一八劇目 「天国?地獄?姦し娘によるハーレムな朝食っ!?」
片翼天女のストーリー突入です。
初っ端はネタ回。
主人公による作家(つまり俺)いじりという、メタっぽいギャグをぶっこんでみました。
俺は夢を見た。
そこにはおたまを持った女の子が、「ダーリン、ダーリン」と俺の事を呼ぶ。
格好は白いエプロン姿。
健康的な色艶をした褐色の肌とのコントラストが素晴らしい。
するとぼやけていた映像がだんだんとはっきりしていく。
どうやら夢かと思ったが、それは現実らしい。
んん?現実?
「ダーリン、朝ご飯が出来たぞ?起きるのだ」
俺は目を擦りながら焦点を合わせると、そのエプロン姿の他には一切の衣類を身につけていない。
ギリギリでフリルが隠しているが、その体躯の織りな流線型のラインは一枚の布では隠しきれるわけもなく。
プンと上がったヒップも。
キュッと締まった括れも。
バインッとした弾乳の谷間も。
一流漫画家の描くGペンのような美しい曲線美を、小さな布から溢れさせていた。
「今日は豆腐の味噌汁とアジの干物だ」
完璧な朝食じゃねえか。
ここは兵舎の一室。
部屋の主の名は目の前にいるアスカだ。先日ギルドバトルで仲間になった、俺のギルド『夕焼けの彼方』の最初のメンバーだ。
普段はブルマ姿に軍服という格好で、その身に電気を帯電出来る『雷皇』の異名を持つA級スキルオーナーでもある。
生粋の軍人だが思いの外女子力は高く、男の理想を朝っぱらから実行しているのだ。
「リリラルとマリアは?」
「今外でラジオ体操しているぞ?」
え?そんな設定まであったっけ?
俺は作者の継ぎ足されていく設定に、少し引いた。
「違う違う、私の兵士達がトレーニングを始める前にする準備体操だ」
あ、なるほど。把握。
作者スマン。
そして遠くから聞こえるラジオ体操のテーマが、終わりに近づくのを耳にした。
「ふう、やはり朝日を浴びての体操は気持ちが良い」
「自分たちでハンコとか作って押し合おうニャ♪」
男装娘と獣人少女が楽しそうに話しながら部屋に近づいてきた。
「それは面白そうだな!うむ、俺がハンコを作ろう!」
男装娘の名はマリア。彼女は胸に魔石を入れられ、最終戦線の命令を聞く人形だったのを俺がそれを摘出し、旅に同行している。宝塚のような凛々しい顔とアスカの弾乳とは正反対のマシュマロ乳をタユンタユンさせながらも、虹の槍を出現させ自由に操るB級のスキルオーナーだ。
「やったニャ!!ハーンコ〜、ハーンコ〜、にゃ〜にゃにゃーのニャ〜♪」
そしてマリアに反応して鼻歌を歌う獣人少女のリリラルは、ネコ耳ネコ言葉を喋るキツネの獣人だ。喜怒哀楽の感情表現をその小さな身体とネコ耳で、誰の脳内でも効果音や擬音がつきそうな程にコミカルに表現させる彼女。
素直で屈託の無い可愛らしい少女だ。
「う〜ん、良い匂いニャ〜」まさしく『クンクン』という擬音が良く似合いそうな仕草、目を閉じ鼻の穴を動かしながら身を乗り出した。
「うむ、素晴らしい香りだな」
マリアは胸をタユンとさせる。
そして同時に部屋のドアを開けると。
そこには俺が顔を洗い終わるのを、健気にも嬉しそうにタオルを持って待つ女子力の高い女軍人が裸エプロンで存在したのだ。
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「ダーリン、はいどうぞ〜♪」とアスカがタオルを差し出す。
「ん?あぁ、ありがと」
俺は顔を拭くと、リラルルとマリアが真っ白な灰のようになって、そこに立ち尽くしていた。
明日のジョーかよ。
☆
「にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ、にゃにやってるニャーーーッッッ!!」
リリラルはネコ耳をクルクル回しながら、ピョンピョン飛び跳ねた。
「そうだぞ!!!抜け駆けは禁止だと、あれほど言ったではないか!!!!」
マリアはそのスライム乳をタユンとさせながら、手に腰を置く。
一瞬にして騒々しい朝に豹変する。
「その禁止事項に抵触した覚えは無い!!これは私の朝のユニフォームだからな!?」
「そんなユニフォームダメにゃ!!それだったら私もキツネちゃんの毛皮を直に着て獣人萌えアピールするニャ!!!!」
「何っ、リラルル貴様まで!!それだったら私もワイシャツ一枚とかパジャマの上一枚とか、男装の最終奥義を使うしかあるまい!!!!!!」
ぐぬぬぬぬ、と三人は正三角形に立つと、それぞれ目から火花を散らし始めた。
そして突然俺の方を向く。三人とも目を逆三角につり上がらせながら
「「「ザゥはどれが一番好き!!!!???????」」」
と、俺に決断を迫った。
俺は「どれも良いんじゃない?」と、豆腐の味噌汁を啜りながら答えた。
次回、片翼天女の説明に入ります。




