↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
4/17

第四話 武器商人と恐ろしい魔物

毎日午後5時に新エピソード公開です♪


今回は新キャラが登場✨

魔物との戦闘も…!?


いってらっしゃい!


「オイ!エルリック!何だそのガキ。」


そこはレンガ作りの武器商店だった。

瞬間移動(テレポート)の直後。一息ついた矢先に、ドスの効いた声が響き渡り、ミノンは思わず身を固くした。

「異世界の子。拾ったんだ。」

こともなげに答えるエルリックにやれやれと首を振るのは、大柄の男性だった。頭には手ぬぐいを巻き、丈夫そうなデニム生地のエプロンを全身に被せている。この店の主なのだろうか、太い眉と意志の強そうな瞳が威圧感を出している。

「おい、じょうちゃん。」

男性はミノンを睨むように見つめ、はっきりと口にした。

「ここは、レベル7のガキが来る所じゃねぇ。悪いことぁ言わねぇ、帰んな。」

すっかり気おされてタジタジになってしまうミノン。エルリックは困ったように頬をかいた。

「あー…。でもダリオン、この子は…。」

(このおっさんはダリオンさんっていうのか。)

エルリックの一歩後ろに隠れつつ、ミノンは空中に提示されたデータを眺めた。


.˚⊹⁺‧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈‧⁺ ⊹˚.


   ダリオン LV.57


    職業:武器商人


.˚⊹⁺‧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈‧⁺ ⊹˚.


(ごじゅうなな…!すごい…。)

一人感動しているミノンをよそに、ダリオンは説教を始めていた。

「というかお前なぁ、拾ってきたって…。脱いだローブもろくに畳めねぇやつが、人様の世話なんてできるのか?だいいち、そういうのはギルドを通してから…」

「!!」

そのときだった。

「ダリオン!後ろ!」

面倒くさそうに聞いていたエルリックの表情が一変し、叫んだ。

ダリオンの後ろには、大きなゴブリンが迫っていた。

「!?」

とっさに身構えようとするが、ゴブリンの動きの方が早かった。

「キシャァァァァァァァッ」

威嚇の鳴き声とともに、その手に握られたごつごつとした棍棒が、勢いよくダリオンの後頭部を直撃しようとした、そのときであった。


「危ない!!」


とっさに、体が動いていた。

「フィアマ!!」

スキル『魔力強化(LV.3)』同時発動ーー。

練習のときより更に威力を増した火の玉が、ミノンのかざした手からいくつも放たれた。


「ギャアアアアアアアアアアアアッ」


黒板を引っ掻いたようなうめき声を上げ、ゴブリンが火だるまになる。

それをエルリックは顔を輝かせて、ダリオンは唖然として見ていた。

「こんなに強いなんて…。レベル7?レベル70の間違いか…??」

「だから言ったでしょ?この子は特別な子だって。」

自分のことのようにドヤ顔をするエルリック。

すると、ミノンが二人を呼ぶ声がした。

「おっさーん!エルリックさーん!」

「なんだー?」

「な、なにー?」

一瞬自分が「おっさん」と呼ばれたと思ったらしく、エルリックがワンテンポ遅れて返事をする。

「あれみて!あっちが本拠地(アジト)!」

それに構わず、ミノンは西の方角を指差して言った。その先には、確かに石と藁葺き屋根のようなゴブリンのすみかが見えた。距離は300mほどあるだろうか。

「よし、俺たちはアジトを潰しに行く。お前はここで待ってろ。」

そう言ってダリオンが分厚いデニムのアームカバーを外すと、重たそうな鋼鉄のガントレットが現れた。

「数匹、ミノンの方にも来るかもしれないね。ダリオン、お願い。」

「…ったくしょうがねぇな。受け取れ!」

ダリオンが鞄から細長い何かを取り出し、ミノンに投げてよこした。

受け取ってよく見てみると、それは鞘に入った短剣だった。金を基調としたデザインで、刃の根元近くには赤い石のはめられた音符のモチーフがついている。

「「音色の短剣」だ。オレの知る中で一番腕利きの職人が作った一品物(いっぴんもの)だ、好きに使え!」

「ダリオンさん…」

ありがとうございます、とミノンは短剣を大事に握りしめた。

「がんばれよー!」

「テレポ!」

うなずいて、二人はゴブリンのアジトへと瞬間移動(テレポート)していった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「本丸だな。」

「うん。ゴブリンは群れるからね。」

ザッ、ザッと砂利の混じった道を歩く音が静かに響く。

「親分格のがいるかもな…。」

「そうだね。でも僕らなら大丈夫でしょ。ミノンには弱いのを当てるから。」

「お前、やっぱ嬢ちゃん…ミノンをわざと戦わせようとしてるだろ。」

「あはは、バレた?」

「ったく、お前は本当にもう…。」


「!!ダリオンあれ!」


エルリックの表情が引き締まり、大きな杖を構える。その目線の先には、ひときわ大きな魔物がいた。先程のゴブリンは腰あたりまでしかなかったが、今回はほぼ人と同じ姿をしている。違うところといえば、尖った耳、やや緑がかった褐色の肌、鋭い爪、そして猫のような瞳孔といったところだろうか。

魔物はシャシャッと威嚇の声を上げながら、ゾンビのような動きで迫ってくる。

「アクエスト!」

エルリックが杖を向けると、荒天の海を切り取ったような激しい波が何重にもなって、魔物にぶつかっていった。

「重撃(グラビティアタック)!」

負けじとダリオンも加勢する。

水魔法の激流とエネルギーの塊が、魔物を飲み込もうとした、そのときだった。

「!?」

攻撃を喰らったのは、小さなしたっぱのゴブリンだった。いつの間にか、入れ替わっている。

「何が起きた!?ワープか?」

「あれはスキル『転位(スワップ)』。自らの視界内にいる仲間の魔物と、位置を入れ替えられるみたいだね。」

エルリックがスキル『天眼』を発動し、魔物のスキルを説明した。

「そういうことか!逃がさねぇ!」

再びガントレットを構え、ダリオンが叫んだが、エルリックが手をかざして制止した。

「待って。こいつ…耳に火傷(やけど)の痕がある、しかもまだ新しい。」

「本当だな、炎魔法か?オレ達は使ってないが…。!!ま、まさか…!!」

「ミノンの所の魔物と入れ替わった…!?」


読んでくれてありがとう✨

果たしてミノンは無事なのか??

次回もお楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。