上海蟹war3
翌朝河口付近。
船の漁師達がいなくなるのと同時にヒビキ達が河川敷へとおりる、一応台車付きコンテナを2台ほど借りてきた。
「よし、まずは俺が一本あげてみる」
GTがそう言ってロープを引っ張った。
「くっそ、めちゃくちゃ重てーよ」
ヒビキとメガネが手伝うと仕掛けにびっしりの上海蟹がいる。
「カニカマ炸裂!甲殻類はカニカマで仕留める!覚えとけチャイナ!」
などと高揚したGTが叫んでいた。
「大量ですね、次々行きましょう」
計5本の仕掛けを引き揚げると台車いっぱいになり、その数80匹
三人は大歓声を上げた。
「よし明日の分の仕掛け流して撤収しよう」
タンタンへ直接行きユートンを待った。
「おはよう兄さん、昨日言ってた蟹ってこれ?」
今日は黒のパンツスーツに白いシャツと受付スタッフの様なユートン
三人は調理長の指示を待つ。
「まずは店の裏口に1mの桶が2つあるから水を張って蟹を入れてネットして泥を吐き出させて明日の今頃には調理できるようになってるから」
三人は指示通り動く、なんだか女王様にでも指令されてるような気分になっていた。
「明日、新しい蟹が入ったらまた同じようにして、調理する蟹は紹興酒1/3と焼酎一本を大寸胴にいれて塩と砂糖、醤油を500cc、ローリエ1枚にリンゴ一個、唐辛子一本、三時間置いたら、レモンとセロリと上海蟹を30分かけて蒸す完成」
「なぁいくらで売るんだ?屋台通りだと800~1000円だったぞ」
ユートンはちょっと悩む仕草をするも
「1500円で行きましょう。味は高級店とさほど変わらないと思うわ、2500~3000円と同格の料理を1500円で出すなら勝負になるでしょ。それに1200円の儲けは下回らないと思うわよ」
算盤が早いユートン、頼もしい妹だなメガネアフロ。将来、君は妹に家督を譲るはめになるだろう、その時は3人で旅にでも出ようと心の中で決意するヒビキ。
言われた材料を買いに行くヒビキ
メガネとGTはブースの設置をして明日の準備係に回った。
ヒビキは買い物を終えると、みんなの分の朝食にと上海デニッシュへ寄る、あれからリンリンは昨日まで店を休んでた。
「いらっしゃいませ」
「元気かい、リンリン」
「あっヒビキさんこの前はありがとうございます、今日から復帰できました」
「リンリンが元気なら良いさ、フィッシュサンドとクリームパン4つずつ下さい」
「はーいありがとうございます」
支払いを終えると
「荷物いっぱいで大丈夫ですか?」
「すぐそこだから、歩いて2~3分だよ」
「じゃすぐそこなんで運ぶの手伝いますよ」
なんて優しい子だ。
「じゃ宜しくね」
リンリンは店番を母親らしき人に替わり、ヒビキと一緒にタンタンへ向かった。




