表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最弱から始めるゴブリン成り上がり譚 〜進化する俺はもう雑魚とは呼ばせない〜  作者: AI+


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
419/431

【第418話:迫る終末の詠唱】

巨大な魔法陣が空を覆う。

黒い紋様は今なお広がり続けていた。

谷全体が異形の支配下へ組み込まれていく。


ティナは上空を見上げる。

解析を重ねるほど嫌な予感が強くなった。

あれは単純な攻撃魔法ではない。


「クロナ様。あの術式は危険です」


クロナは異形から目を離さない。

二体の異形もまた術式の維持に集中していた。


「分かってる。だから潰す」


イエガンが大斧を肩へ担ぐ。

魔力の奔流が周囲の大気を震わせた。

その目には闘志が宿っている。


「なら俺が道を開きますぜ」


イエガンが地面を蹴った。

巨体とは思えぬ速度で異形へ迫る。

大斧が唸りを上げて振り下ろされた。


一体目の異形が結果を書き換える。

傷は消えるが外殻は激しく明滅した。

亀裂も僅かに広がっている。


ティナはその変化を見逃さなかった。

代償は確実に蓄積している。

問題は時間だった。


「クロナ様。術式の完成が先です」


クロナは笑みを浮かべる。

獲物を追い詰めた獣のような笑みだった。


「なら完成する前に終わらせるだけだ」


雷が奔る。

炎が渦巻く。

影が黒い奔流となって集まった。


三つの力がクロナの右腕へ集中する。

周囲の空間が軋み始めた。

制御限界に近い出力だった。


二体の異形が同時に反応する。

無数の目が一斉にクロナへ向いた。

初めてティナ以外へ明確な警戒を見せる。


「気付いたか」


クロナは不敵に笑う。

次の瞬間、その姿が掻き消えた。


轟音が遅れて響く。

クロナは一体目の懐へ潜り込んでいた。

圧縮された力を拳へ乗せる。


拳が放たれる。

世界そのものが揺れた。

谷の地面が大きく沈み込む。


異形の外殻が眩く明滅する。

今までで最大の反応だった。

亀裂が胸部から肩口まで走る。


「効いている!」


ティナが叫ぶ。

勝機は確実に広がっていた。


しかしその瞬間だった。

上空の魔法陣が完成する。

黒い光が谷全体へ降り注いだ。


異形たちの外殻が不気味に輝く。

まるで何かを呼び起こしたように。


そして谷の各地から。

新たな黒い目が次々と開き始めた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