56話「灼熱鉱山の冷却水路」
第六層の階層守護個体を討伐してから、三日後。
俺と美咲さんは装備を整え、シズクと共に第七層へ向かっていた。
探索者協会が公開している情報によると、第七層は高温の鉱山階層らしい。
俺は耐熱効果のある薄手の上着を身に着け、探索鞄には多めの飲料水と火傷用の治療薬を入れている。
美咲さんも、いつもの装備の下へ耐熱用のインナーを着込んでいた。
「暑くなったら、すぐに教えてくださいね」
「分かった。美咲さんも無理しないで」
「はい」
「ぷるっ!」
シズクも返事をするように身体を伸ばす。
「シズクは、暑くても分からないかもしれないから、陸斗さんに調べてもらおうね」
「ぷるっ」
「俺も、こまめに状態を確認するよ」
第六層の転移門へ触れる。
足元から淡い光が立ち上り、周囲の景色が切り替わった。
◇
最初に感じたのは、肌へまとわり付く熱気だった。
「暑い……」
第七層は、赤黒い岩に囲まれた鉱山だった。
岩壁には採掘跡が残り、床には古びた運搬用の線路が延びている。
天井から垂れ下がる赤い結晶が、松明のように周囲を照らしていた。
岩の裂け目からは白い蒸気が噴き出し、通路の奥が熱気で揺らいでいる。
「入口付近でも、この暑さなんですね」
「奥へ進めば、もっと気温が上がりそうだ」
第七層へ意識を向け、『解析鑑定』を発動させる。
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『第7層・灼熱鉱山』
『現在地環境』
・気温:37.4度
・空気中魔力濃度:正常
・有毒成分:なし
『環境上の注意』
・高温による体力消耗
・蒸気噴出口による火傷
・一部区画で急激な温度上昇あり
『推奨』
・30分ごとの水分補給
・連続探索時間:3時間以内
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「今いる場所でも、三十七度を超えてる」
「長時間の探索は難しそうですね」
「三十分ごとに水分を取ろう。シズクの状態も確認するよ」
続いて、シズクへ意識を向ける。
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『個体名:シズク』
『状態:良好』
『体内温度:正常範囲』
『魔力残量:100%』
『注意』
・高温環境へ長時間滞在した場合、体内水分量が低下
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「今は問題ないよ。ただ、シズクも長くいると体内の水分が減るみたいだから気をつけて」
「分かりました。いつもより多めにゼリーを用意してあります」
「ぷるっ!」
美咲さんが従魔用ゼリーの入った袋を見せると、シズクが嬉しそうに揺れた。
「今すぐ食べる物じゃないよ」
「ぷる……」
「食欲は問題なさそうだな」
「それだけは、暑くても変わらないみたいです」
詳細な解析を終えたあとも、『解析鑑定』は周囲の異常を捉えられる状態で維持しておく。
対象へ意識を集中させなければ詳しい情報までは表示されない。
それでも、魔物や仕掛けが近くにあれば、反応を捉えることはできる。
ボディレコーダーの記録状態を確認し、俺たちは協会から提供された地図を頼りに鉱山の奥へ進み始めた。
◇
しばらく歩くと、前方の岩陰から赤い影が飛び出した。
「っ!」
美咲さんが剣を抜く。
現れたのは、全長一メートルほどの赤い蜥蜴だった。
岩壁へ張り付き、口元から小さな炎を漏らしている。
その身体へ意識を集中させる。
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『火蜥蜴』
『危険度:D+』
『属性:火』
『攻撃』
・噛み付き
・尾撃
・火炎吐息
『弱点』
・首の付け根
・腹部
『注意』
・口内へ炎が集まった2秒後、正面へ火炎を放射
『ドロップ品』
・良質な魔核(100%)
・火蜥蜴の鱗(30%)
・火炎袋(10%)
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「火を吐く! 口が光ってから二秒だ!」
火蜥蜴の喉が赤く膨らむ。
美咲さんは正面から離れ、横へ駆けた。
直後、火蜥蜴の口から扇状の炎が放たれる。
美咲さんがいた場所を炎が通り過ぎ、岩壁へぶつかった。
「今なら近付ける!」
「はい!」
火炎を吐き終えた火蜥蜴へ、美咲さんが接近する。
火蜥蜴が長い尾を振るうが、彼女は盾で受け流した。
