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クソジジイと美少年  作者: 佐伯 みのる
【第二話】
6/10

<大家がうちにやってくる。>

家賃の催促にや。気が付いたら3か月滞納しとった。

しゃあないやん?いまどき銀行からやなくて直接手渡しとかある?

そもそも、銀行引き落としにしたところで金ないんですけどね??


「そうですか……家賃出せへんのやったら仕方ないですわ。今月中にここ、出てってこらいますわな」

「は!?ちょっと待ってな!!オバちゃ…いや、おねえさん!!」

「ちょっとおべっか使おうとして失敗すんの、逆に腹立つさかいやめてもらえる?」

「……それは……すんません」


うん。それは俺が悪い。

いやでも今月中に出てけって言うてもやな…。

物件探す時間ないわ、引っ越し費用はともかく、敷金礼金にする金もないんやぞ。

しなみに、引っ越し費用は、あれや。

こないだのスーパーのバイト代、最後の一回の振り込みがあるはずや。

しかしこれを目の前のオバハンに渡してもうたら、全部終わる。


『やれやれ……家賃出す金もないのか』

「せや。せやのにジジイは俺にあたりめをねだったんや」

『それは何というか……知らなかったとはいえ悪かったのぅ』


少なくとも、俺にはこの部屋を追い出されるという選択肢しかない、ちゅうことや。

オバハンは「絶対に今月中やで!!」ってぶつくさ言いながら帰りよった。

もう来んなよ。次に会うときはオバハンにこの家の鍵ぶん投げるときや。


「いうても……参ったなぁ。今の手持ちやと、たぶん借りれるとこないで」

『そこまでか。逆に同情するのぅ』

「同情するなら金をくれ」

『今や伝わらんネタをしても仕方なかろう』

「……え、このネタもう通じひんの?マジ?」

『まぁ落ち着け。問題はネタの話じゃないじゃろが』

「はっ!現実逃避しとった。とにかく引っ越し先やけど……とにかく不動産屋行ってみんとあかんか……少なくともタコ部屋も視野に入れるしかないわ」

『もう生活保護とか受けたらどうじゃ?』

「嫌や。行動が制限される。それは俺の良しとするところやない」

『そんなこと言っとる場合じゃなかろうて』

『ねえねえ、おじーちゃん』

『ん?どうした、ちーちゃん?』


千紘の言葉に猫なで声で返すなジジイ。キモい。

しかも一人のチビから両方聞こえてくるんやぞ。

もはや腹話術よりすごい技になっとるで。声優か?


『あのね……こしょこしょ』

『ほうほう、なるほど。確かにそれは……いけるやもなぁ』

『えへへ』

『ちーちゃんは、そこのバカと違って頭が良い子じゃなぁ』

「なあ、内緒話するんやったら、口に出さんと中でやってくれへん?」


なんか見てると鬱陶しいわ。


『ちーちゃんが、良い案を出してくれての』

「へぇ、どんなん?」

『その前に、該当する部屋があるかどうか探してくるからの。ちょっと待っとれ』

「は!?何探すん!?めっちゃ嫌な予感すんねんけど!!」


クソジジイはふわっと宙に浮いて、窓をすり抜ける手前でこっちを向いた。


『事故物件。』


……嘘やろ?今までの俺の身の上、どう聞いててん。

いや、そういえば身の上なんて話してなかったわ、そういえば。

てことは、これマジで言うてんのか。

逃げたい。めっちゃ逃げたい。


次回へ続く!!

☆面白かったときは評価や感想、レビューなどお待ちしています☆

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