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Cf.

おもしろくない朝だった。あえて何かおもしろおかしいことを挙げるとしたら、雨が降っていて、光の貧しい世界の中、私の手も、眼も、纏っている衣類さえも、ふてくされて、水の街の中に押し沈められたようだった。

嫌なことといえば、朝食を食べなければならなくて吐きそうになったり(別に食べなくてもいいのだが)、絶対に通ると思っていたあるコンテストの一次選考に落とされたのを偶然ネットで見かけたり、祖母が漬けるらっきょうの臭いがくさいと父が機嫌を損ねたり、まぁ枚挙にいとまがない状態だった。


「すべては朝がわるいのだと、わたしはおもう。」

そんな考えも、せわしない日常の内に、煙草の火のように掻き消される。煙が悲しげに、かげろうのように漂う。漂って、空に還る。


私が精神を病んだことによるメリットデメリットを客観視すると、天秤は困ったように少しぐらついて、考えあぐねている。「そんなの私にはわからない」と、「無茶を言うな」と。

物事にはいろんなアングルがあって、概念も人それぞれだから、一概にそんなことを言えるはずもないのに、私はその答えを執拗に求めて、天秤を凝視した。


静寂。


天秤がそれを蹴り破るように、「私の出番が来るまでに」という。

九月の暮れに、私は24になる。天秤に司られた、他者に平等で、正義感溢れる子にと育った。

結果がこういうことになる。私は間違っているのかあっているのかわからないその啓示に対する承諾をするように、重い首を縦に振った。母親譲りで、肩にはいつも何かが住んでいるように、そいつが苦しめるみたいに、重石か何か乗っているようだった。カウントダウンがはじまったのだった。



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