一四劇目 「ギルドの名前、どうですかっ!?そして遂にブルマ軍曹登場っ!?」
俺らは街を抜けると、平原に出た。
そして次第に高い壁と兵舎のような建物が見える。
「ここがブルマ軍曹の本拠地…」
「そうニャ。残酷ピエロのギルドバトルの後、ここで自分の部隊を鍛えながら虎視眈々と逆転を狙ってるニャ」
外観風景には忘却街のような悲壮感は無い。
威風堂々としているのは、しっかりと渡り合っている証拠だろう。
彼女を仲間に出来れば、確かに残酷ピエロ討伐に一歩も二歩も近づけそうだ。
そして兵舎の正門の両端には、門番が立っていた。
相手も俺らに気がついたのか「何の用だ!!」と牽制。
すると突然後ろに居た二人が
「私たちはザゥのギルドに所属してニャいから、ある意味部外者ニャ」
「そうだ。ブルマ軍曹とのギルドバトルは、お前のギルドで行わなければならない。もし彼女が忘却街に入る事が出来なければ二度手間になるからな」
と、スッと後ろに下がった。
☆
そして俺は改めて、名乗りを上げた。
そう、ここから俺の初のギルドバトルが始まる。
「俺はザゥ!!ギルド・・・」
あぁ、やべ!!ギルドの名前考えてなかった・・・・・・。
えっと。
「柳葉魚劇団だ」
なにそれ〜。
一瞬字面は、かっこいいと思っちゃったけど・・・シシャモって!!!!
しかも劇団ってなんだよ!!
自分で言ってて恥ずかしいわっっ!!!!!!
後ろの二人、そして門番の軍人も凍りついている。
「・・・え?何団だって?」
と徐々にザワつき始める。
それを見て後ろのリリラルが、小声で俺に注意を促した。
「ちゃんと考えるニャ」
そしてマリアも同様に俺に警告。
「聞こえてなかったのは不幸中の幸いだ。次が最後のチャンス。ここで言った名が今後使うお前のギルド名になるぞ」
俺は頭を全力で回転させた。
「ま、まさか。今考えているわけではないよな?」
ドキィッッッ!!!!!!!
俺は全身を硬直させながらも
「ま、まさか!!しっかりとした名があるに決まっているだろ!!」
と強がってみる。
そしてTAKE2。
「俺はザゥ!!ギルド『朝焼けの彼方』の代表だ!!!!!」
大丈夫?
誰も噴き出さないよね?
「まぁまぁだな」
「及第点ニャ」
お前ら辛いぞ!!
「何?そんなギルド聞いた事ないぞ?」
「新興勢力か?」
と門番。
良かった、敵もザワついてない。
「とにかく、そのギルドがなんの用だ!!」
「まさかギルドバトル!!??」
門番は身構えて、殺気を露わにする。
「もしアスカ様に会いたければ」
「まず我々を倒してみろ」
「クソッ!!」
俺は仕方なく態勢を整える。
するとマリアが俺の前に立ち
「ここは任せろ」
と手で制した。
「ニャニャッ?マリアは忘却街の所属ニャッ」
「そうだ!そこを違反したらダメなんじゃないのか?」
「問題ない。代表同士でなければギルドバトルは開始されない」
何その裏ルール的なヤツ。
デスノートかよ。
「あんな雑魚は私が相手だ」
☆
マリアが、手を顔の前で突き出し交差させる。
「虹色クナイ(仮)」
いや、(仮)って何だよ!!!!!
すると忍者がクナイを指に挟むように、虹色の短い槍がマリアの指の間に出現。
「くっ!!スキルオーナーかっ!!!!」
「構わん!!俺らもアスカ様の訓練に耐えた軍人!!行くぞっ」
二人の門番はマリアに飛びかかろうとしたその時。
タユンと胸を揺らし、指のそれをを投げつけた。
スバッ、スバババッッッッッ!!!!!!!!
その槍は素早く門番たちの四肢に突き刺さり、彼らの動きを壁に固定させる。
「ぐわぁぁぁっっっっ!!!!」
痛みから悲鳴をあげ、「わ、分かった!!!」と声を上げる門番。
マリアは胸を張り、タユンとその見事な双丘を上下にさせて
「どうだ」
と一言。
自分のスキルをしっかりと熟練、研磨させ、自分のものにしている。
とてもB級のスキルとは思えなかった。
「お見事」
「お見事ニャ」
俺らはパチパチと手を叩き、賞賛を送った。
「さあ。それではザゥ。貴様の番だ」
「お、おう」
俺は一歩目を踏みしめようとしたその時。
「待たれよっっ!!!!!」と上空から声が聞こえた。
スチャッ
上空から着地し、膝のクッションを使い一度横回転をする。
そして身を屈めるような体制を取り、片足を伸ばすとその身を安定させた。
片手を伸ばし、片手を顔の前でしばらく身動きを整える。
そしてゆっくりと顔を上げた。
なんだか、”待たせたな”って聞こえそ、あ、いや、ゲフンゲフン。
やっぱ何でもないわ。
あ、いや。「待たれよ」って言っちゃってるけどね。
俺はグダグダな突っ込みを入れた。
「あ、あれが。ブルマ軍曹」
「いよいよ登場ニャ」
俺たちは、ゆっくりと立ち上がる彼女を見据えた。
彼女の上半身は、深紅の軍服を規律正しく着こなし。
そして二つの名の通り。
下半身は青いブルマ一丁。
何ともアンバランスな「上だけ感上等だぜ」という感じだ。
その年端、18、9。
軍服も右片腕の袖がデザインなのか存在せずに、ブルマから伸びる脚と共に、その健康的な褐色の肌を露わにさせている。
顔はマリアのような凛々しさもあったが、切れ長の目は、軍人の甘えの無さのような鋭い眼光を放っているために凛々しく見えるだけで、どちらかというと女性的な顔でもある。
そしてひっつめ頭にシャキッとした軍帽を被り、表情は不敵な笑みを浮かべていた。
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