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続・転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?! 〜と思ってたら実は仕事になった!  作者: 極楽とんぼ
生き霊は難しい

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生き霊祓い?

「生き霊、ですか。

 誰か、生きてる知り合いの……霊??」

 飼い主(吉野さんと言う名前らしい)が、首を傾げながら尋ねる。


「知り合いじゃなくても誰かストーカー気質な上に幽体離脱体質な人が吉野さんに執着していたらその人である可能性もありますが。

 まあ、清められた神社の敷地に入ってこれているので、悪意がある危険な人ではないでしょう。

 単なる偶然で霊がくっ付いてきてしまった可能性もあります。

 こう、ウルフ君が唸る様になった時期前後から寝たきりになったとか事故で意識不明になった知り合いや親戚の中年男性はいますか?」

 碧がちょっと困った様に応じる。


 生き霊の姿を私が念話で伝えるのも可能っちゃあ可能なんだけど、赤の他人に念話なんて云うヤバい能力があると暴露する気はない。

 そうなると、中々難しいんだよねぇ。

 私も碧も人の顔をスケッチ出来る様な才能はないから。

 西洋だったら髪の毛や目の色がそれなりに特徴として使えるが、日本じゃあ誰も彼もが黒髪黒目だからねぇ。

 女性だったらそれなりに染めている人もいるが、中年男性で髪の毛を金髪とか明るい茶色に染めている人は少ないだろう、

 少なくとも、吉野さんの後ろにいる生き霊は染めていない。


 まあ、生き霊の姿って本人の自己認識に基づくって話しだから、髪の毛を染めたばかりで覚えていないとかだったら、実は現在金髪である可能性もゼロではない。

 限りなく低いんじゃないかと思うけどね。


「ええっと。

 特に親戚で入院した人がいるとは聞いていませんが……」

 吉野さんが困った顔をする。


「こう、中年ぐらいの年齢で多少ふくよか寄りだけど特に太っても痩せてもいない、髪の毛も普通に短い男性ですね。

 特に目立つ痣やほくろもありません。髪の毛も前から見る分には禿げている訳でもないですし。

 取り敢えず、一旦追い払ってみましょうか」

 ウルフ君がそれで吠えるのをやめなかったら、認知症の恐れもあるしね。


 と言うことで。魔力を手に込めて、生き霊を追い払った。

 ついでに一瞬精神に触れてみたところ……吉野さんに特に執着している訳ではなく、単に幽体離脱してふらふらしている時に彼女が側に通り掛かったから取り憑いてしまっただけのよう?


 あれぇ?

「もしかして、吉野さんって病院で働いていたりします?

 どうも、今の方の魂が体から離れちゃった時期に偶然通り掛かったからひっついちゃったっぽいんですが」

 しっかり霊を捕まえてはいないので、名前までは読み取れなかったが。


「え?

 普通のオフィスワーカーですが。

 でも、ウルフが静かになりましたね!」

 吠えるのをやめて、大人しく吉野さんの横でお座りして『褒めて! ご主人様を守ったよ!』と言いたげな誇らしげな顔をして見上げているウルフ君を撫で回しながら吉野さんが言った。


 う〜ん。

 どこで生き霊を拾ったのか、あまり興味がないようだ。

 実感もないのかな?

 取り敢えず、吉野さんにとってはウルフ君が吠えるのを止めて良い子になってくれる事がなによりも重要なのだろう。


「良かったですね。

 折角なので、一応何か悪いところがないか確認してくるのでちょっとここで待っていて下さい」

 そう言って、碧がウルフ君のリードを持って祈祷室として使っている奥の部屋の方へ消えた。


「取り敢えず、こちらへの記入をお願いします。

 ちなみに、ウルフ君が吠える様になった時期に誰かのお見舞いで病院に行ったとか、交通事故に行きあったとかもありませんか?」

 ちょっと気になったので聞いてみる。

 どうせ待っている間は暇だしね。


「お見舞い……は行っていませんが、考えてみたら人間ドックで胃カメラをやって貰うためにクリニックには行きました!」

 スッキリした!とでも言いたげな顔で吉野さんが言った。


 う〜ん、人間ドックをやるところって入院患者がいる様な病院じゃないと思うけど。

 でもまあ、胃カメラだったらワンチャン大きな病院の一部でやっていたのかも?


「ところで生き霊ってそんなにウロウロと漂っているものなのですか?」

 書類への記入(というか、タブレットへの入力なんだけど)が終わった吉野さんが少し不思議そうに聞いてきた。


「交通事故とか、手術の最中とか、卒中で昏睡状態になった人とかの体から魂が離れることは時折ありますね。

 いつまでも体に戻らないと死んでしまうので、やたらと沢山いる訳ではないですが」

 まあ、現代日本だったら意識不明でも点滴や胃瘻チューブで延命措置は出来るから、生き霊になっても数日で死んじゃう訳じゃあないけど。

 下手に漂っていたら悪霊に取り込まれちゃう事も多いから、のほほんと吉野さんの後ろを漂っていた生き霊はかなり運がよかったのかもね。


 暫くして、碧が戻ってきた。

「どこも問題なく、健康体でしたよ〜」


 ウルフ君のリードを吉野さんに渡しながら碧が伝える。


「良かったです!

 また同じ様な事が起きたらこちらにお伺いしても良いですか?」

 吉野さんが聞いてきた。


「勿論です。

 まあ、そうそう生き霊に憑かれることなんてないと思いますけどね」


 とは言え、生き霊じゃあ神社で厄落としをしても祓えないからねぇ。

 うちらの所に来るのが一番手っ取り早いかも。


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― 新着の感想 ―
カリスマ祈祷師が生き霊がいるとか 第三者が聞いたらどう考えてもイカサマ師ですね
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