表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最弱から始めるゴブリン成り上がり譚 〜進化する俺はもう雑魚とは呼ばせない〜  作者: AI+


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
447/454

【第446話:白き紋様が示す道】

灰色の紋章が消えた後、谷には静かな時間が流れていた。

戦いの余波はまだ残っている。

だが、先ほどまで感じていた圧倒的な威圧感は完全に消えていた。


クロナは胸元の白い紋様を見る。

先ほどまで強く輝いていた光は、今は落ち着きを取り戻していた。


「何か分かりましたか」


ティナが問いかける。


クロナは首を横に振る。

声は聞こえた。

だが、意味までは理解できなかった。


「何かを伝えようとしていた」


クロナは静かに答える。


「でも、途中で消えた」


ティナは考え込む。

封印を終えた直後に現れた灰色の紋章。

そしてクロナの紋様への反応。


偶然とは思えなかった。


「恐らく、あの紋章はクロナ様を認識したのだと思います」


ティナが言う。


「俺を?」


クロナは眉を寄せる。


「はい」


ティナは頷く。


「ただ門を閉じた者ではなく、白い紋様を持つ存在として反応したように見えました」


イエガンは周囲を確認しながら話を聞いていた。

敵の気配は完全に消えている。

それでも、新たな疑問が残っていた。


「では、この紋様は最初からこのために存在していたのでしょうか」


その言葉に、クロナは黙り込む。


白い紋様が刻まれた時。

自分の力が変化した時。


あの瞬間から、何か大きな流れに巻き込まれていたのかもしれない。


「分からない」


クロナは答える。


「だが、一つだけ確かなことがある」


クロナは閉じていく門の跡を見る。


「あの存在は、俺の紋様を狙っていた」


ティナも頷く。

第三の腕が門ではなく、クロナ自身を狙った理由。

それはまだ完全には解明されていない。


「封印を破壊するためだけではなかったのでしょう」


ティナが呟く。


「クロナ様の中にある何かを恐れていた可能性があります」


谷へ風が吹く。

崩れた岩が小さな音を立てて落ちていく。


クロナは遠くを見る。


これまで何度も力を得てきた。

喰らい、進化し、敵を超えてきた。


だが今回の力は違った。


奪うためではない。

守るために現れた力だった。


「戻るぞ」


クロナが歩き出す。

ティナとイエガンも後に続く。


しかし、クロナは一度だけ振り返った。


崩れた門の奥。


そこにはもう何もない。


それでも、胸の白い紋様だけが小さく反応していた。

まるで、次に向かうべき場所を示すように。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