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リンリン

朝5時

「てめーら何時だと思ってんだ!」

寝坊して数分遅刻したらめちゃくちゃ怒られている二人。

ヤンの罵声は5時から終わりまで続く

9時までみっちり使われた。


朝飯を食おうと市場をでると焼きたてのパンの匂いが広がる。

匂いをたどって行くと路地の入り口に上海デニッシュというパン屋があった


「いらっしゃいませ」

大きな目黒髪のボブカット、小柄な身長で大きめの胸、くびれた腰。ピンクのエプロンが似合う可愛い女の子の店員がいた。


「お姉さんオススメは?」

ヒビキがすかさず声をかけた。


「フィッシュサンドにクリームパン、エビカツサンドが売れ筋ですよ」

声もとても可愛いとヒビキは思った。


「じゃそれ全部下さい、俺ヒビキってんだ最近上海来たばかりだからさ、名前何て言うの?知り合いいなくてさ困ってんだよ」


「ありがとうございます。リンって言います」


「リンリンか、また来るね」


ヒビキは支払いをして出ていく、GTは呆れてヒビキを追いかけた。


「おい、俺にエビカツサンド寄越せよ」

ヒビキは一目惚れしていた。


「リンリン可愛いな。タイプだ明日もこよっと」


GTは呆れて見ている、金も無い癖にと。

今の時代金の無いやつに寄ってくる女なんぞいないと思ってるGT。


ドゥバババババ!

突然銃声の様な音。

しかし今の時代、火薬武器の製造、所持共に許されていない。


ジャバババリーン!とガラスが砕け飛ぶ音がする、大手テナントが入った路面店のショーウィンドウが粉々だ。

時間はまだ朝9時30分過ぎ、デパートの開く前だ。

「ヒビキ早くこっちへこい」

銃声で耳がおかしくなっているヒビキはGTの声に反応ができない。

デパートの前では従業員が慌てふためいている。通行人はみな路地へと入り保安局員が駆けつける。

デパートと路地の境目から銃を持った白人が現れる。

パン屋からも客や店員が飛び出してきた。

「リンリン!」


運悪く白人に捕まるリンリン


「この女の命を助けたいなら今から言う口座に一億振り込め、もし要求が通らないなら女も通行人も皆殺しだ。時間は30分、保安局員は口座番号控えろよ、5963rsだ」


保安局員が無線で本部へと連絡している。



白人の瞳孔は大きく開いていた、違法ドラッグか興奮剤でも使用してるんだろう。

デパートの入り口の壁に背をあてリンリンを盾に銃口をいったりきたり。

ヒビキがGTへジェスチャーでGTの足元にある石をショーウィンドウのまだ壊れてない部分へ投げるよう伝える。


「バカが出会って15分でそんなにのぼせるかよっ」

そう言いながら全力で石を投げるGT


パリーン!

その瞬間白人が「舐めんてんのかチャイナ」

ドゥバババババと再びショーウィンドウへ乱射する


「あがっ」

背後後方からヒビキが一気に忍び寄り顎へ掌底を入れ銃を持っている右手を蹴りあげた。


「リンリン逃げるよ」

ヒビキはリンリンの手を引きデパートの中に逃げ込む。


デパートの中はすでに逃げた後で誰もいない、ヒビキはすぐに階段を登り2階の食品売場の調理場へ逃げ込んだ。


白人もほどなく銃を抱えてヒビキ達を追う。

「ぶっ殺してやるゴミクズが!」


どの口で言ってるとGTは思った。とりあえずヒビキ達が逃げてる間に特殊部隊の様な武装部隊が四人ほど電動バイクで登場した。


「状況は?」

「連射式の銃を持った白人が人質の女の子とそれを助けた男の子を追って少し前に中に入りました」


「よし保安局は入口、裏口に人員を配置、我々四人で突入する」

「了解」


GTはヒビキが置いてったパンをベンチに座って頬張った。

「コーヒー欲しいな」


なんとも緊張感のない台詞を吐くGT


「初めましてエイト君」

「お宅ら誰だよ」

GTの前にスーツ姿の男二人が現れる。


「私達は有能なハンター集団を統括する組織MACという者です」

「その組織がなんで俺の本名を知ってる、自慢じゃねーが子供の頃からTシャツのロゴで呼ばれてんだ本名なんてほとんどの奴が知らないはずだぜ」


スーツ姿の男は決して威圧的な態度は出さずに告げる

「エイト君、君がジャパンを出たおかげで全部繋がったよ、まさかミスで見つけ出すのに時間がかかった、単刀直入に言うと我々と共に活動して欲しい」


突然現れた謎の組織、GTは全く意味がわからないが今はヒビキの生存が最優先。


「とりあえず今は友人の命がかかってる、悪いけどお宅ら出直してくれよ」


「今日は挨拶程度です。上海へ来て数日しかたってないようで、また後日改めて伺います」

そう言って二人は去っていった。




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