四五劇目 「”片翼天女”マリアベル、第三言語の本当の威力!?」
若干ネタ回です。
改めて、マリアベルの天人族が使う第三言語が登場します。
「そう、それで良い。俺はこう見えても耳が良いから、お前らのコソコソ話なんてスグに分かんだかんな?」
構成員達を牽制するように忠告をした後、ブーチャカはフッと、音響ブースに顔を上げた。
「だから、そこに誰かが居んのもよぉ。俺ぁ、ずぅぅぅぅっと知ってたぜ?」
俺達は、一瞬背筋が冷たくなるのを感じた。
チコがやられている時は、頭に血が上り、勢いで出て行ってしまおうかと思っていたのは確かだ。
だが、実際に敵の方から居場所がバレると、人間心臓を握られたような心地になる。
しかも今、“巨満児”ブーチャカの豪腕さを目の当たりにしたところ。
否応無く、身体が拒否反応を起こす。
ジワリと。
手に汗を握る。
「出てこいよ。そもそも白い翼が見えてんだぜ?」
とブーチャカが、どうして俺らが居た事が分かったかを告げた。
え?見えていた、だと??
「え?」
「ニャ?」
「む?」
「・・・」
俺らは一斉に、ベルの方を向いた。
すると、音響ブースから翼の骨であろう部分が、はみ出しているのが確認出来た。
「たはっ♪」
「お前かーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
俺は思わず大きな声でベルにツッコミを入れた。
「君、そんな大声出したらバレちゃうナリ♪シッ♪」
「いや、もうバレてんだよーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
可愛らしく唇を人差し指で抑えるベルに、もう一度ツッコミを入れる。
すると、劇場の構成員達が、一斉に俺らの方を向いた。
「ったく、せっかく顔まで白くしたのに」
「うにゃにゃにゃ。無駄だったのニャ」
「まあ、どちらにせよ、あの肥満体は倒す必要があるのだ」
「・・・・・・同意」
「バトルバトルぅ♪FU〜〜〜〜♪」
俺達はすっくと立ち上がって、闘志を漲らせた。
☆
「お前ら、やっちまえ!!!!」
ブーチャカの怒声を皮切りに、構成員達が一気に押し寄せてくる。
「!#^$(%&&^**%#@*&%(^-^)%^@#$%」
ベルがワンレンの髪を靡かせ、第三言語を詠唱する。
え?途中顔文字になってるのは、偶然そういう羅列の第三言語なの?
それとも作者のセンスの無い悪戯なの?
バカなの?死ぬの?
俺は主人公として、戦闘描写に突入してもふざけている作者に、心の中でツッコミを入れた。
ベルが第三言語を詠唱し終わると、構成員達はグラリと体勢を崩し始める。
互いにぶつかりあったり、その場でしゃがみこんだりと、さっきまではこちらに一直線に向かっていたのに、その勢いを前後左右バラバラにしだした。
「三半規管を奪ったナリ♪今、あいつらは激しい船酔いと同じ状態ナリ♪」
ベルはワンレンの髪を掻き上げ、涼しげに言った。
「凄いのだ」
「・・・マリオンの時には、・・・分からなかった」
アスカはブルマのゴムをパチンと、マリアは胸をタユンとさせて、ベルの第三言語の威力に感嘆した。
マリアの言う通り、“ショタ腐肉喰”マリオンは第三言語が通じ無い体質だった為、ベルの強さは半減していたのだ。
が、今改めて目の当たりにし、気づかされる。
やはり第三言語は、人を凌駕した種族にのみ許された強さなのだと。
“片翼天女”マリアベル。
改めて彼女の凄さを、実感した。
特に俺らには出来ない、対たくさんの雑魚、いや失礼、対物量戦にはもってこいだ。
特に俺はS級のスキルオーナーだが、その能力は脳筋だ。こんな芸当は出来そうも無い。
いや、だからこそ。
この“囚われた街”の看守長の異名を持つ“巨満児”ブーチャカは、倒せるかもしれない。
俺は改めてブーチャカを睨んだ。
「お〜、怖っ」
それガリガリガリクソンのネタだろ。
良いのか?やって。
怒られるぞ?
しかもブーチャカのキャラと違うし。
一番良いところで、プロ芸人のネタをブチ込む作者のKYっぷりに、俺は心の中で、呆れながらツッコミを入れた。
次回は、ザゥVSブーチャカの大将戦が始まります。




