<ジジイが滅茶苦茶言うてくる。>
霊感で大迷惑してるのに、事故物件に住めとか。
なに?俺とうとう死刑宣告受けたん?
しかも、昼間出掛けてって、夜には帰ってきよった。
普通逆ちゃう?夜に出てくもんちゃうん?幽霊って。
『いい場所見つけてきたぞぃ』
「全力で遠慮したい」
『まあ聞け。事故物件がどういう場所か分かっているな?』
「あれやろ、そこで人が死んだとか殺されたとかいう…」
『そうじゃ。それで、どうも不動産屋が持て余しておる場所があってな』
「どういうこと」
『近くの幽霊を呼び止めて聞いてみたんじゃが、』
そこらの通行人呼び止めて道聞くみたいな言い方せんといて。
『人が殺された場所、で事故物件になっとるみたいなんじゃが……どうも、そやつが怨霊化して居座っておるみたいでの』
「最悪やんけ。なんで俺に今紹介したん?」
『じゃから聞けと言うに。その部屋は、入居しても2週間も保たずに、住人が逃げるように退居するらしいんじゃ』
「絶対その怨霊が何かやらかしとる……」
『まぁその通りなんじゃが』
「一番当たって欲しくないのキターーー!!」
『しかし、そのおかげでどうも今、家賃が2万を切っておる』
「……マジ?」
『おう。しかも2DKじゃ。悪くなかろう?』
「悪くないどころか……そんなんあってええんかレベルなんやけど……」
『不動産屋も必死なんじゃろ。部屋を寝かせたまま放置は損するだけじゃし。しかしもう既に12組ほど逃げておる』
「潰してまえ、そんな部屋」
せやけど……家賃に関しては激ウマ案件や。
怨霊さえなければ……なんやけど。
いや、霊感あるからって平気なわけちゃうんやぞ!?
怨霊とか普通に怖いに決まっとるやろが!!
『そこで相談じゃ』
「なんや」
『例えば、おめさんがその部屋を契約する。そして入居する』
「怨霊とルームシェアなんて絶対嫌やねんけど」
『そこは心配するでない。契約完了して引っ越しした時点で、わしがその怨霊を祓う。これならどうじゃ?』
「は?そんなことできるん??」
『わしを誰じゃと思うとる!!これでも高名な霊媒師じゃぞ!!』
「ああ、すまん忘れてた。ただの貧乏人を更にカツアゲしてくるジジイやとばかり」
『失礼な!祟るぞ!!』
「シャレになってないんでやめてください」
そうか……でも、クソジジイが怨霊を追い払ってくれるんやったらアリかもな。
既に12組も入れ替わり立ち代わりしてるんやったら、部屋ももう綺麗やろしな。
「よし、その方向でいこか」
『発案はちーちゃんじゃ。褒めてやっとくれ。ほれ』
『えへへ。ぼく、役に立てた?』
「おー。ほんまに助かったわ。おおきになぁ」
千紘に代わって可愛い笑顔を見せてきたんで、思わず頭を撫でてしもうた。
『いつまで撫でとんじゃい。事案じゃぞ』
……なんも言わんと切り替わるの、ほんっまやめてもらえませんかね??
次回へ続く!!
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