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続・転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?! 〜と思ってたら実は仕事になった!  作者: 極楽とんぼ
北海道で

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君子危うきに近寄らず

 流石に依頼主(一応)の頭をぐいっと掴むのはダメなので、額に当てた指から魔力を網の様に放って、悪霊を捕まえる。


 まずは逃さないのが重要。

 最終的には昇天させるけど、恨みの原因が何なのかを読み取るために、魔力を悪霊の精神へ触れさせて記憶を読む。

 大元の悪霊化した事件があまりにも酷い悪事で、現在にも何らかの形で続いているなら止めさせなきゃだからね。

 流石にご先祖様の悪事で今の子孫を罰せなければとまでは言わないけど、何かを未だに搾取しているとかだったら止めて、必要に応じて司法に訴えるべきだろう。

 退魔協会経由じゃないから話が面倒になるかもだが。


 と言うか、退魔協会に依頼を出さずに分家とはいえ一族の人間から贄を出し続けている段階で、実は何か調べられたら不味い事をやっている可能性があるかも?


 そんな事を考えながら、悪霊に問いかける。

『なんでずっとこの家系の人を祟っているの?』

 悪霊憑き(被害者)になっている女性の記憶から読み取った情報だと、祟る対象として誤認させる為に、過去には定期的に分家へ本家から嫁入りか婿入りしている様なのだ。

 かなり真剣にやっている。

 まあ、当主にとってはスペア以下の要らない子供を分家に出す事で本家を守れるなら大した手間じゃないのかもだが。


『我が一族の水源を騙し取った!!』

『嫁入りした娘が一族に毒を盛った』

『嫁が子を死に絶えた一族の跡取りとして、あちらの本家に水源の権利と共に戻った』

『我らの一族の血すら引いていない赤子なのに!!』

 

 塊だった悪霊は、どうやら水源で争っていたらお偉い殿様に争いを終える為に婚姻で血を混ぜよと言われて、迎え入れた嫁に結果的に皆殺しにされた一族の霊の集合体な様だった。


 江戸時代の終わり近くだったせいで、明治時代に水源やその周辺の土地の所有権の主張の裏付けとして嫁とその子供の血筋を使っているから、実は元の所有者を様々な方法で殺した上に跡取りとした子は分家の又従兄弟の子だったと悪霊に告発されるのは都合が悪いと、退魔協会に依頼を出さなかったのかな?


 最初に雇われた『徳の高い陰陽師』は実は呪師寄りなモグリの術師で、分家の贄役の苦しみと命を使って悪霊を封じると言うかなりアレな手段で対処した。

 贄役が閉じ込められた離れにはその術を補強する紋様が色々と刻まれているらしいが、建物の劣化と共に徐々にその効果が薄れてきていて、更に本家の人間も悪霊の存在に関して半信半疑になってきた事から当代の贄役の女性は外へ出ることが許された様だ。


 と言うか、流石に150年も所有していれば、最初の乗っ取りが違法だろうと多分時効取得か何かが適用されそうだしね。


 水源の利権が今でも本家の財産の重要な一部らしいから絶対にそれを手放す気は無いが、もう大丈夫だろうと安心しているっぽい?


 まあねぇ。

 大元の所有者だった一族は最初の段階で皆殺しになっているし、何処かに遠い親戚や庶子がいたとしても既に情報が途切れて所有権や血筋の証明なんて出来ないだろう。


『平和に共存する為の婚姻で騙し討ちの様に一族が次から次へと殺されて、子供まで浮気の末の余所者の血で乗っ取られたのは不快だろうけど。

 今更当事者は生きていないんだから、諦めなさい。

 貴方達が苦しめてきた贄役だった人たちだって加害者の血を引いていたんだから、それで満足するのね』

 下手人だった嫁役の女性だって、既に生まれ変わっている可能性が高い。

 まあ、命じられたにしてもかなりの悪事を実行したんだからカルマは真っ黒で、生まれ変わった先が虫とか鼠とかな可能性は高いけど。

 それを慰めに思って昇天するんだね。


 と言う事で、魔力の網で捕まえてある悪霊の塊を、昇天させる。

 怒りと怨みが凝り固まって一つの塊になっていたのを解して個々の魂の状態に戻し、浄化の術を掛けて昇天させていく。

 一纏めに浄化しちゃう方が手っ取り早いけど、個々に昇天した方が転生もちゃんと出来そうな気がするからね。

 散々代々の贄の人達を痛めつけてきたから来世は人間になるのは難しいかもだけど、少なくとも何かに生まれ変わってまっさらな生涯を穏やかに生きていけることを祈っておくよ。


 う〜ん、離れにある仕掛けにも、怨みや穢れや苦しみが染み付いてヤバい事になっているかもだなぁ。

 でも、そっちは頼まれてないし、無視だね!


 取り敢えず。

「悪霊は除霊できました。

 ただ、今までの贄役の人たちが閉じ込められていた離れは近づいたら危険かも知れないので、絶対に立ち入らない事をお勧めします」

 元悪霊憑きだった女性に伝える。


「そうですね。あそこは足を踏み入れるだけで頭がクラクラして気分が悪くなるので、絶対に近寄りません」

 女性が熱心に首をブンブンと縦に振った。


 あ、ついでに私の事を人に話さない様に、意思誘導すると共にちょっと記憶を薄めて、私や両親の顔を思い出せない様にしておこう。


 ◯十万円あっさり払えるのだ。

 それなりに資金力はあるみたいだし、本家も本気で彼女を拘束しようとはしていないみたいだから、これからは本家の敷地そのものから離れておくと良いと思うよ〜?


 君子危うきに近寄らずってやつだね。




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特設サイトはこちら 実は召喚したくなかったって言われても困る~使命も無いので勝手に科学知識で錬金術革命を起こします~
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― 新着の感想 ―
実際に呪いや悪霊が存在する世界では 悪どいことをするのもリスキーですね
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