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104話「火焔スライムの証」


 火焔スライムの小さな身体を中心に、巨大な炎が立ち上る。


 四本の炎脚。

 鋭く伸びた炎爪。

 大きく開かれた口。


 火焔スライムを包む炎が、獣のような姿へ変わっていた。

 まるで、炎の精霊獣だ。


 試練場の外側では、クラン用と調査課用の探索レコーダーが俺たちへ映像を向けている。


『火焔スライムの魔力が、急激に上昇しています』


 通信機から、髙橋さんの声が聞こえた。


『危険だと判断した場合は、すぐに試練を中止してください』

「分かりました」


 火焔スライムへ『解析鑑定』を発動させる。



 ◇____________________


 『火焔(フレイム)スライム』


 『危険度:A+』


 『現在の状態』

 ・戦闘意思:あり

 ・敵意:なし

 ・出力制限:発動中

 ・試練参加者への致命攻撃:禁止


 『試練の終了条件』

 ・試練参加者が敗北を認める

 ・火焔スライムが力量を認める

 ・試練続行不能と判断される


 ____________________◇



 俺たちを殺すつもりはない。

 それでも、危険度A+の強さがなくなったわけではなかった。


「美咲さんが正面。俺は火焔スライムの動きを見る」

「分かりました」


「シズクは、最初に氷を使ってみよう」

「ぷるっ!」


「ユキは、全員を守ってくれる?」

「ぴるっ!」


 美咲さんが軽盾を構え、前へ出る。

 右手に握っているのは、黄金短剣ではなくスライムの短剣だ。

 炎を纏う相手へ、『火傷』を付与する黄金短剣が有効とは限らない。

 火焔スライムが身体を沈めた。


「来ます!」


 美咲さんの声と同時に、巨大な炎の獣が地面を蹴った。

 試練場の石床が赤く染まる。


 美咲さんが軽盾を斜めに構えた。

 炎の前脚が、軽盾へ振り下ろされる。


「くっ……!」


 直接触れていない。

 それでも、炎から生じた衝撃によって、美咲さんの身体が後方へ押し戻された。

 軽盾の表面から、白い煙が上がる。


「美咲さん!」

「大丈夫です! 熱は伝わりましたが、火傷はしていません!」


 火焔スライムが、再び身体を沈める。


「シズク、氷槍(アイスランス)!」

「ぷるるっ!」


 シズクの前へ、青白い魔力が集まった。

 放たれた氷槍が、炎の獣へ突き刺さる。

 氷と炎がぶつかり、大量の白い蒸気が広がった。


 炎の勢いは僅かに弱まった。

 だが、氷槍は火焔スライムの身体へ届く前に溶かされている。


「魔法一発では消せないか……」


 蒸気の向こうで、小さな赤い影が動いた。


「右へ来る!」


 美咲さんへ声を掛ける。

 直後、火焔スライムが蒸気の中から飛び出した。

 普通のスライムと変わらない大きさ。


 だが、その速度は今まで戦ったどのスライムよりも速い。

 美咲さんが軽盾を向けるより先に、火焔スライムが足元へ潜り込む。

 炎の尾が、横薙ぎに振るわれた。


「ぴるっ!」


 ユキの白銀鎧が、二人の間へ割り込む。

 半透明な装甲へ炎の尾がぶつかった。


 衝撃によって、白銀鎧が大きく揺れる。

 表面へ赤い光が広がったものの、炎は装甲の向こうまで届かなかった。


「ありがとう、ユキ!」

「ぴるるっ!」


 もう一枚の白銀鎧が移動し、火焔スライムを横から押さえようとする。

 火焔スライムは小さく跳ね、装甲の上へ着地した。


「ぴる?」


 ユキが驚いたように身体を伸ばす。

 火焔スライムは白銀鎧を足場にして、さらに高く跳んだ。


 上空で身体を回転させる。

 周囲へ炎の球が作り出された。


「全員、離れて!」


