89話 驚異と戦闘!なのです!!②
「……来ます!」
アイオワが叫ぶ。
巨大エネルギアの主砲が、ゆっくりと動いた。
「みんな、散開するのです!」
みきしおの声に合わせ、潜水娘たちがそれぞれ別の方向へ移動する。
その直後――。
ドォォォォォン!!
巨大な砲撃が放たれた。
「きゃあっ!」
よなぐにが慌てて回避する。
着弾した海底が大きく吹き飛び、周囲の海水が激しく揺れた。
「……なんて威力なの」
ずいほうが呟く。
(全員、無事か!?)
「大丈夫なのです!」
「私も大丈夫です!」
「こっちも~~」
次々と返事が返ってくる。
(よし……なら、反撃するぞ!)
「「「「「「「はい!」」」」」」」
「水核魚雷、てー!! なのです!」
「えぇ! 行くわ!」
「やるよ~~」
みんなの魚雷発射管から小さな蓋が開き、太い鉛筆サイズの魚雷【水核魚雷】が発射された。
大きな爆発音と共に、海底が揺れる。
「どうなのです?」
「お~~?」
「無傷……」
(……正面から攻撃しても駄目のようだ。弱点を探そう)
「了解です」
「はいっ!」
「水中ドローンで探してみるの」
「わたしも、ソナー以外でお役に……」
(アイオワ、おまえの攻撃手段はアメリカ製の魚雷だ。あの国は火力に力を入れている。攻撃は取っておいてくれ)
「はい!」
(目視でいい。何か探ってくれ。無理ならみんなの手助けを頼む)
「はい♪ 任されました!」
アイオワが頷く。
「しゃるるるるるるる……」
そのときだった。
巨大エネルギアが、低い唸り声を上げる。
「……?」
みきしおが巨大エネルギアを見る。
「しゃるるるるるる……」
再び、不気味な音が響く。
そして――。
ギギギギ……。
巨大エネルギアの背中に取り付けられた主砲が、ゆっくりと動き始めた。
「……また主砲なのです!?」
みきしおが叫ぶ。
「まずいの……」
ずいほうもドローンを操作しながら、巨大エネルギアを見つめる。
「全員、警戒してください!」
よなぐにが叫ぶ。
(もう一度、散開! 砲撃に備えろ!)
湊の指示が響く。
「了解なのです!」
潜水娘たちが再び、それぞれ別の方向へ移動する。
その間にも、巨大な主砲はゆっくりと向きを変えていく。
「……待って」
ずいほうが突然呟いた。
「どうしたの?」
くろしおが尋ねる。
「ドローンの映像に……何か変なのが映っているの」
ずいほうが映像を拡大する。
巨大エネルギアの背中。
その装甲の一部に、小さな隙間があった。
そこから、淡い光が流れ込んでいる。
「……エネルギーが、あそこに集まっているの」
(弱点か?)
「まだ分からないの」
ずいほうが答える。
そのとき――。
アイオワが声を上げた。
「主砲、発射準備に入っています!」
「……!」
巨大な砲身の奥に、再びまばゆい光が集まり始める。
(全員、回避!)
湊の声が響いた。
そして――。
巨大な砲撃が、再び放たれようとしていた。
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