伸び切った首の付け根へ、剣が振り下ろされる。
火蜥蜴の身体が床へ落ちた。
続く一撃で腹部にある魔核を貫くと、赤い粒子となって消えていった。
「第六層の魔物より、攻撃が分かりやすいですね」
「炎を避けられれば、美咲さんなら問題なさそうだ」
「でも、直撃すれば危険です。油断はできません」
残された良質な魔核を回収する。
今回は、火蜥蜴の鱗や火炎袋は落ちなかった。
「シズク。火の魔物へ、風弾は使っちゃ駄目だ」
「ぷる?」
「炎へ風を送ると、勢いが強くなるかもしれないんだ」
俺が説明すると、シズクは理解しようとするように身体を傾けた。
「攻撃に使えない時でも、シズクにできることはありますよ」
「ぷるっ!」
美咲さんに励まされ、元気よく身体を伸ばす。
今のシズクが使える属性魔法は、風弾だけだ。
火属性の魔物が多い第七層では、別の攻撃方法も覚えさせた方がいいかもしれない。
◇
鉱山の奥へ進むほど、気温は上がっていった。
足元の岩からも熱が伝わり、立っているだけで汗が流れる。
「今は四十一度まで上がってる」
「そろそろ休憩した方がよさそうですね」
近くに魔物の反応がないことを確認し、岩陰へ移動する。
美咲さんがシズクを地面へ下ろし、従魔用ゼリーを開けた。
「少しずつ食べるんだよ」
「ぷるっ」
シズクがゼリーを取り込んでいる間に、俺たちも水分を補給する。
「公開されている地図だと、この先に高温区画があります」
美咲さんがスマートフォンへ地図を表示した。
現在地から階層守護部屋へ向かうには、赤く塗られた区画を通らなければならない。
「推奨滞在時間は十分以内。立ち止まらずに通過するよう書かれています」
「そこまで暑いのか……」
「以前、高温区画で倒れた探索者もいたそうです。体力に余裕がなければ、ここで引き返すよう注意されています」
美咲さんなら通り抜けられるかもしれない。
だが、生産職の俺が同じ速度で動けるとは限らない。
羽靴で移動を補助できても、高温そのものを防げるわけではなかった。
「別の道がないか調べてみる」
岩壁や床へ意識を向け、常時発動させている『解析鑑定』の範囲を広げる。
鉱山の構造。
空気の流れ。
岩の内部に存在する水と魔力。
深く解析した瞬間、俺たちが座っている場所の下へ、青い線が浮かび上がった。
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『灼熱鉱山・冷却水路』
『分類:階層攻略ギミック』
『作動状態:停止中』
『現在水量:68%』
『効果』
・高温区画の温度を低下
・高温蒸気を外部へ排出
・作動中のみ冷却通路を利用可能
『起動条件』
・第1制御弁を開放
・第2制御弁を閉鎖
・魔力供給石へ良質な魔核を1個投入
『冷却通路入口:付近に存在』
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「この下に、冷却水路があるみたいだ」
「水路ですか?」
「ああ。高温区画を冷やすためにこの階層へ用意された仕掛けがある。今は停止しているけど、条件を満たせば作動させられる」
「冷却通路も利用できるようになるのなら、高温区画を避けられるかもしれませんね」
「入口も近くにあるみたいだ」
解析表示を頼りに、岩壁を調べる。
目立った扉や取っ手はない。
だが、岩壁の下部へ、土埃に覆われた小さな円盤が埋め込まれていた。
「これが開閉装置みたい」
円盤へ手を触れる。
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『冷却通路入口』
『開放方法』
・円盤を右へ2回転
・3秒間押し込む
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表示されたとおりに円盤を回す。
二回転させたところで、内部から小さな音が返ってきた。
そのまま三秒間押し込む。
岩壁へ縦の亀裂が走り、人一人が通れるほどの隙間がゆっくりと開いた。
中から、外よりも冷たい空気が流れてくる。
「涼しい……」
「本当に通路がありましたね」
ボディレコーダーへ入口と開閉装置を記録する。
俺たちは周囲に他の探索者がいないことを確認し、冷却通路へ入った。
◇
冷却通路の壁には、青黒い管が何本も通っていた。
管の内部から、水の流れる音が微かに聞こえる。
外の鉱山とは違い、通路内の気温は三十度を下回っていた。
「かなり楽になりましたね」
「このまま階層守護部屋の近くまで続いていれば、探索者の負担を大きく減らせそうだ」