 複数の火球が、試練場へ降り注ぐ。

 俺と美咲さんは左右へ分かれた。


「シズク、風で火球を逸らして!」

「ぷるっ!」


 シズクが放った風によって、正面へ落ちてきた火球の軌道が僅かに変わる。

 地面へ着弾した火球が弾け、熱風が広がった。

 残る火球が、シズクへ迫る。


「ぴるるっ!」


 ユキが白銀鎧を重ね、シズクと美咲さんの前へ移動させた。

 火球が半透明な装甲へぶつかる。


 一つ。

 二つ。


 白銀鎧が炎を受けるたび、表面の赤い光が強くなっていく。


「ユキ。無理に全部受けなくていい!」

「ぴるっ!」


 白銀鎧が傾き、三つ目の火球を上空へ受け流した。

 火焔スライムが地面へ着地する。


 炎の獣が再び形を取り戻した。

 まだ、息を整える様子すらない。


「危険度A+……」


 出力を抑えているはずなのに、俺たちは攻撃を防ぐだけで精一杯だった。


「陸斗さん。近付く方法はありますか?」

「炎を一度に消すのは難しいと思う。シズクの氷で弱めて、風で開いた場所を広げよう」


「その間、私が火焔スライムを引き付けます」

「危なくなったら、すぐに離れて」

「はい」


 美咲さんが軽盾を構え直す。


「シズク。氷槍を一発だけ、火焔スライムの正面へ」

「ぷるっ!」


「そのあと、同じ場所へ風弾をお願い」

「ぷるるっ!」


「ユキは、白銀鎧で逃げ道を狭めてくれる?」

「ぴるっ!」


 火焔スライムが、俺たちを待つように身体を揺らしている。


「行こう!」


 美咲さんが正面から走る。

 炎の獣が前脚を振り上げた。

 美咲さんは軽盾で受けず、身体を沈めて攻撃の下を抜ける。


 炎の熱が髪を揺らした。

 そのままスライムの短剣を振るう。

 火焔スライムが後ろへ跳び、刃を避けた。


「今です、シズク!」

「ぷるっ!」


 氷槍が、火焔スライムの正面へ落ちる。

 赤く熱されていた石床が凍り付き、炎の獣の右側が白い蒸気へ変わった。


「ぷるるっ!」


 続けて放たれた風弾が、蒸気と炎を左右へ吹き飛ばす。

 火焔スライムの小さな身体が見えた。


「ぴるっ!」


 二枚の白銀鎧が、火焔スライムの左右へ移動する。

 身体を挟むのではなく、逃げられる方向を限定するように角度を変えた。


 火焔スライムが跳ぶ。

 だが、進路には白銀鎧がある。

 僅かに動きが止まった。


「今なら届く!」


 羽靴へ魔力を流し、地面を蹴る。

 白銀短剣を、火焔スライムへ向かって振るった。

 火焔スライムの周囲へ、薄い炎の膜が作られる。


「『腐食』!」


 白銀短剣から黒銀色の光が広がった。

 炎の膜へ黒い染みが生まれる。



 ◇____________________


 『腐食:有効』

 『火焔外装:劣化』

 『効果時間:2.7秒』


 ____________________◇



「美咲さん!」

「はい!」


 美咲さんが、黄金短剣へ持ち替える。

 火焔スライムの反対側へ回り込み、黒く濁った炎の膜へ刃を振り下ろした。


「『粉砕』!」


 黄金短剣から放たれた魔力が、劣化した炎の膜へ流れ込む。



 ◇____________________


 『金銀共鳴:発動』


 『腐食効果:増幅』

 『粉砕効果:増幅』


 『火焔外装:一部破壊』


 ____________________◇



 火焔スライムを守っていた炎の一部が弾ける。

 赤い身体の中央にある魔核が、僅かに見えた。


「届く!」


 白銀短剣の『加速』を発動させる。

 美咲さんも、黄金短剣を構え直した。

 二本の短剣が、左右から火焔スライムへ迫る。


 その瞬間。

 火焔スライムの身体が、白く輝いた。


「っ……!」


 周囲の炎が一気に圧縮される。

