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続・転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?! 〜と思ってたら実は仕事になった!  作者: 極楽とんぼ
伝承の断絶はハイリスク

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離れへ

 少年霊から情報を得た後は、私が祓っても良かったのだが。

 散々今まで本家に利用されてきた不幸な魂なのだ。

 ペシペシと腹が立った本家の子供を叩いて数日苦しめる程度は当然の権利内と言っても良いだろう。

 子供ではなく、大人をターゲットにすべきな気はするが。


 取り敢えず、誰も殺したり本格的な意味で害したこともないのだし、そのまま本家の末息子から引き離して離れに連れて行くことにした。

 碧が他の霊(まだ残っていたら)と一緒に清める方が、気持ちよく昇天出来るだろうからね。


 と言う事で、本家の末息子は穢れだけ落として、3階の小さな客室に押し込まれていた分家の子達も見に行く。


 こっちは末息子のおまけ扱いだったのか、重度の穢れに反応して熱が出ていただけで、悪霊にも憑かれていなかった。


 しっかし。

 本家の末息子に連れて行かれたから分家の二人も倒れる羽目になったのに、露骨に部屋とベッドのランクが違うねぇ。

 本家と分家の格差意識が強いから、分家の人間を贄にするなんて事を100年以上も続けてきていたんだろうなぁ。

 昔ならば水源の権利や元々の資産が大きかったから本家の威光が圧倒的だったのかもだけど、そろそろそんなアドバンテージも薄れてきてるんじゃない?

 先祖からの情報の引き継ぎにも失敗しているし。

 挨拶で見かけた当主も、それ程有能そうには見えなかった。


 ある意味、どうやって今まで没落せずに来れたのか、少し不思議だね。


「これでお子さん達は大丈夫でしょう」

 穢れを清めた後に軽く碧が状態を確認して、3人を起こして当主に言った。


「ありがとう、感謝する!」

 当主が目を覚ました末息子の頭をわしゃわしゃと撫でながら礼を言ってきた。


「では次に離れの方に行ってきます。

 先に我々が行って様子を確認しつつ除霊を行いますので、最後に作業が終わったら彼方まで来て、寒気がすると言った現象が無くなっていることを確認して下さい」

 今、当主に離れまで来られると贄にされた霊達に襲われて騒ぎになったりしかねないからね。

 同行は遠慮したい。


「ああ、頼む」

 そう言って、あっさり当主は最初にあった応接間の方へ消えた。

 家令っぽい老人が私らを離れへ案内する為に残った。

 分家の夫妻とその子供二人はこれ以上のとばっちりは不要と言わんばかりに、いつの間にか姿を消している。


「ここ数日の間に、あの子供達3人以外に家人や本家の人間で不調を訴える人はいましたか?」

 裏にある階段を降りながら老人に尋ねる。

 離れに行くのに、地上からつながっている廊下はないらしい。

 外から見た時は渡り廊下っぽいのがあると思ったんだけど。何らかの理由で塞いであるのかね?


「ここ数日涼しかったせいか、少し熱っぽさを訴える者がいるようですが、その程度です」

 推定家令が答える。


「ちなみに、この屋敷で働いている人間は完全に赤の他人ですか?

 それとも分家の人間も混ざっています?」

 碧が尋ねる。


 確かに、使用人も分家か本家の人間だったら祟られ率が高くなりそう。


「分家の人間が多いですね。

 関係ない近所の村の人間もおりますが」

 老人が答えた。


 熱っぽい人間はどちらなのか聞きたい気がしたが、考えてみたら近所の村の人間にしたって本家や分家の血が混ざっている可能性は高そうだよね。

 駅まで微妙に距離があるから、ベッドタウンとして外から新しい血が入ってきているとは思えないし。


「こちらです」

 階段を降りて地下室っぽいところから廊下を進み、扉を開けた先にある階段を示しながら家令が言った。

 どうやら彼も、その寒気がすると言う離れの中には入りたくないらしい。


「分かりました。

 終わったら本館の方へ戻る案内用に、さっきの廊下の辺りで誰か待っていてもらえます?」

 碧が頷いて、階段の方へ進みながら頼む。


「勿論です!」

 ここで待っていろとか、中まで案内しろと言われなかったのが嬉しかったのか、家令が力強く頷き、素早く退去していった。


 さて。

 何やら結界で離れ全体を隔離していたみたいだけど、経年劣化か大元の悪霊が祓われた反動かで、大分と結界が緩んできているようだね。

 と言うか。

 贄の人たちは数日前まで捕えられていたのに、なんで大元の殺された人たちの悪霊はあの今代の贄役だった女性にくっ付いてとは言え、外に出られたんだろ?


 まあ、それは気になるけど。まずは贄としてここに閉じ込められた上に、死後まで捕えられていた霊達がどうなっているかが問題だね〜。

 10人分の霊の存在は、感じないよ〜?

この話ではないですが、私が書いている別の話が書籍化することになりました。


タイトルはちょっと手を加えて『実は召喚したくなかったって言われても困る~使命も無いので勝手に科学知識で錬金術革命を起こします~』となります。


よろしかったら、ぜひ本屋さんや通販サイトでお手元にお迎えください。

電子派の皆様は各電子書籍サイトでも

よろしくお願いします


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良かったら是非手に取って頂けると幸いです

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『なろう』で極楽とんぼの名で投稿している『実は召喚したくなかったと言われても困る』が今度、TOブックスより11月15日に販売されます!
よろしかったら読んでみて下さい。
SSも3話程追加してあります。
特設サイトはこちら 実は召喚したくなかったって言われても困る~使命も無いので勝手に科学知識で錬金術革命を起こします~
アマゾンでも予約が出来るようになったようです! 実は召喚したくなかったって言われても困る
― 新着の感想 ―
大元の悪霊が外に出て行けたのは 贄役がちゃんと贄になってなかったからかな
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