95話 帰還後の調査報告!なのです!!
「全員無事に帰ってきてくれてよかったよ」
「はい、司令官にお見せしたいものが」
数時間後。
司令官室にて。
「ふむ……」
司令官が資料と映像を確認しながら、集中している。
「なるほど、これはたしかに危険な存在だ」
「はい。今回の任務は調査任務でしたので、撤退を優先しました」
「あぁ、いい判断だ。それに、あのエネルギアと戦えば、今よりも消費が多く、損傷も大きかったはずだ」
司令官がそう言う。
「長門の主砲、か……。それにこいつは未発見のエネルギア……よく戻ってきたな」
司令官は、一緒に来ていた潜水娘たちに向かって言う。
「はい! なのです」
「あぁ、あの主砲をまともに受けずに生還し、情報を持ち帰ったこと、称賛に値する」
「褒~め~ら~れ~た~~」
U-ハイドラが嬉しそうに声を上げる。
「よかったね、U-ハイドラ」
よなぐにが笑う。
「うん~~」
司令官は、そんな二人を見たあと、再び資料へ視線を戻した。
「それと、ずいほう」
「はいなの」
「あなたのドローンによる観察も非常に重要だったわ」
「えへへ……なの」
「巨大エネルギアの背中にある隙間を発見し、そこから主砲へエネルギーが流れていることまで確認できた。あの情報がなければ、撤退することも難しかったでしょう」
「ありがとうございます、なの」
司令官は続けて、アイオワを見る。
「そして、アイオワ」
「はい」
「あの隙間へ魚雷を命中させた判断も見事だった」
「ありがとうございます」
「あなたの魚雷攻撃によって、エネルギアの動きが一時的に止まった。おかげで全員が撤退できた」
アイオワは少し嬉しそうに微笑む。
「みんなを守ることができて、よかったです」
「それだけじゃないわ」
司令官は湊へ視線を向けた。
「湊」
「はい」
「君の判断も正しかった」
「……ありがとうございます」
「あのエネルギアは、今の私たちにとって未知の存在よ。それに、まともに戦い続けていれば、燃料も弾薬も消費する。何より、潜水娘たちが大きな損傷を受ける可能性が高かった」
司令官は資料を閉じる。
「だから、調査を終えた時点で撤退を選択したのは正しい判断だった」
湊は小さく頷いた。
今回の任務は、敵を倒すためのものではない。
必要な情報を持ち帰り、全員が無事に帰還する。
それが、今回の任務だった。
「今回の任務は、成功と判断します」
司令官の言葉に、みきしおたちの表情が明るくなる。
「やったのです!」
「よかったですね!」
「帰ってきたかいがあった~~」
「ふふっ」
「……でも」
司令官の声で、部屋が静かになる。
「まだ、分からないことは多い」
司令官が映像を表示する。
そこには、巨大なエネルギアの姿が映っていた。
「なぜ、あのエネルギアが沈没した教育施設の地下にいたのか」
次に、背中に取り付けられた巨大な主砲が映る。
「なぜ、戦艦長門の主砲を持っているのか」
最後に、背中の小さな隙間が拡大される。
「そして、この隙間の正体が何なのか」
「……まだ何も分かっていないんですね」
湊が呟く。
「ええ」
司令官は頷いた。
「今回分かったのは、あれが非常に危険な存在だということ。そして、あの隙間を攻撃すれば、一時的に動きを止められる可能性があるということだけ」
「なるほど……」
湊は映像を見つめる。
あれほど巨大なエネルギア。
それが、なぜあの場所にいたのか。
まだ謎は残っている。
「今後、追加の調査が必要になるでしょう」
「はい」
湊が頷く。
「その時は、今回のデータが役に立つはずです」
「その通りよ」
司令官は微笑んだ。
「今日はもう休みなさい。全員、よく頑張ったわ」
「はい! なのです!」
七人が元気よく返事をする。
こうして、沈没した教育施設の調査任務は終わった。
敵を撃破したわけではない。
それでも、全員が無事に帰還し、貴重な情報を持ち帰ることができた。
その意味で、この任務は確かな成功だった。
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次回もお楽しみに