少し進むと、通路が二つに分かれていた。
左側には青い円盤。
右側には赤い円盤が取り付けられている。
「これが制御弁か?」
最初に青い円盤、次に赤い円盤へ意識を向ける。
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『第1制御弁』
『状態:閉鎖』
『操作:開放を推奨』
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『第2制御弁』
『状態:開放』
『操作:閉鎖を推奨』
『注意』
・両方の制御弁を同時に開放した場合、高温蒸気が冷却通路へ逆流
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「操作する順番を間違えると、蒸気が流れ込んでくるみたいだから気を付けないと」
「先に、赤い方を閉めた方が安全ですね」
「ああ、第二制御弁を閉じてから第一制御弁を開こう」
美咲さんとシズクには、少し離れた場所で待ってもらう。
俺は耐熱手袋を確認し、赤い円盤へ両手を掛けた。
「硬い……」
仕掛けの内部から押し返されるような抵抗があり、簡単には回らない。
「陸斗さん、手伝います」
「ありがとう」
美咲さんと二人で力を込める。
金属が擦れる音と共に、円盤が少しずつ動き始めた。
最後まで回すと、管の内部で何かが閉じる音が響く。
続いて、青い円盤を反対方向へ回した。
こちらも重かったが、一度動き始めると勢いよく開いていった。
「制御弁の操作は完了した。あとは魔核だな」
通路の奥にあった魔力供給装置へ、先ほど手に入れた良質な魔核を入れる。
装置の中央へ青い光が灯った。
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『灼熱鉱山・冷却水路』
『起動条件:達成』
『第1制御弁:開放』
『第2制御弁:閉鎖』
『魔力供給:開始』
『冷却水循環まで:30秒』
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管の内部から、勢いよく水が流れる音が聞こえ始める。
床や壁に刻まれていた青い線へ、次々と光が灯った。
「空気が変わりましたね」
美咲さんの言葉どおり、通路内の熱が少しずつ薄れていく。
やがて、奥から冷気と共に白い霧が流れてきた。
「シズク。弱い風を、奥へ向けて出せるか?」
「ぷるっ」
シズクが身体を伸ばし、通路の奥へ小さな風を送る。
冷気が通路全体へ広がり、籠もっていた熱を押し流していった。
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『冷却水路:正常作動』
『冷却通路内気温:26.8度』
『高温区画冷却率:上昇中』
『作動可能時間:11時間59分』
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「一個の良質な魔核で、半日ほど作動するのか」
「協会が管理すれば、探索者が安全に利用できそうですね」
「そうだな。高温区画の温度も下がっているから、冷却通路を使わない人にも効果があると思う」
冷却通路が安全だと確認できれば、高温区画を避ける経路として公開できる。
俺たちは水路の構造を記録しながら、さらに奥へ進んだ。
◇
しばらく進むと、通路の中央に岩の塊が転がっていた。
「地図には、岩の記載はありませんね」
「魔物だ。解析鑑定が反応してる」
岩の塊へ意識を集中させる。
◇____________________
『岩甲虫』
『危険度:D+』
『特性』
・岩殻擬態
・硬質甲殻
『攻撃』
・突進
・大顎
・岩片射出
『弱点』
・脚の付け根
・腹部の甲殻接合部
『ドロップ品』
・良質な魔核(100%)
・岩甲虫の甲殻(25%)
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「岩甲虫です! 起きます!」
岩にしか見えなかった表面が左右へ開く。
六本の脚が現れ、岩甲虫が勢いよく突進してきた。
美咲さんが横へ避ける。
岩甲虫は通路の壁へ激突したが、硬い甲殻には傷一つ付いていない。
「正面から斬っても、甲殻に防がれる! 脚の付け根を狙ってくれ!」
「分かりました!」
岩甲虫が向きを変える。
美咲さんは突進を引き付け、直前で横へ回り込んだ。
すれ違いざまに剣を振るい、右側の前脚を切り落とす。
体勢を崩した岩甲虫が床へ転がった。
