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クソジジイと美少年  作者: 佐伯 みのる
【第三話】
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11/22

<秋月家の朝食は、>

白米。インスタントみそ汁。スーパーで値引きされてた浅漬け。納豆。終わり。

しゃあないやん。金ないねんて。


『はよう働かんかい。若者が』

「あんなぁ。俺、この体質のせいで、色んなバイト全部クビになっとんのや」

『それがどうした』

「それがどうし……って、クソジジイに履歴書書くしんどさ分からんよなぁ……。あっ!ジジイ!!てめぇ漬物(つけもん)取りすぎや!!」

『なら、霊障で障りを受けておるものを助ける商売、してみんか?』

「は?俺にそんな力ないんですけど」

『分かっとるわい。じゃからそこは、わしが力を貸してやろう』

「へ?」

『家賃替わりじゃ』

「……うん。千紘顔のウインク可愛いけど、声がジジイやからキモい」

『失敬な!!』


せやけど……そうそう都合よく、触りを受けとる奴なんておるんか?

いや、もしかしたら、ジジイには見抜ける能力があるとか…?


「そういや、ジジイはなんで霊媒師なんてやっとったん?」

『うむ……それがのう。たぶんお前さんもじゃろが、わしも幼い頃から幽霊や怨霊、果ては魑魅魍魎の類までが視えとっての』

「今ではジジイが魑魅魍魎になっとるけどな」

『黙らっしゃい!で、若い頃にタチの悪い奴に絡まれたことがあってのう…』


感慨深そうに言うとるけど。

なんか、チンピラに絡まれとる姿しか思い浮かばん。

悪いなクソジジイ。


『で、とりあえず殴ってみた』

「まさかの物理」

『そしたら消えてしもうてのぅ……わしにこんな素晴らしい力が備わっておったとは…!!と、その時は感動したもんじゃよ』

「あー、なるほど。そん時にエセ霊媒師が生まれたわけやな」

『エセ……おめさん、昨日の見事な怨霊退治、見ておったじゃろ』

「ほんなら、なんでアレどうにかしてくれへんの?」


みそ汁啜りながら眺めてみる。

冷蔵庫のちょっと隣にずっと立っとる幽霊。

なんやっけ……一晩寝たら忘れそうになっとる。

ああ、山田クンや。めっちゃモブ顔しとる山田クンな。

鎮埋道玄よりよっぽど覚えやすい名前や。


『わしは何でもかんでも祓うわけじゃないぞ』

「いやもう、幽霊なんてそこにおるだけで迷惑やろ」

『迷惑だなんて失礼な!僕はラップ音とポルターガイストぐらいしかできません!』

「山田クン、急に話に入ってこんでもらえる?」

『はっ、す、すいません。つい……』


注意したら引いてくれた。

悪い幽霊やないってのは、俺も分かるけどもやな…。

これ以上、人間やない住人増えるん嫌やで、普通に。

……まぁええ。とりあえず朝飯終わらせて、考えるモン考えんとな。


『ご馳走様でした』

「お粗末さんでした」

『本当にのう』

「ブチ殺すぞ」


さて。始めようか。


「第18回、秋月修司を定職に就かせよう会議、始まりや」


わかる?

パートクビになって、クソジジイ幽霊拾ってしもて、

それから今までで、もう18回やってんねん。

嫌んなるわ、ほんま。




次回へ続く!!

☆面白かったときは評価や感想、レビューなどお待ちしています☆

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