 次の瞬間、火焔スライムを中心に、強い衝撃が広がった。


「ぴるるっ!」


 ユキの白銀鎧が俺と美咲さんの前へ移動する。

 二枚の装甲を重ねても、衝撃を止めることはできなかった。

 俺たちの身体が後方へ押し飛ばされる。


 羽靴で体重を軽くし、空中で体勢を立て直す。

 着地した時には、火焔スライムの炎が完全に戻っていた。


「傷一つ付いてない……」


 火焔スライムが身体を沈める。

 姿が消えた。


「速い!」


 俺の『解析鑑定』にも、一瞬しか反応が映らない。

 次に火焔スライムが現れたのは、シズクの目の前だった。


「ぷるっ!?」

「シズク!」


 美咲さんが、火焔スライムとシズクの間へ入る。

 俺も羽靴で地面を蹴った。


 ユキの白銀鎧が、左右からシズクを包み込む。

 火焔スライムの周囲で、炎が膨らんだ。


 だが、攻撃は放たれない。

 小さな身体が方向を変え、今度はユキへ向かう。


「ユキ、下がって!」

「ぴるっ!」


 白銀鎧をシズクの前へ残したまま、ユキが後方へ跳ぶ。

 俺と美咲さんも、火焔スライムを追った。


 その時には、既に俺たちの隊列が崩れている。

 試練場の中央へ戻った火焔スライムが、一度だけ大きく跳ねた。

 石床から、円形の炎が立ち上る。


 俺の周囲。

 美咲さんの周囲。

 シズクとユキの周囲。


 それぞれを囲むように、炎の輪が作られていた。

 少しでも動けば、装備へ炎が触れる。


 火焔スライムは、中央から俺たちを見ている。

 炎の獣は消えていない。


 それどころか、最初よりも大きく見えた。



 ◇____________________


 『現在の戦況』


 『試練参加者』

 ・行動範囲:制限

 ・連携:中断

 ・火焔スライムへの有効打:なし

 ・戦闘継続:非推奨


 『火焔スライム』

 ・出力制限:継続中

 ・戦闘余力:十分


 ____________________◇



 完敗だった。

 火焔スライムは、最後まで本気を出していない。

 それでも、俺たちは動きを封じられている。


「……俺たちの負けだ」


 白銀短剣を鞘へ収める。


「試練を終わりにしてほしい」


 美咲さんも、黄金短剣を下ろした。

 シズクとユキが、火焔スライムへ身体を向ける。


「ぷる……」

「ぴる……」


 火焔スライムが、その場で一度だけ跳ねた。

 俺たちを囲んでいた炎の輪が消える。

 巨大な炎の獣も崩れ、小さな火の粉となって火焔スライムの身体へ戻っていった。



 ◇____________________


 『火焔スライムの試練』


 『戦闘結果』

 ・試練参加者:敗北

 ・火焔スライム:勝利


 『試練評価』

 ・戦闘能力:承認

 ・連携能力:承認

 ・守護能力:承認

 ・状況判断:承認

 ・試練終了後の攻撃:なし


 『総合評価』

 ・試練達成


 ____________________◇



「負けても、達成になるのか……」

「倒すことが目的ではなかったみたいですね」


 美咲さんが軽盾を下ろし、安堵したように息を吐く。


『皆さん、怪我はありませんか?』


 髙橋さんの声が聞こえた。


「全員無事です。軽盾と白銀鎧も、表面が少し熱を持っているだけです」

『よかった……。火焔スライムが出力を抑えていたとはいえ、危険度A+の個体です。念のため、帰還後に医務課の検査を受けてください』

「分かりました」


「ぷるっ」

「ぴるっ」


 シズクとユキも、怪我がないことを伝えるように返事をする。

 火焔スライムは、試練場の中央で身体を震わせた。

 纏っていた炎の一部が離れ、赤い光となって正面へ集まる。


 光は少しずつ硬い結晶へ変化していった。

 火焔スライムを模した、赤橙色の結晶。