「美咲さん! 腹部の中央!」
「はいっ!」
露出した腹部へ美咲さんの剣が突き刺さる。
甲殻の隙間から魔核を貫かれ、岩甲虫は茶色い粒子となって消えていった。
残されたのは、良質な魔核だけだった。
「冷却通路にも魔物は出るんですね」
「完全な安全経路ではないって事か。ただ、外の高温区画を進むよりは負担が少ないかも」
俺たちは魔核を回収し、再び歩き始めた。
◇
冷却通路を三十分ほど進むと、道が二つに分かれていた。
左側は、階層守護部屋へ近付く方向。
右側は、協会から提供された地図に何も記載されていない方向へ続いている。
その時、周囲へ展開していた『解析鑑定』に、新たな反応が現れた。
反応があるのは、右側の通路の奥。
暗闇の向こうで、赤い光が微かに明滅している。
「右の奥で、『解析鑑定』が反応してる。強い魔力を持つ何かがあるみたいだ」
「魔物でしょうか?」
「いや、反応は動いていないから、何かの素材じゃないか?」
周囲に魔物の反応がないことを確かめ、右側の通路へ進む。
行き止まりには、厚い扉があった。
扉の表面には、炎と水を重ねたような紋章が刻まれている。
その中央へ意識を集中させた。
◇____________________
『熱結晶化室』
『分類:階層攻略ギミック』
『状態:封鎖中』
『効果』
・冷却水路が吸収した熱属性魔力を結晶化
『開放条件』
・冷却水路を正常作動させる
・室内温度を40度以下まで低下させる
『現在温度:41.2度』
『開放まで:1分18秒』
____________________◇
「何の部屋なんですか?」
「冷却水路が吸収した熱属性の魔力を、結晶へ変える場所って表示されてる」
「それなら、中に作られた結晶があるかもしれませんね」
「ああ。開くまで、あと一分くらいだ」
表示されている時間が減っていく。
四十度を下回った瞬間、扉の紋章へ青い光が走った。
内部から、鍵の外れる音が聞こえる。
美咲さんが剣を構え、俺が扉の横にある開閉石へ触れた。
厚い扉が、ゆっくりと持ち上がっていく。
中は小さな採取室だった。
部屋を囲むように冷却水の管が通り、その中央には赤い結晶が何本も集まっている。
炎を閉じ込めたような結晶から、淡い熱と魔力が放たれていた。
「綺麗……」
「ぷる……」
美咲さんの肩にいるシズクが、赤い結晶へ釘付けになっている。
「シズク。勝手に触っちゃ駄目だよ」
「ぷるっ」
返事はしたものの、身体は結晶へ向かって伸びたままだった。
俺は赤い結晶へ意識を集中させる。
◇____________________
『炎水晶』
『品質:A』
『希少度:B』
『推定買取価格:80,000円』
『用途』
・火属性魔導具の素材
・加熱用魔導具の魔力源
・火属性魔法の習得補助
『適合対象:シズク』
『習得可能魔法』
・火球
____________________◇
「シズクが、火属性魔法を覚えるために使える」
「本当ですか?」
「ああ、本当だ。風水晶の時と同じように、魔法の習得を補助する効果があるって出てる」
「ぷるるっ!」
意味が分かったのか、シズクが美咲さんの肩で大きく跳ねた。
「落ち着いて。ここでは訓練できないよ」
「ぷるっ!」
返事だけは立派だが、赤い結晶から目を離そうとしない。
「採取しても問題なさそうですか?」
「欠片だけなら、水路や部屋の機能に影響はないみたいだな。残りは協会へ報告して、調査が終わるまで触らない方がいいと思う」
「では、シズクの訓練に使う分だけですね」
解析表示で採取可能な部分を確認し、小型ピッケルを取り出す。
結晶の根元へ慎重に打ち込む。
数度目で澄んだ音が響き、手のひらほどの炎水晶が外れた。
耐熱布へ包み、探索鞄へ収める。
「ぷる……」
見えなくなった炎水晶の欠片を追うように、シズクが鞄を見つめている。
「帰ったら、安全性を検査してもらおう。それが終わったら訓練できるよ」
「ぷるっ!」
風弾しか使えなかったシズクが、新たに火属性魔法を覚えられるかもしれない。
冷却水路。
階層守護部屋へ近付く冷却通路。
そして、シズクの成長へ繋がる炎水晶。
第七層へ入った初日から、協会へ報告しなければならない発見が増えてしまった。
「今日は、この通路がどこへ続いているか確認したら戻ろうか」
「はい。炎水晶の訓練も楽しみですね」
「ぷるるっ!」
誰よりも待ち切れないらしいシズクが、探索鞄へ向かって何度も身体を伸ばす。
シズクが二つ目の属性魔法を覚えるための素材は、すでに俺の鞄の中に収められていた。




