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続・転生しても、現代社会じゃ魔法は要らない子?! 〜と思ってたら実は仕事になった!  作者: 極楽とんぼ
考えたらずな自己中が多すぎる

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呪詛を掛けた際の服装

「泰斗さんは、ご在宅ですの?

 出来ればこの家にいる皆さん全員が揃ったところでお話をしたいのですが」

 軽く当主夫妻(多分)と挨拶を交わした依頼主が汗を拭きながら尋ねた。


「ええ、すぐ来るはずよ。

 今日は大学院のレポートを終わらせるって朝から部屋に居たから。さっき声を掛けたのでそろそろ来るでしょう」

 依頼主の未来(推定)の義母が応じた。


 私ら、相変わらず紹介されていないんだけど。良いんかね?

 それとも使用人的な扱いだったらこう云う時に紹介しないのが普通なのかな。


 下手に退魔協会から来た人間ですって紹介したら使用人経由でその泰斗さんとやらか、若しくは何らかの理由で呪詛を掛けた使用人がヤバいと気付いて逃げるかもだから、紹介は後回しにした方がいいんだけどさ。


『その泰斗って言うのと、まだ見ぬ誰か使用人と、どっちが犯人だと思う?』

 依頼人が将来の義理の家族とパーティは結婚式のことに関して雑談を始めて暇だったので、碧に念話で尋ねる。

 念話の魔道具カードって人前にいる時、本当に便利だよね〜。

 無駄話して時間を潰しても、失礼だって思われないで済むし。


『その泰斗って人じゃ無い?

 まだ大学院の課題をやっているって事は多分依頼主の結婚相手の弟でしょう?

 結婚を止めたいんじゃないかな』

 碧が返してきた。


 確かに、その可能性が高そうだよねぇ。

 これが将来の義理の親だったら単に依頼主と自分の息子が婚姻で結ばれるのが嫌で、反対しても息子が話を聞きそうにないから嫌がらせっぽい呪詛で時間稼ぎをしているって推測出来るけど。弟は何を考えて呪いなんかに手を出したのやら。


『犯人が弟だとして。依頼主への横恋慕か、兄が依頼主の一族と結ばれる事で当主争いに不利になるのを避けたいのか、単に依頼主が嫌いだからか。どれが理由だと思う?』

 まあ、現実的に言うと当主争いへの影響を嫌がったって言うのが一番可能性が高そうだけど、まだ親世代は十分若いのだ。

 現時点で焦って呪詛を掛けるなんてリスクを取る必要は無い気もしないでもないので、横恋慕の可能性もゼロでは無いかも。


『当主争い関連じゃ無い?

 横恋慕だったら、普通に結婚させて倦怠期になった頃にでも浮気を持ち掛ける方が関係を持てる可能性が高いでしょう』

 碧が何とも身も蓋もない事を指摘した。


 うわぁ。

 まあ、確かに義理の家族だったらしょっちゅう会えるだろうし、倦怠期を待って声を掛ければ関係を持てる可能性は高いよよねぇ。


 大学卒業前後よりも、十年後ぐらいの方が歳の差も気にならなくなるだろうし。

 それに呪詛で結婚を遅らせたり流させたりした上で、下手に後で声を掛けたら呪詛を掛けたのがそいつだったのかとバレて、依頼主に報復されそう。

 今回の呪詛はかなり薄い感じだから、もしかしたら期間限定で暫くしたら消えるタイプかもだけど。

 呪詛を辿るのを優先してそこまで詳しく呪詛自体を確認してないから何とも言えない。

 でもまあ、それなりに辛い思いをしているんだから、数年経っていたからって若さゆえの過ちだって笑って許してくれるとは思えない。


『若いのに、そこまで割り切れるかね〜?』

 そんな事を駄弁っていたら、扉が開き、若い男性が現れた。

「聖良さん、お久しぶり!

 今日来るなんて聞いて無かったけど、どうしたの?」

 依頼主に声を掛けながら男性が部屋に入ってきたので、私はそっと立ち上がって出口を塞ぐ位置に立ちつつ、此方を見た依頼主に頷いて見せた。

 バッチリ呪詛にリンクがそいつに繋がっている。


「どうやら、異常な汗は病気やストレスが原因ではなく、呪詛だったようなの。

 退魔協会に依頼して、呪詛を辿ってもらったら此処に辿り着いた私の驚き、想像できる?」

 依頼主が男性に向けて冷たく笑いかけながら言った。


「え??

 ……泰斗、まさか貴方そんな事をしたの?!」

 母親(多分)が一瞬夫の方を見てブンブンと首を横に振られたのを確認した後、息子(だよね?)に叱りつけるように尋ねた。


「気のせいだよ!

 ストレスが溜まっているから誰かを責めたくなる気持ちは分かるけど。

 そんな退魔協会なんて怪しげな連中の言う事を信じて俺を疑うの??」

 苦し紛れなのか本気なのか知らないが、泰斗とやらがアホな事を言い出した。


 呪師に接触して呪詛の依頼をした癖に、退魔協会を『怪しげな連中』って呼ぶの??


 何を言っているんだか。


 依頼主も似たような事を思ったのか、呆れたように溜め息を吐いて、此方を見た。

「もう良いわ、呪詛を返していただける?」


「はい」

 呪詛返しは本人に触れている方が返しやすいんだけど、これだけ近距離だったら魔力を伸ばして呪詛をプチッと依頼主から切り離して返すのは難しくない。


 呪詛を返した次の瞬間、依頼主がふうっと大きく息を吐いてから腕を伸ばして気持ち良さげに伸びをした。

 呪詛を返された方はがっくり膝をつき、ポタポタと顔から汗を滴らせ始める。

 シャツやズボンもあっという間に汗で濡れ始めているね〜。


 あれだけ汗をかく呪詛を掛けたんだから、返される可能性を考えて、汗をかいても問題ない服装をしておくべきだったんじゃない?

 股が汗で濡れて、お漏らししたかのように見えてきてるよ?


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― 新着の感想 ―
呪詛を返されたらどうなるか説明を受けていなかったのか 呪詛だと気づかれないと思ったのか
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