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続・転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?! 〜と思ってたら実は仕事になった!  作者: 極楽とんぼ


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6/9

素人の執念?

「最近は会社員には夜間連絡されない権利って言うのが認められるようになってきたのに。なんで宮司にはそれが普通にないんだろうねぇ?」

 溜め息を漏らしながら碧パパが玄関の方へ向かった。


 宮司が神社の閉門時間後に呼び出されなきゃいけない用事なんて、そうそうないよね?

 それでも自分が日中は働いているからって夜に宮司のところに押し掛けるのは当然の事だと思う氏子さんが意外と多いのかな?

 まあ、誰かがめっちゃ強力な悪霊か呪いに襲われて今にも死にそう!って言うなら碧パパが助けられるだろうけど。少なくとも玄関先に居る人は悪霊憑きではない。


 もっとも、弱い悪霊だったら白龍さまの神域の一部とも言える諏訪神社に入った時点で昇天しちゃった可能性もあるけど。それだったら碧パパ相手にゴネる必要はない。


 何やら揉めているような声が続いている。

 多分もっと常識的な時間に来てくれたら出来る事はするって言ってるのに相手が聞いてくれないんだろうなぁ。

 だけど、ここで押し掛けてゴネれば対処するって前例を作っちゃったら、今後は夜に押しかけた人全員に対処しないと『あの人には対応してくれたのに』と叩かれる事になりかねない。


 相手が諦める様子が無かったので、ふうっと怒ったように少し息を吐いて碧ママが『ちょっと待っててね』と私たちに断って玄関に向かった。

 なんか明るくにこやかな声が聞こえてきたと思ったら、数十秒で玄関が閉まる音がして、二人が戻ってきた。


「もっとはっきりと夕食を食べるところだって言えば良いのよ。

 冷めちゃうじゃない!」

 碧ママが碧パパを叱りつけていた。

 おや?

 と言うことは、どっかの変な祟られ被害者とかじゃなくてやっぱ単に人の迷惑を考えないとちょっと非常識な氏子さん?


「誰だったの?」

 碧が聞いた。


「大崎さん。

 なんか息子が性格が変わってしまったから悪霊に乗っ取られたんじゃないかって。

 本人を連れてきて見てくれって言うならまだしも、単にグダグダ言うだけじゃ私たちの時間を無駄にするだけなのに。

 明日、問答無用で騙してでも連れてきたら何か出来るか確認しますと言って帰って貰ったわ」

 プリプリしながら碧ママが教えてくれた。

 確かに、相談だとしても対象の人物が居なきゃ意味ないよねぇ。


 幸い、今日の食事は鍋だったので遅れても冷めて美味しくなくなると言う事はなかった。

 お味噌汁だけちょっとコンロで温めたら準備完了と言うことで早速夕食をご馳走してもらい、大学時代の話や今後の見通しの話をして、8時半ぐらいにお暇を告げようと外に出たら……こちら(と言うか藤山家の玄関)に向かってくる二人組にばったり会った。


「あら、大崎さん。

 明日の朝にいらっしゃると思っていたのですが」

 碧ママが声をかける。

『常識ってものを考えて訪問してよ!』と言う副音声が聞こえそうだ。


「すいません、最近夜になると症状が悪化する上に、日中は姿を消してしまう事も多く、私も仕事があるので……」

 大崎さんとかいう中年の男性が頭を掻きながら答えた。


 う〜ん、言っている内容は全部そっち側の都合であって、藤山家のプライバシーをこの時間に侵害する理由にはならないよね?

 この時間帯じゃないと息子が捕まらないならせめて事前に予約をとってから来るべきでしょう。


 よく、中年とか老年のおっさんが『今時の若いモンは……』って愚痴るようだけど、このおっさんも十分非常識な行動をしてるよね。


 ちなみに。

 この連れてこられた若い男性、さっきすれ違った呪われてる男性だわ〜。

 よく見るとなんかこう、ダメージが最適化された最近の『呪詛』と言うよりも、もっと荒っぽい『死ぬなら諸共』に近い自分の体の一部を犠牲にしてでも復讐を!って感じな原始的な呪いに近い印象を受ける。

 前世で時折見た自分の体の一部を対価に掛けていた呪いに似た感じだね。


 今世だったらこういうのはあまり見ていない。

 呪師未満な見習いの仕事か、呪詛の才能がある人間が恨み辛みを積み重ねている間に自然発生的に偶然呪うのに成功したのか。


 そこまで恨まれる程、人格に問題があるようには見えないけど。

 というか、人格はまだ触れてないから分からないけど。でも、それほど穢れがこびり着いていないから、恨まれるような行動や誰かを害する事もそれほどやってないんじゃないかなぁ?


「厄祓いしたらどうですか?」

 碧が提案する。


 だよね〜。

 転嫁無しの呪詛だから厄祓いが一番だよね。


「いえ、今までにもやったのですが数日もするとまた変になってしまうのです」

 ちょっと気まずげに大崎氏が言う。


 どうやら厄祓いをしたのは諏訪神社らしい。

 それでうまく行かなかったらしいのに、なんで碧パパを頼るのかね?

 厄祓いをした部下が無能なのだとでも思っているのかな?


 その様子だと、呪詛を返した後にまた呪われたんだと思うよ。

 呪った相手は何度も呪詛返しを食らってもまだ呪い続けてるって事は肉体的に問題が出る系の呪詛じゃなさそう?


 性格が変わったって言ってたっけ?

 もしかして怒りっぽくなるとか人間的な感情が無くなるような呪詛で、それを呪詛返しを何度も受けながらも繰り返しているとしたら、呪詛をかけた方も人格がかなり変わっちゃってるかも……。



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