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続・転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?! 〜と思ってたら実は仕事になった!  作者: 極楽とんぼ
伝承の断絶はハイリスク

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なるようになるよね

「では、皆さんの昇天をお助けしますね」

 贄役だった霊達から分かる範囲の話を聞き、これ以上は情報がないだろうとなったので、碧がパンと手を叩いて宣言した。


 一応老婆の霊と三男だった老人の霊の名前は聞いてあるので、どうしても必要となったら彼らを一時的に召喚して更に話を聞くことも可能だしね。

 そろそろ解放してあげるべきだろう。


 碧が浄化の祝詞を謳い始めると、いつものようにキラキラと空気が輝き始めた。

 通常は悪霊を昇天させるためにこの祝詞を使う事が多いから、キラキラが始まっても悪霊達は半ばパニックしたように逃げようとしたり恐怖に身を縮める事が多いのだが、今回は悪霊化していないせいか、離れにいた霊達は驚いたように周囲を見回していたが、やがて嬉しそうに天を見上げて姿が薄っすらとなっていく。


 うん。いつもの除霊でも、最後には気持ち良さげに昇天していくんだけど。今回は最初から気持ちが良さそう。

 今まで苦労してきた分、最後ぐらいは気持ちよく昇天できるべきだよね。

 やはり、碧に任せたのは正解だった。


 最後に碧がパン!と柏手を打って終わった時には、離れが明るくなったかのように清々《すがすが》しく清められていた。

 本家の末息子を叩いていた少年霊を含めた霊達は皆、昇天して姿を消している。


「さ〜て。

 水源地の方に行ったらしき復讐を誓った悪霊化しちゃった霊達に関しては、どうする?」

 その健二とやらが生きていた時の覚え書でもあれば良いんだけど、特にそれらしい物は無いと老婆の霊が言っていたからなぁ。


 生きている同居人とか召使いだったら離れに住んでいた住人の行動を全て把握しているとは限らないが、今回の目撃者はここに封じられてする事がなくて暇でしょうがなかった霊達だからねぇ。何も見落としていないだろう。

 死んでからの他の不満持ちな霊との密談の内容に関しては詳しくは把握していないらしいが。


「当主に、ここの離れの用途を話して、恨んでいる霊が既に離れた後で、それらが水源地を狙うと言っていたそうだから一度調べさせたらどうか?と言うしかないね〜。

 本家の敷地内に水源とやらがあるんだったら対処できないか見に行くのも依頼内容を過大解釈すればありだろうけど、多分車で行っても遠い場所でしょう?

 同じ依頼でそっちまではカバー出来ないね」

 碧が言った。


「だねぇ。

 しっかし、複数の悪霊化した霊だとしても、それで水源がなんとか出来ちゃうんかね?

 そんなにあっさり破損できるような水源だったら、殺し尽くした水利の持ち主一族が祟っていた時に彼らの悪霊に潰されてそうなもんだけど」

 それとも、そこまで理性的に考えられなくて、悪霊達はひたすら毒を盛ってきた一族を祟り殺そうとそればかりに集中しちゃっていたのかね?

 悪霊って必ずしも論理的に思考する訳ではないからねぇ。


「健二とやらがその時の本家の当主や長男に、水源の維持のために何それが危ないからこうしたほうが良いって提言していたんだったら、それに気を付ければ良いんじゃない?

 そんな記録が無いとしたら……問題が起きてから対処するしかないかな」

 碧が肩を竦めた。


 本館へ戻るための階段に向かいながら、思わず溜め息を吐いた。

「自分たちの先祖が利権目当てに敵対的だとは言っても近くの村の長一族を皆殺しにした上に、祟られたら自分たちの分家を犠牲にして悪霊を抑えてきたなんて、言ったところで信じるかね?

 代々の悪霊を身に宿して抑えていた贄役達を、単に『体が弱いのを善意で離れに住ませてやっていた』なんて都合悪い事を隠蔽した建前しか引き継いでこなかったみたいだし」


 まあ、退魔協会を呼べと主張した一族の老人とやらはもっと色々と知っているんだろうけど。

 でも、その老人ってもしかして贄役の生活支援のための予算を横領した分家の人間なんじゃない?

 だとしたら、どの程度正直に贄役のことを言うかは微妙そう。


「まあ、どこぞの一族を水利の為に皆殺しにしたって話は抜いておいて、単に水落家だっけ?の人間の生気を一族の繁栄の為に利用する術がこの離れにあった為に、納得しないであそこに押し込まれた人の何人かが悪霊化していて。

 子供達が蔵を開けた時に抜け出していったけど、本家の富の根源だった水源を壊してやると計画していたと残っていた霊から聞いたって説明だけして、あとはお任せしますで終わりでいいでしょ。

 水源地が危ないかもって説得するのは私らの責任じゃないし、霊達がどの位の事が出来るかも不明だしね。

 馬鹿正直に大元の悪霊の存在に関しては話さなくてもいいんじゃない?」

 碧が指摘して、トントンと身軽に階段を降りていった。


 そうだね〜。

 水源のために殺された一族の悪霊の話をすると、誰がそれを祓ったのかって話になりかねないから面倒だよね。

 それにもしかしたら元々あった水源地の危険そうな部分なんて、とっくのとうにコンクリで強化されてるかもだし。


 まずは依頼主に、当主として水源を確認して貰わないとだね。

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― 新着の感想 ―
まあ、何か問題があるとしても自業自得なので 同情する気にはなれませんね
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