75話 帰ってからのたのしみ!なのです!!②
休憩スペースのテーブルの上には、みんなが都市で買ってきたものが並べられていた。
「それじゃあ、順番に見せていこうか」
湊がそう言うと、みきしおが一番に手を挙げる。
「私からなのです!」
袋の中から取り出したのは、服屋で買った新しい服だった。
「これなのです!」
「おぉ、いいじゃないか」
「かわいいでしょう?」
「えぇ、とても似合っていました」
アイオワが微笑む。
「あと、これも買ったのです!」
みきしおは小さな髪飾りも取り出した。
「それも似合ってるわね」
てんりゅうが頷く。
「えへへ、いっぱい選んだのです♪」
「使いすぎてないだろうな?」
湊が尋ねる。
「だ、大丈夫なのです!」
「その間、少しだけ間があったな」
「……大丈夫なのです!」
みきしおは笑ってごまかした。
「次は私ね」
てんりゅうが袋から取り出したのは、落ち着いた色のバッグだった。
「普段使えるものが欲しかったの」
「実用的ですね」
「そうでしょう?」
アイオワが頷く。
「私も、いくつか買いました」
そう言ってアイオワが取り出したのは、街で見つけた小さな雑貨だった。
「それ、何に使うの?」
よなぐにが興味深そうに尋ねる。
「小物を入れておくものです。基地でも使えそうだと思って」
「なるほど……」
「私もこれです!」
よなぐには小さな菓子の袋を取り出した。
「お土産にしたくて買いました」
「おいしそうなのです!」
みきしおが身を乗り出す。
「あとでみんなで食べましょうか」
「賛成なのです!」
よなぐには嬉しそうに頷いた。
「次は私です!」
くろしおは、両手で少し大きな袋を抱えていた。
「そんなに買ったの?」
てんりゅうが驚く。
「工具です!」
袋から出てきたのは、新しい工具だった。
「わぁ……」
湊も思わず目を向ける。
「これは使いやすそうだな」
「でしょう!」
くろしおが嬉しそうに笑う。
「これで整備がもっとできます!」
「遠足で工具を買う潜水娘、か……」
湊は苦笑した。
「大事な買い物です!」
「まぁ、くろしおらしいな」
「次は~私~~」
U-ハイドラがのんびりと袋を持ち上げる。
中から出てきたのは、あの市場で買った干物だった。
「やっぱりそれか」
「うん~~。おいしそうだったから~~」
「本当に好きなのね」
てんりゅうが呆れながら笑う。
「これを~お部屋で食べる~~」
「そうですか」
アイオワも微笑む。
「最後は……私なの」
ずいほうが、小さな袋を取り出した。
「何を買ったの?」
みきしおが覗き込む。
「少しだけなの」
ずいほうが袋から取り出したのは、小さな食材だった。
「これは?」
湊が尋ねる。
「……あとで、使うの」
「何か作るのか?」
「うん……たぶん、なの」
ずいほうはそう言って、袋を大切そうにしまった。
「楽しみなのです!」
みきしおが笑う。
「何を作るのか、私も気になります」
よなぐにも嬉しそうに言った。
「それは……そのうち、なの」
ずいほうは小さく笑った。
みんなが買ってきたものを見せ終える。
テーブルの上には、服や雑貨、工具、お菓子、干物など、さまざまな物が並んでいた。
湊はそれを眺める。
「こうして見ると、結構買ったな」
「遠足ですから!」
よなぐにが笑う。
「そうですね」
アイオワも頷く。
今日はもう任務もない。
急いで海へ向かう必要もない。
ただみんなで買ってきたものを眺めながら、ゆっくり過ごす。
第四ドックには、穏やかな時間が流れていた。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




