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おじいさん
家のすぐ裏手の山は、うちの土地だ。祖父が生きていたころは、祖父が時折間引いていたが、父も私も普通の会社員でそういう作業をしたことがなかった。
「そろそろ間伐しないとまずいな」
父はどこかへ電話した。数日したある朝、一人のおじいさんが軽トラックに乗ってやってきた。小柄で細いおじいさんが木を切る人らしい。
「あの人、大丈夫なの?」
山へ入っていく、斧をもったおじいさんを見送りながら父に聞くと、父も困惑していた。
「知り合いの会社に電話したんだ。すごい人だからって言ってたけど……」
チェーンソーすら持ってない人を寄こされたのかと、父は怒っていた。
会社に行き、帰ってくると山がすっきりしていた。ちょうど山からおじいさんが下りてきて、
「切った木の処理は明日、別な奴らがくるよ」
と言って帰っていった。私の少し後に帰ってきた父も、呆然と山を見つめた。
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