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欠陥奴隷の英雄偽譚 ~レベル上限のある世界をスキル強奪チートで這い上がる~  作者: 結城 からく


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第39話 欠陥奴隷はさらなる強化に励む

 その後、俺達はサリアの隠れ家に帰った。

 特に何をするということもなく、身体の汚れを洗い落として就寝する。


 疲れが頂点に達していたのだ。

 森では心の休まる瞬間もなく、緊張の糸が切れたのもある。


 まあ、サリアの隠れ家は決して安全な場所ではないが、細かいことはどうでもいい。

 今は仲間なのだ。

 殺されたら仕方ないと諦めるしかないだろう。

 どうせ俺には対抗なんてできないのだから。


 ベッドで眠る俺はステータス画面を操作していた。

 何もする気力が起きなかったが、スキルの合成くらいは行っておこうと思ったのだ。

 ゴーレムとの戦闘で新たな発見や今後の課題が見つかっている。

 スキル数の圧縮は重要である。

 効率よく使いこなせるようにするため、しっかりと実施しておかねばならない。



>スキル【軍師の閃き】【高速思考】【並列思考】を複合

>スキル【名軍師の真髄】を取得



 戦術的な閃きに加えて、思考能力が強化させた。

 今までとは比べ物にならないほど賢くなった気がする。


 もっとも、名軍師とは名ばかりだ。

 俺にまともな戦闘経験はない。

 このスキルを活かすには十分な知能が必要だろう。

 せっかく手に入れたのだから、戦術系の本から勉強すべきかもしれない。



>スキル【痺れ毒】【呪縛】【魔力毒】を複合

>スキル【呪毒の嗜み】を取得



 毒や呪いを操る能力を入手した。

 複合前と比べて精度や種類が増加しているらしい。

 元からあまり使っていないので変化が分かりにくいが、便利になったのは間違いない。



>スキル【夜目】【混合探知網】を複合

>スキル【看破眼】を取得



 索敵系のスキルをさらに強くした。

 夜の暗さが弊害とならないようになり、察知能力も僅かながらに向上している。

 性質が少し変化したのか、目も良くなったそうだ。

 熱や闇や魔力を視認できるし、総合的な汎用性は間違いなく上がった。



>スキル【魔力増強】【破壊者の手腕】【魔力駆動】【怪力】【魔術回路】を複合

>スキル【魔導戦慄】を取得



 肉体を強化するスキルをさらに集合させてみた。

 とりあえず効果が跳ね上がったので上出来だろう。

 肝心の具合については、明日以降にでも試せばいい。


「ああ、疲れた……」


 もっと色々と試したいが、さすがに心身の限界だ。

 俺は冒険者になれた余韻を楽しみながら目を閉じる。

 明日からの日々に期待しながら、眠りに落ちるのであった。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] >ベッドで眠る俺はステータス画面を操作していた。 些細な疑問ですが、 この「画面」は本人にしか見えないのか、 それとも開いていると他人からも見えるのか、 ちょっとだけ気になりました。…
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