66話 みんなと遠足!なのです!!④
商業区へ入った私たちは、たくさんの店が並ぶ大通りを歩いていた。
「わぁ……! お店がいっぱいなのです!」
みきしおが左右を見回しながら、楽しそうに歩いている。
「まずは服を見に行きましょう」
てんりゅうが近くの店を指差した。
「私たち、今の服しか持っていないものね」
「そうですね。先ほども言いましたが、今後も都市へ来ることがあるなら、何着か持っていた方が良いと思います」
アイオワも頷く。
「じゃあ、最初は服屋か」
湊がそう言うと、みんなは店の中へ入っていった。
「いらっしゃいませ」
店員が笑顔で迎えてくれる。
店内には、さまざまな服が並んでいた。
「すごいの……」
ずいほうが服を眺めながら呟く。
「これなんてどうです?」
アイオワが一着の服を手に取る。
「私に似合うでしょうか?」
「似合うんじゃないか?」
湊が答えると、アイオワは嬉しそうに微笑んだ。
「ありがとうございます」
「みきしお、これなんてどう?」
てんりゅうが服を見せる。
「かわいい! これ着てみたい!」
「じゃあ、試着してきたら?」
「はーい! なのです」
みきしおが服を持って試着室へ向かう。
「私はこれが気になる、です」
くろしおは、少し丈夫そうな上着を手に取った。
「工作するときに動きやすそうです!」
「それ、服を選ぶ基準なの?」
よなぐにが疑問に思う。
「相変わらずね……」
てんりゅうが呆れながら笑う。
その横では、よなぐにが服を手に取っては戻し、また別の服を見ていた。
「すごいですね、くろしおさん。私はどれにしたらいいのか、迷います……」
「よなぐに~、これなんてどう~~?」
U-ハイドラがのんびりと一着を差し出す。
「わぁ……可愛いです」
「でしょ~~」
「U-ハイドラさんは、こういう服を選ぶのが得意なんですか?」
「ううん~~、なんとなく~~」
「なんとなくなんですか……」
よなぐには苦笑した。
少しして、試着室からみきしおが出てくる。
「どう? 似合ってるのです?」
「似合ってるです!」
くろしおが嬉しそうに答える。
「悪くないわね」
てんりゅうも頷いた。
「とても似合っています」
アイオワも微笑む。
みきしおは満足そうに笑った。
「じゃあ、これにするのです!」
「財布と相談してからな」
「はーい……」
みきしおが少しだけしょんぼりする。
湊はそんなみんなを見ながら、小さく笑った。
任務の時とは違う、穏やかな時間。
今日は戦うためではない。
ただ、みんなで街を歩き、好きなものを探す。
そんな一日も、悪くなかった。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