 完成した結晶が、俺の前へゆっくりと落ちてくる。


「俺たちにくれるのか?」


 火焔スライムが身体を伸ばした。

 結晶へ『解析鑑定』を発動させる。



 ◇____________________


 『火焔スライムの結晶』


 『品質:A+』

 『希少度:A+』

 『推定買取価格:15,000,000円』


 『分類』

 ・スライムシリーズ強化素材

 ・火焔スライムの試練を達成した証


 『効果』

 ・適合するスライムシリーズと自動融合

 ・対象装備を攻撃型の派生装備へ強化


 『適合装備』

 ・スライムの耳飾り


 『強化後』

 ・AT(アタッカー)スライムの耳飾り


 『強化方法』

 ・スライム型宝石へ接触

 ・錬金処理:不要


 ____________________◇



「推定買取価格、1500万円……」

『それほどの価値があるのですか?』

「はい。ただ、普通の素材ではありません。スライムシリーズを強化するための結晶です」


 俺が身に着けているスライムの耳飾り。

 左右の耳飾りには、それぞれ蒼いスライムを模した宝石が付いている。

 赤橙色の結晶を手に取ると、耳飾りの宝石から淡い光が放たれた。


「もう反応してる……」

「陸斗さん。その場で強化するんですか?」

「『解析鑑定』では、宝石へ触れさせるだけでいいみたいだ。失敗する可能性も表示されてない」


 火焔スライムを見る。

 早く試すように促しているのか、その場で何度も身体を伸ばしていた。


「分かった。使ってみる」


 左耳の耳飾りを外す。

 赤橙色の結晶を、蒼いスライム型の宝石へ近付けた。

 二つが触れる直前、火焔スライムの結晶が赤い光へ変わる。


「っ……!」


 光が、蒼い宝石へ吸い込まれていく。

 左手に持っている耳飾りだけではない。


 右耳に残していた耳飾りも、同時に赤く輝き始めた。

 左右一対の耳飾りが、互いに共鳴している。


 蒼かった宝石が、少しずつ赤橙色へ変化する。

 丸いスライムの形は残ったまま、その周囲へ炎を模した細かな装飾が生まれていった。

 宝石の内側では、本物の炎のような光が静かに揺らめいている。


 だが、指で触れても熱くはない。

 赤い光が収まる。


 火焔スライムの結晶は跡形もなく吸収され、左右の耳飾りだけが残されていた。



 ◇____________________


 『強化完了』


 『スライムの耳飾り』

  ↓

 『AT(アタッカー)スライムの耳飾り』


 『分類』

 ・スライムシリーズ派生装備

 ・攻撃型

 ・左右一対


 『効果』

 ・スライムの感情を感知

 ・周囲にいる魔物の敵意を感知

 ・攻撃力:5%上昇

 ・同一シリーズ内で重複可能


 『ATスライムシリーズ』

 ・装備数:1/5

 ・完全装備効果:未発動


 『完全装備効果』

 ・装備者と契約従魔の能力値:20%上昇

 ・契約従魔の火炎魔法:30%上昇


 ____________________◇



「強化できた……」


 耳飾りを、もう一度装備する。

 その瞬間。


 火焔スライムの方角から、温かな何かが伝わってきた。

 言葉ではない。


 具体的に何を考えているのかも分からない。

 それでも、火焔スライムが満足していることは、はっきりと感じられた。


「これが、スライムの感情……」


「分かるんですか?」

「うん。何を話しているのかまでは分からないけど、喜んでるみたいだ」


「ぷるっ!」

「ぴるっ!」


 シズクからは誇らしさ。

 ユキからは、試練が無事に終わったことへの安心と喜びが伝わってくる。

 これまで鳴き声や仕草から想像していた感情が、以前よりも鮮明に感じられた。


