一〇劇目 「マリア再登場っ!?男装娘と獣人少女のハーレム開始っ!?」
ハーレム開始です。
【前回までのあらすじ】
交通事故で32歳の人生を終了させ、15歳に若返り異世界に転生した俺。
ネコ耳ネコ言葉のキツネ獣人のリリラルと出会い、残酷ピエロ率いるギルド最終戦線に全てを奪われてしまったと激白される。
しかし残酷ピエロは、スキルオーナーの上位0.1%しか存在しないS級。誰も派が立たないと思われたが俺の背中にもS級の紋章が?
名前すら奪われた仮称「忘却街」の全てを取り戻すために、リラルルと旅に出る。
その矢先、焔と雹を操る「双頭ケロベロス」と鉢合わせる。
☆
「あんなの触れねえぞ?」
俺は自分のスキルを再確認。
確かに凄まじい力とスピードは兼ね揃えているのだが、触る事が出来なければ意味は消失する。
森羅万象にも通ずるS級。
その一翼を担う俺だが、ちょっとこれでは役に立ちそう無い。
「あいつは脳筋とはタイプの違う魔物ニャ。普通ああゆう物理が効かないタイプは、”第三言語の詠唱”とか”魔工職人”さんや”錬金魔術士”さんが作った武器で攻撃するニャけど」
「第三言語?」
「この世界には私みたいな獣人や魚人、巨人、鳥人、そう言った”人間と同程度が毛が生えた程度”の種族とは別に、鬼人、竜人、天人、幻人みたいにゃ”人とは別格視される『凌駕されし種族』”がいるニャ。そういった種族は私たちには到底理解出来ない言語を扱うニャ」
だから第三言語。
把握。
彼女の話を纏めるとその言葉には特別な力があり一部ならば詠唱として人間にも扱えるらしい。まぁ、魔法のようなものなのだろう。
「ガゥゥゥゥゥぅぅぅ」と唸り声がし、俺は意識をケロベロスに戻した。
俺はふと地面の石が視覚に入る。
「そうか!!触れないなら触らないで攻撃すれば良いだけの・・・」
と俺は石を振りかぶって
「話だーーーーーーーー!!!!!!!!」
と思い切りそれを投げつけた。
空を切り雲を引かせながら、流星のように一直線に飛ぶ石。
その摩擦で熱を帯びたのか赤々と光り出す。
「イケるニャッ!!!」
リリラルは耳をピンとさせ小さくガッツポーズをする。
が、しかし。
「グルルルゥッ。ガァウ!!!!!」
双頭ケロベロスは牙の生えそろった口を大きく開け、投石に立ち向かうように吠える。
すると突然、ヤツの目の前に火炎の障壁が出現したのだ。
そして俺の投げた石はその燃え盛る障壁の中に突入。
途端、ジュワンッ、と溶解する音が鳴った。
役目を終えたかの如く、その障壁は渦を巻きながら消失していった。
そう、俺の投げた石は、見事に消えて無くなってしまった。
「やっぱりこんなんじゃ駄目か」
「グルゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」
俺らが敵意を出した事で、双頭ケロベロスは威嚇から本格的な反撃態勢へと移行。
更に喉を鳴らし、低く低く身構えた。
「ガウッッッッッッ!!!!!!!」
そして四肢で地を蹴り、俺らに飛びかかろうとしたその瞬間。
ザシュッ!!!!
と空から降下した七色の槍がケロベロスを貫き、その動きを封じた。
「ガウッ!!!ガウッ!!!ゴルゥゥゥゥゥ!!!!!!!」
体躯を身悶えさせながら、その不自由と痛みに唸り声を上げる。
するとそれにトドメを刺すかのように、また新たに数本の槍が天空から降り注ぐ。
ザザシュッ!!ザシュザシュッッ!!
「ゲエエエエエエエエエエエエエエエエ」
と獣には似つかわしくない断末魔を叫びながらケロベロスは絶命。
灰となって、その身を風に散らした。
「なんだ?」
「分からないニャ。でも助かったニャ」
と俺とリリラルは空を見上げると、後ろから「おい!」と呼び掛けられる。
俺が後ろを向くと、顔が確認できるかどうかの距離に、マントとバンダナをした男が立っていた。
☆
マントとバンダナの男は一歩、また一歩と歩みを進める。
ん?いや、そういった男装をした女か?
「マリアッ!?」
そう、それは男装娘のマリアだ。
まぁまぁの巨乳とナイスなスタイルだが、なぜか男の格好が好きと言い言葉遣いや身のこなしも、そう勤めている変わり者。
青い髪と青い瞳を靡かせ、整った目鼻立ちは宝塚に出てくる男役のように凛々しい。
その彼女は残酷ピエロの腹心である”スク水死霊魔術師ジェリカ”によって、胸に魔石を入れられ命令通りに動く『人形』されていたのだった。
それを先日俺のスキルで魔石を摘出。
しかしその直後、姿をくらませてしまったのだ。
それが突然姿を現した。
「一体どうしたニャ!?」
するとマリアは突然顔を赤くして伏せ目になった。
そしてごにょごにょと何か呟く。
「え?何?」
「連れてけって言ってるニャ」
耳良いね。あ、ケモミミだからね。
するとマリアは一度舌打ちをしてから「だから!」と言って凛々しい整った顔を向き、青色の瞳で俺を直視して叫んだ。
「お、俺も連れてけば良いさ!!!」
あ、ごめん。先に聞いちゃったわ。
マリアはそう言い切ると顔を真っ赤にしながらハァハァと肩で息をしていた。
そんなに大変な作業だったのだろうか?
「お、俺を魔石から摘出してくれた、れ、礼がしたい!!」
動揺しながらマリアが動機を告げる。
「決して、その、・・・貴様の笑顔にキュンとしたとか・・・なんだ、そういう訳では・・・まぁ、いや、無いのだからな?」
突然下を向きながら、又してもごにょごにょと呟く。
指と指を突っつき合い、身体をクネらせる。
さっきまでの男らしい立ち姿から一転、それは本来の性別である女のそれそのものであった。
下を向き前髪で顔が隠れているが、青色髪相まっているので耳だけが赤いのが目立つ。
するとその呟きに耳をピクンとさせるリリラル。
「なんて言ったの?」
「え?ん〜っと、聞こえなかったニャッ!!」
とさっきは良かったはずの聴力を有する耳をクルクルさせ、そんなセリフと共に満面の笑顔を俺に向けた。
女が嘘をつく時の顔だ。
その笑顔は何かを隠しているようにも思える不自然さもあったが、突然リリラルは目を細めてマリアを睨みつける。何かの執念の炎に身を焦がすようなその熱い視線と共にそのネコ耳のキツネ娘は呟いた。
「渡さないニャ」
次回はギルドバトルの定義などが曖昧だったので解説回をぶち込みます。
雹炎ケロベロス→双頭ケロベロス。
その他、細かい辻褄や語呂が変わってる部分があるので、変だと思ったらコメントお願いしますm(_ _)m
皆様だけが頼りです(いや、大袈裟でなくマジで
次回今日16時にUPします。




