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続・転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?! 〜と思ってたら実は仕事になった!  作者: 極楽とんぼ
道路の凶悪犯

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老害

「なんかこう、甲府へ行って帰ってくる移動時間の方が呪詛関連で掛けた時間より長かったね。

 でも、考えてみたら大概の案件って実際に祓っている時間より移動時間の方が長いか」

 下諏訪駅に着き、時間を確認して思わず笑ってしまった。


 なんとまだ、1時半にもなってなかったのだ。

 中々ヘビーで想定外な感情のもつれを目の当たりにしたせいで時間が長かった様に感じたが、実際は甲府駅でピックアップされてちょろっと進んで三角測量的に場所を確認し、三条氏の会社だろうと分かってあちらの地下駐車場に着いた時点でまだ11時にもなってなかった。


 エレベーターを上がり、廊下を少し進んだらメロドラマ的な展開が始まり、それをぶった斬って呪詛返しをした。

 で、三条氏(依頼主)に呪詛を掛けた恋人か愛人かで元秘書だった吉田海斗を金子氏(秘書?)が退職って事で追い出して私らを駅に送ってくれて、終わり。


 悪霊なんかを祓う依頼だと背景とか一族の歴史とかを聞く場合もあるが、大抵は行って、祓って、終わり!だから、基本的に私らの仕事って移動時間が一番長い。


 そう考えると、諏訪から依頼に行く事になると、移動時間だけ長くなって損かも。

 交通費は退魔協会から(と言うか依頼主から)補填されるけど、移動にかかった時間っていうのは追加報酬として払われる訳じゃあないからね。

 泊まり掛けになったら宿泊費は出るけど、源之助の世話があるから私らの場合は泊まりがけの仕事は極力避けてるし。


「だね〜。

 お土産もあるし、今日は実家に寄るついでに昼食を何か食べさせてもらおうか」

 碧が提案した。


 甲府も諏訪も、東京から見たら同じような場所なのだが、一応本場という事で信◯餅と、駅の土産屋で見かけた美味しそうなロールケーキを買ってきたのだ。


「いいの、そんな突然尋ねて食事を頂戴なんて頼んで?」

 ちょっとランチには遅い時間だし。


「いいのいいの。

 と言うか、今になってもついつい食材を翔がいた時の感覚で買っちゃうから余っちゃって困ってるからいつでも食べに来てくれって言ってたじゃない」

 碧が気軽に答え、歩き始めた。


 まあ、確かに以前お邪魔した時にちらっと見た冷蔵庫にはぎっしりと食材が詰まっていたようだし、微妙にレストランに入って食べるのには遅い時間帯だし、甘えちゃっても良いかな?

 どうせお土産を持って行くんだし。


 ◆◆◆◆


「そう言えば、甲府の三条家って知ってる?」

 ささっと出してもらった親子丼とサラダを食べながら碧が碧ママに尋ねた。


「そりゃあ、当然。

 ここらで有数の名家だもの。

 まあ、あそこの『大奥様』は中々強烈な人だけどね〜。

 若い世代に自分の価値観を押し付けて、お見合いなんかもゴリ押しして若い世代が哀れなぐらいだったらしいわ。

 でも、最近は会社を継いだ息子が結婚した上に家を出て冷戦状態に近くなったらしくて少し落ち着いたって話も聞いたけど」

 碧ママがパイナップルのゼリーを私たちの前に出しながら教えてくれた。

 なんか可愛らしい包装だし、貰い物なのかな?


「なんか行ってみたらちょっとメロドラマ的な展開だった」

 碧が言葉少なくコメントした。


 流石に三条氏の同性の恋人(愛人?)が呪詛を掛けていたっていうのは言っちゃまずいだろうねぇ。


「ああ、あそこの若奥さんが旦那の男の恋人を祟ってたの?

 でも、彼女は夫にも三条家にもあまり興味がないらしいから、恋人が妻を呪ったのかしら?」

 あっさり碧ママが核心を突いたコメントをした。


「え?!

 三条さんが同性が好きだって有名な話なの??」

 碧がびっくりしたように声を上げた。


「あそこの夫婦はどっちも同性が好きだから、大奥様を黙らせるために偽装結婚したって話よ〜?

 従兄妹だから結婚したらちょっと血が濃くなるかもって大奥様は問題視したらしいんだけど、産む気はないから関係ないってあっさり言い返したって言うのは有名な話よ?」

 碧ママが教えてくれた。


 マジか〜。

 奥さんもLGBTなんだ??


「ええ〜?

 子供作る気が無かったら、旧家としては結婚しても意味なくない?」

 碧が指摘する。


「少なくとも既婚者相手にお見合いは手配できないでしょ?

 会社は出来る人間にあとを任せれば良いし、三条家の財産は大方を寄付して、残った分は管理報酬として跡継ぎを頼む分家の人間に残せば良いって三条さんは言っているらしいわ。

 もしかして、大奥様が三条さんか恋人を呪い殺そうとしたのかしら?」

 碧ママが楽しげに聞いてきた。


 もしかして、その大奥様が嫌いなのかな?

 呪詛を掛けて、返されたとなったらかなりの痛手になるからねぇ。


「いや、今回は呪っていたのが恋人。

 その恋人も呪われてたっぽいから、彼が死んじゃう前に厄祓いができた場合は誰に返っていくのかは興味深いかもね〜」

 碧がちょっと首を傾げて言った。


 てっきり奥さんが吉田海斗を呪った上で唆して問題を起こさせたのかと思っていたけど、違ったっぽい?

 もしくは若奥様の興味がないフリが尋常でなく上手いのかもだけど。


 そのうち碧ママに聞いたら吉田海斗が厄祓いをしたか、した場合は呪詛返しがどこに行ったか、教えてもらえるかな?







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― 新着の感想 ―
旧家なら呪いのヤバさは分かってるんじゃないんですね
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