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第五話 真実

毎日午後5時に新エピソード公開です♪


ミノンは果たして魔物に勝てるのでしょうか?

そしてこの世界の驚くべき事実が明らかに…


いってらっしゃい!



「ミノンの所の魔物と入れ替わった…!?」


さすがのエルリックも青ざめる。炎魔法を使っていたのはミノンだけ、そして彼女は正確な攻撃魔法はフィアマしか習得していない。それは今しがたの親分格の魔物が、ミノンの前に出現してしまったことを示している。

そうこうしているうちにも、したっぱのゴブリンがぞろぞろと集まってきた。

「どうする、瞬間移動(テレポ)で向こうに行くか!?」

「いや、ここは街に近い、放置すればいつ一般人を襲うか分からないよ。一刻も早く倒さないと!」

「っ…仕方ねぇ。さっさと倒すぞ!エルリック、こいつらを一気に包んでくれ!」

「りょーかい。雷円籠(ボルテスフィア)!」

閃光が走り、ゴブリン達の周囲に精緻な雷撃の結界が組み上がる。一歩でも動けば即座に感電する紫電の牢獄。抵抗の余地すら与えない完璧な足止めに、ダリオンがすかさず畳み掛ける。

「重弾(グラビティバレット)!!」

鈍色の鉱石のガントレットがドドドドッと唸りをあげ、爆発的なエネルギーが凝縮された弾が撃ち出される。

「倒したか!?」

「いや、まだだ!どんどん仲間が集まって来てるよ。」

「チッ、弱い魔物も群れると厄介だな…!!」

「…っ、ミノン、どうか無事でいて…、!」

祈りながら、二人は再びゴブリンの群れに立ち向かった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「うっ…。もう、とどめを刺して。」

ミノンの前には、ボロボロの魔物がいた。先程の親分格の魔物だ。ミノンの圧倒的な攻撃を受けて、立っているのもやっとのようだ。

「あなた、話せるの…?」

攻撃をやめて、ミノンは驚いたように尋ねた。魔物は悲しそうに目を伏せた。

「…さっきまで、攻撃することしかできなかったけれど…。魔物は皆、魔王の呪いにかかっているの。生まれたては平気だけど、徐々に…よ。だから、からくり人形みたいに人間を襲う動きしかできないのよ。」

「そうなんだ…。」

衝撃的な事実に、ミノンは言葉を失う。しかし魔物は少し表情を柔らかくして言った。

「でも…、不思議。あなたのそばにいると、呪いが外れるのね。もしかして、勇者なの?」

「勇者…?どうして?」

「知らないの?勇者だけが持っている特別スキル、『浄化』のことよ。近づくと魔物の呪いをはずして、戦えなくするの。そこからとどめを刺すんだけれどね…。」

「そんなのがあるんだ…。でも私、職業はないよ。つい昨日、違う世界から召喚された、ピアノが得意なだけの一般人みたいなものだもん。」

…そうなのね、と魔物が小さくうなずいた、そのときだった。後ろに人の気配を感じ、ミノンは振り返る。

「ミノン、魔物から離れろ!」

「今助けるからね!」

ゴブリンの群れを倒し終えたダリオンとエルリックだった。

しかしミノンは魔物をかばうように両手を広げ、二人に向かって言った。

「やめて!」

「ミノン…!?」

状況が飲み込めず、戸惑う二人。そしてそれは魔物も一緒だった。

「!?…どうして。」

そして、泣きそうな声で懇願する。

「お願い、もう殺してちょうだい。これ以上、恐ろしい呪いにかかったままで生きていくのはもう嫌。」

「…じゃあ、仲間になろうよ。」

「…えっ?」

ミノンの言葉に、俯いていた顔を上げる。涙に濡れたまつ毛を震わせて、信じられないというような表情をしている。

「魔物のお姉さん。名前は?」

「…、アリア…よ。」

「アリア。私はミノンだよ。私、あなたと友達になりたい。」

手を取ると、アリアの身体中にあった傷が霧のような光に包まれて、綺麗に治った。

アリアは目を見開き、それから花が咲くような優しい笑顔を見せた。

「…もう。仲間になるだけで傷が治っちゃうんだもん。お人好しすぎよ!…この恩は、忘れないわ。これからは、私がミノンを守ってあげる。」

「うん!私もアリアを守れるくらい、強くなるね!」

笑い合う二人をぽかんとして見つめていたエルリックとダリオンだったが、さすがにこれには突っ込んだ。

「ちょちょちょ!どゆこと!?」

「ミノンお前、何言ってやがる!魔物は討伐対象だぞ!?」

しかし、ミノンは毅然として言い返す。

「そんなの、誰が決めたの?アリアは私の仲間、友達だよ、一緒にいれば呪いも外れるんだしいいでしょう。」

先に表情を緩めたのはエルリックだった。

「…ま、それならいっか。おもしろそうだね。僕は魔法使いのエルリックだよ、よろしく。」

「お、お前なぁ!?」

声を荒らげるダリオンだったが、三人に見つめられ、眉間に皺を寄せて大きく息を吐いてから叫ぶように言った。

「ああもうしゃーねぇなぁ!!仲良くするんだぞ!」

「はぁーい!」

呑気な返事をするミノンに、ダリオンの口からもう一つ大きなため息が出た。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「というか待て。魔物…、アリアの呪いが外れてんのはミノンの影響なのか?」

ダリオンが冷静に疑問を発した。ミノンはうなずく。

「うん、なんかね、浄化?っていうスキルがあるらしくて。」

「浄化!?勇者のスキルじゃねぇか。…だがエルリックはそんなこと言ってなかったぞ?『天眼』で出なかったなら違うんじゃねぇのか?」

しかしエルリックは首を横に振る。

「いや、職業特有のスキルは、ギルドで職業診断をして正式に認定されないと、『天眼』では表示されないんだ。」

「そうか…。あっ!ギルドと言えばお前、まだミノンをギルドに連れてってなかったんだろ!?」

「あ、そういえば。」

「そういえば〜じゃねぇよ!」

やれやれと頭を振りながら、ダリオンはミノンの肩に手を置いた。

「お前が召喚したわけでもねぇのに勝手に拾ってくるっつうだけでも相当だが、異世界から来た奴は必ずギルドを通す決まりだろうが!!」

「あぁ…忘れてたぁ…。」

「ったく、じゃあオレは今からミノンをギルドに連れてって登録、そこで職業診断も受けさせてくるよ。」

なんだかんだいって世話焼きなダリオンであった。エルリックは相変わらず軽い態度でうなずく。

「ありがとー。じゃあ僕は一旦、アリアを連れて家に帰ってるねー。」

「はぁ…。本当に魔法以外のことには抜けてるなぁお前は、昔から変わらない…」

ぶつぶつ呟きながら、ダリオンはミノンを連れてギルドに向かった。





読んでくれてありがとう✨


なんとアリアが仲間になりましたね〜

ミノンは勇者なのでしょうか?次で明らかになります


次回もお楽しみに!

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