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続・転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?! 〜と思ってたら実は仕事になった!  作者: 極楽とんぼ
工事ノイローゼ?

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配管工も選択肢だよね

「今じゃあアメリカでは一握りの大学を中退して起業するような人間以外は、一流大学を出てホワイトカラーなサラリーマンになるよりも、配管工になる方が儲かる時代なんだ!

 日本だって俺が大学を卒業する頃にはそれに近くなっているんじゃないか?

 そう考えたら、退魔師だったら確実にAIに職を奪われる心配はないし、どうしてもダメだったら配管工になれば良いだろ?!」

 悠君が『取り敢えず学歴が重要』だと主張する父親に反論した。


 日本って海外に比べると一般社会の中での新技術への移行が遅れがちだから、あと5年で本当にアメリカみたいになるかは不明だけど、確かに10年や20年後にはAIに駆逐されちゃってるホワイトカラーな仕事は多そうだよねぇ。


 と言うか、ニッチな仕事だったら態々AIに学ばせる価値がないってことでかなり後まで残るかもだけど、一般的な普通の大学出の新入社員が入社時にやる様な簡単な仕事の殆どはAIに取って代わられそう。


 中堅のベテラン社員の暗黙知とか勘みたいのが必要な仕事は残るかもだけど、会社に入った直後に基礎を学ぶ部分が効率重視でAIに取って代わられたら、新入社員達がどうやって最初の基本的な経験を積むのかは疑問だ。


 そしてよっぽどアグレッシブに色々と知識を集めて自分を磨いていない限り、今後のサラリーマンはどの会社に入ってもAIに取って代わられる恐怖が消えなそう。

 そう考えると、退魔師はいい仕事だよね。

 多少のリスクはあるけど、道を歩いていたって車に轢かれる危険はあるし、会社で働いていたってこないだの杉原氏の様に、棚から落ちてきた段ボール箱で怪我する可能性だってある。


 ちゃんと退魔協会の調査員が依頼の危険度を正しく査定してくれていれば、悪霊に負けて死ぬリスクはそれこそ飛行機事故で死ぬぐらいな程度なんじゃないかな?

 流石にそこまで低くはないかもだけど。

 でもきっと、道でボケ老人の暴走車に轢かれるリスクと大して差は無いよ。


「配管工はまだしも、ちゃんと修行を頑張れば退魔師になれる可能性は高いんですよね?

 そして退魔師にさえなれば、仕事には困らないと言う理解で正しいですか?」

 母親が調査員(吉田氏)に尋ねた。


「少子高齢化で退魔師の業界も後継者不足に悩まされています。

 退魔師の数よりも依頼の方が多くて、命に関わる様な緊急性がない依頼は後回しにさせて貰わざるを得ない場合もあるぐらいですので、見習いを卒業できれば仕事は確実にあります」

 吉田氏が力強く頷いた。


 命に危険がなくても、依頼費を高めに払えば多分早めに退魔師を回して貰えると思うけどね〜。

 もしくは政治家経由で圧力を掛けるとか。

 まあ、どちらにせよ。退魔師になれれば仕事には困らないでしょう。

 しかも男だからパートナー探しも一般家庭出身な女性術師よりは問題がないだろうし。


「ちなみに、退魔師にもランクみたいのってあるんですか?」

 悠君が聞いてきた。


「見習い、二級、一級、特級と言うクラスはありますね。

 二級術師になれば一人前として残業なしに週数日働く程度で平均的なサラリーマンと同じぐらいは稼げます。

 一級になれば週に一つか二つ依頼を受ける程度で都内に家を買える位は稼げるでしょう。

 特級術師になれば、最終的にはプライベートジェットを持つ方もいます」

 吉田氏が答えた。


 そういえば、最近のサラリーマンじゃあ都内に家を買おうと思っても、共働きのダブルインカム夫婦ですら35年ローンでも足りない事が多いとこないだ新聞に出てたっけ?

 それを念頭に言っているんだろうけど、不動産価格が高騰する前にマンションを買った(多分)悠君の親世代には通じないんじゃない?


 いや、母親が不動産業界で働いているなら分かるか。


「お二人は退魔師なんですよね。

 自分の弟や妹にも、退魔師になるように勧めますか?」

 父親が私らに聞いてきた。


 退魔師と縁が無いのか、不安で一杯なようだね〜。


「弟なら勧めますね。

 妹だったら本人の性格次第でしょうか。

 退魔師と言うのは人気ひとけのない場所にある慰霊碑や廃屋なんかに行く事も多いので、女性だと相棒と組んでいないと多少物理的な意味で危険な場合もありますし、退魔協会にもちょっと男尊女卑な頭の硬い老害世代も残っているので、自分の権利をしっかり主張出来ない気弱な女性には向いていないとも思えますから」

 碧が答えた。


 まあ、気弱な人って悪霊と戦う退魔師と言う職業自体に向いていない気がするけどね〜。

 その点、悠君はストレスを溜めすぎると重機を壊すぐらい攻撃性がある気性なようだから、多分大丈夫でしょう。


 ダメだったら配管工になれば良いんだし。


「悠はお二人に弟子入りするのでしょうか?」

 母親が尋ねてきた。


「いえいえ!

 私達は今回の悠君の才能の開花で霊障被害が出ていた塾の隣の工事現場で何が原因かを見極めて対処する依頼を受けた者です。

 実際には原因が悪霊や生き霊ではなかったので、対処は吉田さんの範疇になりましたが」

 碧が腕をブンブンと横に振って答える。


「霊障被害?」

 父親がギョッとした様に聞き返してきた。


「一般家庭出身の場合、能力の覚醒は幻覚だと思って精神科医に通うケースが多いです。なので基本的に今日の様な退魔協会からの正式な通告があるまでは、貰い火と同じで能力の暴走から生じる損害に対する賠償責任は問われません。

 ただし、明日以降の被害に関しては賠償責任をフルに追及できるので、今までの工事遅延や重機の破損などから生じた損害の補填狙いも込めて、搾り取れるだけ絞ろうと弁護士を立ててくると思います。ですから能力を封じるか、どこかに弟子入りするまではあの塾や工事現場の側には行かない方が良いでしょうね」

 だから先延ばしはお勧めしないんだよ〜。


 取り敢えず。

 これで依頼は終わりだよね〜?

 そろそろ帰りたいかな。

 下手に親身に相談に乗って、後々縋り付かれても困るし。

 お母さんが不動産業界で働いているなら、ある意味客と言えない事もない立場だから、きっと退魔協会もそこそこまともな弟子入り先を紹介してくれるんじゃないかな?

 多分。




 これでこの話は終わりです。

 明日はお休みしますが、明後日からまたよろしくお願いします!

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悠君「やった!これで受験勉強しなくて済むぞ!」
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