82話 調査任務!なのです!!②
「反応、なの?」
「えぇ、少し変な感じが……」
アイオワがそう言い、湊が口を開く。
(ずいほう、念のため、水中ドローンを発艦してくれ)
「わかったの」
ずいほうはそう言い、艤装のカタパルトから水中ドローンを出し、
「偵察機、発艦なの」
発艦させた。
(よし、そのまま、周りを探索してくれ)
「了解なの」
水中ドローンは、沈没した学業施設の周囲をゆっくりと飛び回っていく。
「……」
ずいほうは、自分の艤装から送られてくる映像を見つめていた。
「どうですか、ずいほう?」
アイオワが尋ねる。
「まだ、よく分からないの……。でも、少しずつ反応が強くなっているの」
「反応が強くなっている?」
湊が聞き返す。
「うん。あっちの方なの」
ずいほうが、ドローンの向かっている方向を示す。
(みんな、そのまま反応の場所を確認してくれ)
「了解!」
みきしおたちも、その方向へゆっくり進んでいく。
しばらくすると、水中ドローンが建物の側面に近づいた。
「……あ」
くろしおが声を漏らす。
「何か見つけたの?」
「はい。あそこに、大きな扉があります!」
海水に覆われた建物の壁。
そこには、他の場所とは違う頑丈そうな扉が残されていた。
「入口でしょうか?」
よなぐにが尋ねる。
(その可能性はあるな。ずいほう、反応はどうだ?)
「……ここなの」
ずいほうが静かに答える。
その瞬間。
水中ドローンの画面に、小さな光が映った。
「反応が、一瞬だけ強くなりました」
アイオワが告げる。
湊は画面を見つめた。
(……どうやら、あの扉の向こうに何かあるみたいだな)
海底に沈んだ施設の扉は、長い年月を経てもなお、固く閉ざされたままだった。
「……この扉、かなり頑丈ですね」
くろしおが扉の表面を確認する。
「長い間、海の中にあったはずなのに……完全には壊れていません」
(無理に開ける必要はない。まず周囲を調べよう)
「了解です!」
よなぐにも扉の周辺へ移動する。
「こちらには、大きな破損はありません」
「アイオワ、内部の反応は?」
「……まだあります」
アイオワはソナーの表示を見つめた。
「ですが、何なのかまでは分かりません」
(そうか……)
湊は少し考える。
(ずいほう、ドローンを扉の周囲に回してくれ)
「分かったの」
水中ドローンが扉の横をゆっくりと進んでいく。
「……あ」
ずいほうが小さく声を漏らした。
「どうしたの?」
てんりゅうが聞く。
「扉の横に、何か書いてあるの」
ドローンのカメラが、海水と藻に覆われた壁面を映し出す。
そこには、かすかに施設名を示す文字が残されていた。
「これは……」
アイオワが画面を見つめる。
「施設の管理区画を示すものかもしれません」
(なるほど。ということは、ここはただの出入口じゃない可能性があるな)
「整備士さん」
ずいほうが突然、声を上げた。
「反応……少し強くなったの」
「え?」
その瞬間。
ドン……
海底に沈んだ扉の向こうから、小さな振動が伝わってきた。
「……今の、何ですか?」
よなぐにが不安そうに尋ねる。
湊は画面を見つめた。
(……みんな、警戒してくれ)
沈没した学業施設の奥で、何かが動いた。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




