90話 驚異と戦闘!なのです!!③
ズドォォォォン!!!
巨大な砲撃が海底を揺らす。
「みんな、避けるのです!!」
みきしおたちは、それぞれ別の方向へ散開する。
砲弾が海底へ突き刺さり、大きな爆発が起こった。
(全員、無事か!?)
湊が確認する。
「無事なのです!」
「こっちも大丈夫です!」
「問題ないわ」
「はいっ」
「私も大丈夫~~」
「はい♪」
次々と返事が返ってくる。
その中で、ずいほうがドローンの映像を確認していた。
「……やっぱり、あそこなの」
ずいほうが見つめているのは、巨大なエネルギアの背中。
そこには、先ほど確認した小さな隙間があった。
「整備士さん。あの隙間……もう一度、確認したいの」
(分かった。ドローンを近づけてくれ)
「了解なの」
ずいほうのドローンが、ゆっくりと巨大なエネルギアへ近づいていく。
海水の向こうに映し出されるのは、巨大な背中。
そこには、装甲に覆われた身体には似つかわしくない、小さな隙間があった。
「もっと近づくの」
ずいほうがドローンを操作する。
画面に映る隙間が、少しずつ大きくなっていく。
「……見えたのです」
みきしおも画面を覗き込む。
「何かあるの?」
「光……なのです」
隙間の奥から、淡い光が漏れている。
その光は一定ではなかった。
まるで何かが流れているように、明滅を繰り返している。
(エネルギーの流れか?)
湊が尋ねる。
「たぶん、そうなの。でも……」
ずいほうが少し考える。
「この先が、どこにつながっているのかは分からないの」
その時だった。
巨大なエネルギアの身体が、大きく動いた。
「動いたのです!」
みきしおが叫ぶ。
「ドローン、離れたほうがいい!」
湊の指示で、ずいほうがドローンを後退させる。
巨大な身体がこちらへ向きを変える。
背中に取り付けられた主砲も、ゆっくりと動き始めた。
「また撃つ気っ!?」
よなぐにが身構える。
(待て)
湊は画面を見つめた。
先ほどまで光っていた隙間。
そこから流れていた光が、主砲の動きに合わせるように強くなっている。
(……やっぱり、関係がある)
「どういうことなの?」
ずいほうが尋ねる。
(あの隙間からエネルギーが流れている。もしかすると、あの主砲を動かすための経路かもしれない)
「じゃあ、そこを攻撃すれば……です」
くろしおが呟く。
(分からない。でも、試す価値はある)
湊は全員を見る。
(ただし、目的は撃破じゃない)
「……前に言っていた通り……撤退するための隙を作るのですね」
アイオワが言う。
(そうだ。あいつを倒す必要はない。あの隙間を利用して、一瞬でも動きを止められればいい)
全員が頷く。
巨大な主砲が、こちらへ向けられる。
再び、その砲身の奥へ光が集まり始めた。
(作戦開始だ。全員、俺の指示に合わせて動くぞ!)
「了解なのです!」
「分かったわ!」
「了解~~」
「分かりました! です」
「はいっ」
「了解なの!」
「はい!」
巨大な砲身が、完全にこちらを向いた。
そして――。
その奥で、まばゆい光が膨れ上がった。
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