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続・転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?! 〜と思ってたら実は仕事になった!  作者: 極楽とんぼ
北海道で

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無にしましょう

「あ〜、よく食べた!!

 美味しかったけど、ちょっと食べすぎたわ〜。

 少し歩いて腹ごなししてから温泉入って部屋に戻るから、お二人は先に温泉入るなり、寝るなりしてて良いよ〜」

 宿の夕食を食べ終わり、皆が最後のお茶を飲み干したところで私はちょっとお腹を摩りながら立ち上がって両親に告げた。


 幸い、宿でチェックインした時に鍵を三本貰えたので全員別々に行動できる。

 私らが泊まっている部屋って一応6人まで泊まれる事になっているんだけど、6人いたら流石に全員分は鍵はないだろうなぁ。

 3人でよかった。

 男女は浴場が別だからタイミングを合わせるのが難しいし、女性二人といってもずっと一緒に行動する訳ではないから、3人程度だったらやっぱ個別に鍵がないとちょっと厳しいよね。


「はいはい。

 私たちもちょっとそこら辺を見て回っているから好きにしなさい」

 母親があっさり私との別行動に合意して、手を振ってくれた。


 よし。

 幸い、時間はまだちょっと余っているから先にお土産でも見て行こうかな?

 と言う事で覗いてみたが。

 なんかこう、北海道で有名なチョコレート老舗のお菓子や、十勝のクリームとか、ハスカップ関連のお菓子やジャムなど。

 どれも北海道の定番(多分)お土産だけど、この温泉街で特に買う必要がある物ではないかなぁ。

 それこそ、札幌から帰る際に空港で買えば良い気がする。

 唯一この温泉街っぽいお土産は温泉饅頭だった。


 まあ、考えてみたら温泉と山が観光資源な街なのだ。

 あまりお土産に向いたものの産地ではなさそうだよね。

 昨日行ったワイナリーで素直にジャムでも買っておくべきだったか。

 ちょっと重いかな〜と思って買わなかったんだけど、宿でも売っているかと期待してたら無かった。


 饅頭は賞味期限を確認したら1週間弱なので、これで良いとしよう。

 帰りになったら閉まっているかもと思ったので、一箱買って袋に入れて貰って外に出た。


 綺麗に整えられた植栽の小道を通って外に出て、左に曲がる。

 コンビニの中では、外の道が見える場所であの悪霊憑きの女性が雑誌スタンドを見ている様な顔をしつつ道をじっと見つめていた。


 外で待つよりは良いけど、じっと動かないとやっぱ怪しいよ?

 コンビニの入り口のそばに寄って、手を振ってこちらへ来る様に女性に合図する。

 中で入って待ち合わせしてましたって感じで即座に出てくるよりは、探していた物がありませんでしたって顔で彼女が立ち去るだけの方が良いでしょう。

 多分。


「お待たせしました」

 出てきた女性に声を掛ける。

「いえいえ、まだ時間前ですから」


 そうなんだよね〜。

 こう言う場合って何分前に来るのが正解なんだろ?

 私としては待ち合わせって遅れる可能性がある電車やバスはまだしも、知っている場所へ歩いて行って会う場合なんかは、2分前ぐらいに着いて待ち合わせの時間に声を掛けられれば良いでしょ?と思うのだが、人によっては5分前が常識って説もあるみたいだからなぁ。


 まあ、気にしてもしょうがない。

 遅れさえしなきゃ、責められる謂れはないんだし。


「では、宿の庭にあるベンチのところに行きましょう。

 木々が綺麗に見える様にライトアップしてあるのですが、歩くにはちょっと足元が定かではないせいか歩いている人は殆どいない様なので、少し引っ込んだベンチに座れば目立たないと思います」

 昨日の晩に、お寿司を食べて帰ったついでにちょっと歩いて回ってみたんだよね。

 どうもあのライトアップは宿の中から外を見て、綺麗だわ〜と感心するためのものらしく、実際に歩くには少し足元が暗すぎた。


 歩けないことはないけど。


 下手に人が見えるところで女性が二人座って手を繋いでいたら、変な誤解を受ける程度ならまだしも、ウザいナンパ男が寄ってきたりしたら面倒だ。

 かと言ってお互いの部屋に行くには同室者が邪魔だし。

 なので多少足元が微妙で躓くリスクがあろうと、夜の庭程度が一番無難だと思う。


「ここに座りましょう」

 と言う事で、昨日見かけたベンチへ女性を案内して、座る。


「では、まずこちらを」

 悪霊憑きの女性がATMに置いてあったらしき封筒を渡してきた。

 ……しまったな。

 ◯十万円のお札の分厚さがどのくらいか、知らないや。

 ここで数えるのは微妙だが、枚数が少なかったらそれはそれでちょっと業腹な気もする。


 まあ、別に良いんだけどさ。

 一応、最後に私に情報を漏らさない様に意思誘導する際に、報酬を黙って減額したか確認してみよう。

 切実に助けを求める人ってそう言うみみっちい事をしないと思うが、数えない方が悪いと『うっかり』間違える確信犯も世の中にはいるからね〜。


「どうも」

 取り敢えず、数えずに受け取った封筒をバッグに突っ込み、女性の額に触れる。


「では、落ち着いて出来るだけ心を無にしてみて下さい」

 ある意味、無にしなくても抵抗さえしなきゃ良いんだけどね。大抵の人は何も考えないって言うのに慣れていないから『心を無にして』なんて言うとアワアワと一生懸命何も考えないでおこうと努力するのに一杯一杯になって、抵抗する暇がなくなるので丁度いいのだ。


 さて。

 悪霊さんに消えてもらう前に、一応過去に何が起きたのかも確認しておこうかな?






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よろしかったら読んでみて下さい。
SSも3話程追加してあります。
特設サイトはこちら 実は召喚したくなかったって言われても困る~使命も無いので勝手に科学知識で錬金術革命を起こします~
アマゾンでも予約が出来るようになったようです! 実は召喚したくなかったって言われても困る
― 新着の感想 ―
みやげ物屋の饅頭って中身は同じメーカーが製造してそう
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