「二人とも、心配してくれてたんだな」

「ぷるるっ!」

「ぴるるっ!」


 火焔スライムが、試練場の出口へ向かって跳ねる。

 途中で止まり、俺たちを振り返った。


「まだ、どこかへ案内してくれるみたいだ」

「では、付いていきましょう」



 ◇



 火焔スライムのあとを追い、第十五層の奥へ進む。

 周囲にいたスライムたちは俺たちから逃げなかった。


 離れた場所から、好奇心を向けてくる。

 耳飾りを通じて感情が伝わるようになったことで、今まで以上に多くのスライムから見られていることが分かった。


 火焔スライムが立ち止まったのは、岩山の根元だった。

 一見すると、何の変哲もない岩壁。

 だが、中央には王冠を載せたスライムの紋章が刻まれている。


 火焔スライムが紋章へ身体を押し当てた。

 赤い炎が、岩壁へ刻まれた線に沿って広がっていく。

 重い音を響かせながら、岩壁が左右へ開いた。



 ◇____________________


 『第15層・宝物殿』


 『状態:開放』


 『開放条件』

 ・火焔スライムの試練を達成

 ・火焔スライムから実力を認められる

 ・火焔スライム本人による封印解除


 『宝物』

 ・スライムシリーズ装備:1点


 ____________________◇



「宝物殿です」

『こちらでも、入口を確認しました』


 髙橋さんの声にも、驚きが混ざっている。

 二機の探索レコーダーが、開いた岩壁と王冠を載せたスライムの紋章を撮影する。


「中へ入ります」

『周囲を確認しながら進んでください』


 岩壁の向こうには、白い石で造られた小さな部屋があった。

 中央には、スライムの形をした台座。

 その上へ、一つの宝箱が置かれている。

 火焔スライムが台座へ跳び乗り、宝箱の蓋へ身体を押し付けた。


 王冠を載せたスライムの紋章が光る。

 宝箱の蓋が、ゆっくりと開いた。

 中に入っていたのは、左右一対の耳飾りだった。


 白銀色のスライムを模した宝石。

 その周囲には、盾のような半透明の装飾が付いている。


「これも、スライムシリーズ……」


 宝箱から取り出し、『解析鑑定』を発動させた。



 ◇____________________


 『DF(ディフェンダー)スライムの耳飾り』


 『品質:A+』

 『希少度:A+』


 『分類』

 ・DFスライムシリーズ

 ・防御型

 ・左右一対


 『効果』

 ・スライムの感情を感知

 ・周囲にいる魔物の敵意を感知

 ・防御力:5%上昇

 ・同一シリーズ内で重複可能


 『DFスライムシリーズ』

 ・装備数:1/5

 ・完全装備効果:未発動


 ____________________◇



「防御型のスライムシリーズです」

「先ほど強化した耳飾りとは、別の系統なんですね」

「うん。ATは攻撃型。こっちはDF、防御型みたいだ」


 同じ耳飾りなので、同時には装備できない。

 今はATスライムの耳飾りを装備したまま、DFスライムの耳飾りを保管用の小箱へ収める。

 火焔スライムから、満足と信頼が伝わってきた。


「俺たちのために、ここまで案内してくれたんだな。ありがとう」


 火焔スライムが、台座の上で嬉しそうに跳ねる。

 試練では、まったく歯が立たなかった。

 それでも俺たちは、火焔スライムから実力を認めてもらうことができた。


 火焔スライムの証によって生まれた、ATスライムの耳飾り。

 宝物殿で手に入れた、DFスライムの耳飾り。


 スライムシリーズには、俺たちが考えていた以上に多くの成長先が存在する。

 その最初の二つが、今、俺たちの手へ託された。

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