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続・転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?! 〜と思ってたら実は仕事になった!  作者: 極楽とんぼ
道路の凶悪犯

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無料サービスだね

「後ろの車、まだ付いてきてる」

 左車線に移動し、サービスエリアに入ろうとウィンカーを出したところ……左車線まで移動して後ろに張り付いて運転する嫌がらせを続けていた後ろの車もウィンカーを出していた。


 まじか〜。

「何を考えているんだろ?

 う〜ん、このままいつまでも付き纏われたら面倒だから、駐車場内のちょっと人目のないところで止まって降りてみる?

 本人が襲ってきたらそれはそれで対処できるし、車で襲ってきても白龍さまが何とか出来…-ます?」

 私たちに悪意を持って脅かそうか傷つけようとした時点で天罰対象だろうし、実際に車で轢こうとした場合も物理的に止めてくれるよね?


『うむ。

 あやつの車ごとペシャンコにしてくれよう』

 白龍さまが現れてあっさり応じた。


「いや、ペシャンコになった車はちょっと警察が混乱しそうで面倒なので、勝手に自損事故を起こした感じに塀か柱にでもぶつかるように逸らして貰えますか?」

 碧がお願いした。


 そうだよね、落石があったわけでもないのに物理的に上から何かに潰されてぺちゃんこになった車って説明がつかないから色々と面倒そう。

 去年アメリカから遊びに来た巨大な雷鳥サンダーバードみたいに白龍さま以外にも巨体を有する神様は時々姿を現すのだから、神様が手を出した場合の事象に対する対処法も警察内部にだってありそうだが、そこまで話が行くのに時間がかかりそうだ。


 素知らぬふりして出発しちゃっても、多分監視カメラに映っているだろうからそのうち連絡が来そうだしね。

 と言うか、巨大な存在を呼べる人間として、碧みたいな関連がある人間のデータベースが警察にあって、科学で説明がつかない事故っぽい現象が起きた時に片っ端から連絡を取って関与を確認してるかも?


 潰した物が見つからない事故の原因を解明しようと科学調査班に残業させるよりは、早く原因が分かるかもだよね。

 氏神さまの愛し子なんてそうそう居ないだろうし。

 考えてみたら、雷鳥サンダーバードの関係者は碧ってことになっているのかな?

 ネイティブ・アメリカンの部族に祀られていたが暫くこの世界から離れていた彼には現時点で在命な愛し子は実質居ない。日本に遊びに来る時は白龍さまの所に来そうだから、残念ながら連絡先(?)は碧で正しいのかも。


 雷鳥サンダーバードが問題を起こしたからって一々呼び出されたら面倒だけど。


「そんじゃあ、取り敢えず自損事故でぶつかる先がありそうな……あそこの塀のそばにでも車を止めてみようか」

 比較的空いているサービスエリアの駐車場で態々隅の方に停めるなんて怪しいと思うかもだけど。

 まあ、罠を警戒して離れてくれるなら、それはそれで良いんだけどね。


 そう思いながら車を停め、シートベルトを外してドアを開けて降車しようとしたら、横をすごい勢いで紺色の車が通り過ぎ……塀に激突した。

 プラスチックか木材か知らないけど、あっさり折れて車が塀の間に埋まるような感じで止まっている。


「マジか〜。

 本当に突っ込んできた」

 思わず驚きに声が漏れた。

 頭がおかしいの?

 意図的に車で轢こうとするのは煽り運転の範疇を越えるよ??


 指紋が何だかんだなんて事になって面倒なことに巻き込まれたくないので、ゴム手袋を亜空間収納から取り出して手に嵌めて、車の方に向かう。


「あ〜。

 何かに取り憑かれてる」

 車に近付いたら、まだ運転手は見えないが穢れと怒りの念が車から垂れ流れているのが視えた。


 悪霊に憑かれて、車を動く武器として周囲に八つ当たりしようとする人間が出るとこんな風に危険なんだね。


 今まで見た憑かれた依頼人とか被害者は、熱が出ているような感じで動けなくなるタイプが多かった。

 だがどうやらこれは世を呪い、出来るだけ八つ当たりしてあの世へ引きずり込もうと言うタイプなのかな?


 運転席の方に行ったら、運転手がエアバッグにぶつかったのか、あたり一面に白い粉が飛び散っている運転席の中で血の垂れている鼻を抑えて大声で罵っていた。

 おや。そこそこ元気じゃん。

 まあ、駐車場の中に入って何度か方向転換したし、私らの車がゆっくり動いていたしであまり速度は出てなかったのかな?

 それでもエアバッグが展開するだけの勢いはあったようだけど。

 白龍さまの尻尾のプッシュのお陰かも?


「大丈夫ですか〜」

 一応ドライブレコーダーとかに声も録音されている場合に備えて、声を掛けて近付く。

「チクショウ、殺す!」

 何とも物騒な返事が返ってきた。


 エアバッグにぶつかった勢いでちょっとふらついているみたいだけど、さっさと無力化するか。


「頭を打っているかもですし、動かない方がいいかも知れませんよ?

 今サービスエリアの職員さんでも呼んできますね〜」

 そう声を掛けつつ、男の肩に触れて意識を刈った。

 罵られ続けるのは不快だからね。


 悪霊を祓う際に意識があって後から変な事を言われても面倒だし。

 さて。

 ちゃちゃっとどこで悪霊を拾ったのかを確認して祓ってしまおう。

 流石にこの状況で、依頼がないのに無料で祓うのは好ましくないなんて退魔協会からクレームが来たりはしないよね?





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ぺしゃんこでも良かった気が
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