

(いやいや、夢で見ただけでも奇妙なのに、名前まで合ってるわけないよね……)


面接が終わり、所長に「さっきの面接の方、どうでした?」と尋ねると、

「ああ、Sさんね。すごく良さそうな人だったから採用しようと思うよ」と返ってきた。

まさか名前までぴったり一致しているとは。


「来月から同僚になる人と、夢の中でフライングして一緒に働いちゃってたのよ」と彼女は私に言った。

『隙間奇談 ~日常の「すきま」に潜む、奇妙な短編集~』をお読みいただきありがとうございます!

毎日20時に更新しておりますので、明日もぜひお越しください。


また、別作品の中編ホラー『群青の嘘 ~港の廃屋と消えた少女~』も連載中です。

『隙間奇談』とは一味違う、じっくり魅せるホラーとなっておりますので、こちらもあわせてお楽しみいただけたら幸いです!


▼『群青の嘘』はこちらから

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