91話 驚異と戦闘!なのです!!④
まばゆい光が、巨大な砲身の奥で膨れ上がる。
(来るぞ! 全員、もっと散開!!)
「はいっ!」
「了解なのです!」
「分かったわ!」
「了解~~!」
「了解です!」
「はい!」
「分かったの!」
みきしおたちは、もう一度、一斉にそれぞれの方向へ移動する。
次の瞬間――。
ズドォォォォォン!!!
巨大な砲撃が海中を走った。
砲弾が先ほどまでみきしおたちがいた場所を通り抜け、海底へと突き刺さる。
ドゴォォォォン!!!
海底が大きくえぐられ、砂や岩が一気に舞い上がった。
「す、すごい威力なのです……!」
「まともに受けたら、ただじゃ済まないわね」
「だから、当たらないようにするの」
ずいほうは、ドローンの映像を確認していた。
巨大なエネルギアは、砲撃を終えても動きを止めない。
その身体がゆっくりとこちらへ向きを変えていく。
(よし……今だ)
湊が全員へ指示を出す。
(みきしお、てんりゅう、よなぐに、くろしお。お前たちは正面から攻撃して、あいつの注意を引いてくれ)
「了解なのです!」
「分かったわ」
「はいっ!」
「任せてください! です」
(U-ハイドラとアイオワは、その後ろから援護。ずいほうはドローンを使って、あの隙間を監視してくれ)
「了解~~」
「はい♪」
「分かったの!」
全員が、それぞれの位置へ移動する。
「でも、どうやってあの隙間を狙うの?」
よなぐにが尋ねる。
(まだ決めていない)
「えっ?」
(まずは、あいつの動きを止める必要がある。隙間が弱点なのかも、まだ分からないからな)
湊は巨大なエネルギアを見つめる。
(だから、ずいほう。エネルギーの流れをできるだけ詳しく見てくれ)
「了解なの」
ずいほうのドローンが、再び巨大な背中へ近づいていく。
小さな隙間。
そこから漏れる淡い光。
そして、その光は主砲が動くたびに強くなっていた。
「……やっぱり、動いているの」
ずいほうが呟く。
(何か分かったか?)
「まだ分からないの。でも、主砲へ向かって光が流れているのは間違いないの」
(そうか)
その時、巨大なエネルギアがこちらへ向かって動き始めた。
「来るのです!」
(予定通りだ! 全員、攻撃開始!)
「水核魚雷、てー!! なのです!」
「私ももう一度やるわ!」
「いきます!」
「了解です!」
複数の魚雷が一斉に放たれる。
巨大なエネルギアへ向かって、魚雷が海中を進んでいく。
ドォン! ドォン! ドォン!
爆発が連続して起こる。
だが――。
「やっぱり、効いてない……です!」
くろしおが叫ぶ。
(構わない! そのまま動き続けろ!)
みきしおたちは攻撃を続けながら、巨大なエネルギアの周囲を移動する。
巨大な身体が、みきしおたちを追うように動く。
「こっちを見ているのです!」
「作戦通りね!」
(ずいほう、今だ!)
「了解なの!」
ドローンが巨大な背中へ近づく。
隙間の奥から、再び光が流れ始めた。
「……光が、強くなっているの」
その瞬間――。
巨大なエネルギアの身体が、ぴたりと止まった。
「止まった!?」
(違う!)
湊が叫ぶ。
(主砲を撃つ準備だ!)
巨大な砲身が、ゆっくりと動き始める。
そして、その砲身は――。
ずいほうのドローンがいる方向へ向き始めた。
「ドローンが狙われてるの!」
(ずいほう、すぐに離れろ!)
「分かったの!」
ドローンが急速に後退する。
巨大な砲身の奥で、再び光が膨れ上がっていく。
(全員、次の攻撃に備えろ!)
みきしおたちは、再び散開する。
そして湊は、画面に映る巨大なエネルギアを見つめた。
(……この攻撃を避ければ、もう一度だけ隙間を狙える)
撤退のための作戦は、まだ始まったばかりだった。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




