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ひげ
家の中に猫のひげが落ちていた。
うちの猫のひげは根本が黒っぽく、それ以外は白い。根元から先まで白いのもある。
でも、落ちていた見慣れないこの猫ひげは、金色をしていた。
「一本だけ違う色のひげが生えてた?でも、こんな色だったら気が付くはず」
私は首をひねった。
猫のひげを取っておく習慣はなかったが、珍しい色のひげを私は白い紙に包んで取っておいた。
ある曇りの蒸し暑い日、部屋の中に金色の猫のひげが落ちていた。
「2本目?」
もう1本あるし、もういいかと何気なく窓を開けて庭にすてると、そのひげはそのまま空の方に飛んでいき、あっという間に大きくなって雲の中へ消えていった。
白い紙に包んだはずのひげもいつの間にか消えていた。




