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続・転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?! 〜と思ってたら実は仕事になった!  作者: 極楽とんぼ


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ツガイ??

「ここですね」

 大崎さん親子と一緒に碧とアパートへ帰る道を歩いていたら、予想通りに比較的直帰ルートに近い場所にあった、古そうな2階建てのアパートの前で足を止める事になった。


 大崎さん(子)に伸びてる呪詛のラインが1階の右角の部屋に繋がっている。

 私が部屋を示したら、大崎さん(父)がその玄関の呼び鈴を鳴らした。

 インターホンじゃなくて呼び鈴なんだね。

 古いアパートでインターホンが無いなら、女性の一人暮らしなんだし何か訪問客の映像が見えるカメラ付きなインターホンを自費で付けるべきじゃない?

 なんだったら、ペット用のウェブカメラでも、外に来た人の顔の確認と録画はできる。

 言葉のやり取りはペットカメラでは難しいだろうが、薄い扉だったらドア越しに怒鳴り合えば良いだろうし。


「はい」

 チェーンを掛けた状態で女性が玄関を開けた。

 が。大崎さん(父)が何か言える前に、後ろに退屈そうに立っている大崎さん(子)を見て、バタンと勢いよく扉を閉めたと思ったらガチャガチャ音を立ててチェーンを外し、玄関から飛び出してきた。


「翔太さん!!

 会いに来てくれたんですね!」

 嬉しそうに声を掛けて、翔太さん(そんな名前だったんだね。紹介されてなかったから知らんかった)の腕を取って抱き付きそうな勢いで声を掛ける。


「親父が用があるらしいんで」

 無気力そうに翔太さんが答える。


「他の人なんてどうでも良いんです!

 やはり私たちは運命で結ばれているんです、やっと分かってくれたんですね!!」

 なんか頭に悪い乙女ゲーム系のラノベ主人公(現地人の本物ヒロインじゃなくて転生した似非ヒロイン系ね)みたいな事を女が言う。


 廊下や街灯の光で顔がそれなりに見えるようになったら、どうやら色々と返ってきた呪いのせいか、目の下の隈が凄い。

 げっそり痩せてるし。

 顔色は暗いせいではっきりしないが、あれだけ隈があったら良くはないんだろう。


 で。翔太さん以外にも何人か呪っているっぽい。

 ちゃんとした呪詛ではなく、恨みや妬みなどの負の感情が呪詛になっちゃったみたいだ。

 でも、惚れた翔太さんだったらその髪の毛を確保していたとしても、他の人はどうやって呪ったんだろ?


 髪の毛確保ではなく、相手の腕を直接掴んでイチャモンでも付けて、その際に呪いも掛かっちゃったのかな?


 幾つか残っているが、ものによってはかなり古そうに視える。

 前世で学んだ知識だと、自然発生的な呪いは本人の怨む気持ちが消えると解れて消える筈なんだけど、昔の怨みも忘れないタイプなのかな……。

 ちょっとこれは放置しちゃ駄目だよねぇ。実質無料で周囲に呪いを振り撒く呪師状態だ。


「お嬢さん、いい加減に息子を呪うのをやめてくれないか?

 あんたが翔太を次から次へと呪うせいで、息子はもう社会人としてもまともに働くのも難しくなってきて、上司に休職勧告されるぐらいなんだ!

 愛していると言うなら、変なことは止めてくれないか?!」

 大崎さん(父)が女に懇願するように声を掛ける。


「お父さんですか?

 翔太さんのツガイで運命の相手である横田さくらです。

 これからも末長くよろしくお願いしますね!」

 きゃっと嬉しそうな声まであげながら女が大崎さん(父)の言葉をガン無視して自分の言いたいことだけど捲し立てた。


ツガイ??

 あれって獣人特化な特性じゃなかったっけ?」

 碧が小さくコメントした。


 まあ、普通の人間にも番がいるラノベもあったかもだけど、基本的に番は獣人か……なんか良くわからない3つ性があるBLな世界の話だけな気がするね。


 う〜ん。

 どう考えても妄想が過ぎて現実が見えてないし、現実に向き合わせようとすると怒りを買って呪われて姿を消す羽目になるってケースっぽいな。


「これって退魔協会に呪師もどき発見って通報したら社会から隔離してくれるかな?」

 それなりに人を害してきてそうだから、調べた後には呪師として対処されると思うが。


 『怨嗟を呟いたところで、本当に呪いになって効果が出るなんて思っていなかった』とどれだけ主張しようとも、本人的には呪ったら相手の不幸が訪れる事が分かっているだろうし、翔太さんに関しては意図して自分を愛させようと滅茶苦茶な精神を縛る呪いを色々と試したようだし。


『悪戯のつもりだった』では済まされないだろう。


「そうだね、通報してみようか。

 下手にこのまま放置したら、『父親が二人の仲に理解がなくて引き裂こうとする』ってことで今度は父親の大崎さんを呪いそうだし」

 碧が溜め息を吐きながら言った。


 と言う事で。

「一旦、諦めましょう。

 他にも何人か呪っていますから、私たちの方で呪詛を掛ける人間がいると通報します」

 大崎さんの腕を引っ張って女から引き離した。


「それでなんとかなるのでしょうか?」

 大崎さんが心配そうに聞いてきた。


「多分?

 ここで直接彼女のぶつかるよりは安全ですし現実性があります」

 ここで粘っても呪われるだけだ。


 と言う事で、大崎さんを引っ張ってその場を離れる。

 翔太さんも女の腕を振り払って父親の後を着いてきた。


 あっさり女が翔太さんを手放したのが意外だ。呪詛返しを受けまくって体力が落ちてるのかな?









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