Eternal
この幸せな眠りが永遠に続けば良い。
「おはよう、朝だよマリア」
「うぃーまだ甘え足りない」
ゴロゴロと甘えるマリア。
GTは帰らずどこにいたのかわからない。メールで明日帰るって連絡があったヒビキ。
「朝飯作ってやるからタンタンに行けよ、幸せ顔のユートンの話でも聞いてきな」
「あっそうだ!あの二人どうなったんだろ?」
昨日のユートンとアイルはきっと上手くいったに違いない。
歯車が噛み合えば外れはしないだろう。
「では行ってきます」
「ほい、いってらっしゃい」
足取りは軽く、まるで陽気な空を飛ぶ鳥のようなマリアだった。
タンタンに着くとユートンがご機嫌の様子だ。
「おはようマリア」
艶っぽい声色で挨拶がとんでくる。
「おはようございます、なんだかご機嫌ですね」
「そう?いつも通りよ」
マリアは言及しようか迷って、本人から話されるまで知らないふりをしようと思った。
二人は再びお互いに昨日を振り返りそれぞれが思いにふけっていた。
昨夜、GTは上海楼での一悶着の後ルイスなる人物について調べるために東通りの小さな料理屋に入っていた。
「あらいい男」
小料理屋杏子の女店主シロン。
「いい男かわからないが、一杯いいかい?」
「いいわよ、あと少しで閉店だから暖簾だけ下げてくるわ何飲むの?」
「あぁ青島ビールある?」
「あるわよ」
GTはメニューを見ながら、
「軽く摘まめる物くれ、あとクリスティーノ・ルイベって男についてわかるか?」
「うーん、せっかく良い男なのに命を粗末にしちゃダメよ、あんな男よりお姉さんと遊んでた方が健康よ」
「あんたも十分危険な香りはするけど、ルイベはさらに危険そうだな」
「この界隈では有名なのよ彼、薬が嫌いでね東通りは薬中が少ないのよね、治安は上海楼では良いのよ。ただ争い事は別クリスを敵に回して生きてるのは他の上海楼の上役だけ、彼ももう少しすれば上役まで上がるんじゃないかしら」
「ルイベは何を生業にしてるんだ?」
「聞きたい?聞きたいなら今夜は朝まで一緒にいてくれる?もう半年も彼氏もいないし、遊び相手もいないのよ」
「今日だけなら構わない」
「じゃ店の2階があたしの家だからそこで飲みましょ」
そういって2階へとGTを誘うシロン。
シロンの部屋はベッドがあり丸テーブルにソファーだけと質素だった。
「でもなんで君みたいな若者がクリスを知りたがるの?」
GTはヒビキとの生活を話した、ノースジャパンから来て港で宿代を稼ぎながら自由に生活してたらある夜に少女と出会い、少女を奈落に落とそうとした奴らと一悶着あり困っていたらルイベが現れたと。そして勧誘まがいな言葉をかけられた事をシロンに喋った。
「珍しいものね、あいつが勧誘するなんてますます将来有望じゃない」
「でルイベはいつも何やってんだ?」
「彼は東通りの店の仕切りにあとは直系のクラブや風俗数店舗、ここからが彼の本当の顔。彼の組織は非難区域での間引き専門の集団、モンスター相手に結構な額を稼ぐらしいわ。組織は10人程度で街にいるのはルイベともう1人アンって女がいるわ。他の輩が戦闘員ね、昔ルイベがまだ若い時に組織を仕切ってた男がスラム出身でね、ルイベが非難区域へ行ってる時に西通りの組織と揉めて殺されちゃったのよ、ルイベは彼が大好きだった。そのあと西通りの組織を壊滅寸前まで追い詰め、今は別の組織が西通りを仕切ってるわ。西通りではヴァンパイアなんて呼ばれてるわよ彼」
「なんかめちゃくちゃヤバい奴と知り合ったんだな」
「ふふっ知らないって恐いわね。でもこの話は終わり、あたしもかまって欲しいのよ」
二人の夜はまだ誰にも知られずにそして妖艶な夜を作り出していた。




