一三劇目 「スク水。体操着。片翼天女よ、君だけは普通の格好をしていてくれっ!!」
「つ、つ、強い」
「お前が弱いんだよ」
「さすがニャッ!!カッコイイにゃっ!!」とピョンピョンと跳ねる獣人少女。
「うむ、S級なだけはある。敬服する」とタユンと胸を揺らし自分の事のように喜ぶ男装娘。
「私が先にザゥを褒めたニャ」
「いや、俺の方がちゃんとザゥを褒めている」
「ニャ、ニャにっ!!」
「なんだぁ〜!!?」
俺は褒め合いに優劣をつけようと、後ろの二人はなぜか視線の火花を散らせている。
たまにこの二人俺の事でバトルんだよな。
なんで??
そして頭を抱えて悔しがる体操着娘は「悔しいが参った」と負けを認めた。
「S級の実力しかと見た」
もう一度言うが、こいつが弱いのだ。
これに関してはS級のスキルではないと断言できる。
そもそもこの異世界の住人はなぜか絵柄合わせを麻雀と思い込んでるようだ。
大体『ドンジャラが強い』ってS級スキルなんてなんて嫌ゲーだ。
俺は勝負を終わらせてギルド申請を受理させ、さっさと雀荘を後にした。
その時カッパとゴリラの獣人が「また来てね」「今度は負けないぞ」などと親しみを込めながら見送りに来たのだ。
「ええい、二度と来るか!!」
こんなカオスな場所もうゴメンだ。
閑話休題。
本線に戻ろう。
「確認するけど、今作ったギルドって俺だけでしょ?」
すると二人は同時に首を縦に振った。
「私たちはあくまで忘却街の所属ニャ」
「私は必要があれば魔物の駆逐には協力する。だが、ギルドバトルの参加は出来ない」
「だよな。俺はブルマ軍曹と片翼天女を自分のギルドに引き込んで、最終戦線に勝負を挑むって事で」
だったら、残酷ピエロに買った時の街の所有権って俺になんない?
まぁそれは後で良いか。
とにかく今やるべき事をしよう。
「じゃ、次はブルマ軍曹に会いに行こうか」
☆
「ってかさ、ブルマ軍曹って強いの?」
するとマリアは胸をタユンとさせて頭を縦に振った。
その凛々しい顎に手を持って行き話を続けた。
「上半身は軍服を着て、下半身はブルマ姿ニャ。その理由は」
分かってるよ。動きやすいからだろ。
俺は先にツッコミ、話を聞き続けた。
「スキルオーナー上位5%のA級のスキルオーナー。その中でもSに近しいと言われていわれているらしい。名はアスカ。“ブルマ軍曹のアスカ”は別名“雷皇のアスカ”とも呼ばれている」
「ら、雷皇・・・」
「そうニャ。はっきリとしたスキルは不明ニャけど、その名前からカミナリと何か関係がありそうニャ」
確かに森羅万象に価するのはS級に近しいな。だから残酷ピエロも警戒しているのか。
「片翼天女は?」
こっちは普通の格好をしてそうだ。
スク水だとか体操着だとか、狙いすませたような絵面ばかりだ。
このあたりでファンタジーの王道を見せてほしい。
片方だけの翼・・・
良い感じだ。
しかも天女・・・
よし。さあ、その御姿を教えてくれ。
しかしその淡い期待は簡単に裏切られた。
「ボディコン片翼天女・・・」
はい、終〜了〜。
どうもありがとうございました。
「名前はルバブルにゃ」
名前すらもボディコンに引っ張られてんじゃねえ!!!!!!
「彼女は俺と同じ上位15%のB級のスキルオーナーだ」
「なんだ、それだったらマリアでも勝てるんじゃないの?」
するとリリラルは頭を振って、否定する。
「そんなに甘くないニャ。彼女の二つ名に注意ニャ」
二つ名?
あぁ“ブルマ軍曹”とか“スク水死霊魔術師”とかの“格好+職業”で出来てる部分の事?
「ボディコンかた・・・。片翼天女っっ!!!???」
俺は第三言語という魔法に匹敵する言葉を扱う種族を思い出す。
人間を遥かに凌駕する種族。
俺の驚きにリラルルは同意する。
「そうニャ。その二つ名からして、彼女は天人。高度な第三言語を詠唱出来る可能性が高いニャ」
「じゃなきゃ、S級の残酷ピエロが警戒などしない、か・・・」
「そういう事だ」とタユンと巨乳を上下に動かし同意を表す男装娘。
良いおっぱいだ。
俺が迂闊に視線をと留めているとマリアは顔を赤くして
「そ、そんなに見るなっっっ!」
と顔を赤らめた。
そして「ザゥになら・・・別に良いが」と呟く。
その呟きは聞こえなかったが、リリラルは耳をピクンとさせる。
「ニャ〜〜・・・」
と隣で唸るネコ耳キツネ娘がジト目をしていた。
なんなんだよ、君ら。
次回は遂にブルマ軍曹が登場しますっっ!!




