60話 深海遺跡の調査!なのです!!⑩
第四ドック。
七人は無事に帰還し、出撃ゲートをくぐって整備区画へ入った。
「ただいまです!」
くろしおが元気よく声を上げる。
「おかえり」
整備士『湊』の声が返ってくる。
湊は七人のもとへ向かいながら、スマート・バイザーに表示されたデータを確認していた。
「みんな、お疲れ様。まずは装備を外して、順番に状態を確認するぞ」
「はーい!」
みきしおが返事をする。
「今回は結構動いたからね」
てんりゅうも自分の艤装を確認する。
「多少の傷はあるけど、問題なさそう」
「私も大丈夫です」
よなぐにが小さな艤装を確認する。
U-ハイドラは、回収したハイドロ・コアのケースを整備員へ渡した。
「これ~、今回~回収したもの~」
「ありがとうございます。すぐに保管庫へ移します」
ずいほうは、回収した水中ドローンを一機ずつ確認していた。
「みんな、よく頑張ってくれたの」
そして最後に、アイオワへ湊が近づく。
「アイオワ、初任務はどうだった?」
「はい」
アイオワは少し考えてから答えた。
「とても勉強になりました」
「遺跡の調査も、エネルギアとの戦闘も……一人では何もできませんでした」
「ですが、皆さんと一緒なら、もっとできると思うのです」
みきしおが笑顔になる。
「そうそう! 仲間なんだから、一緒に頑張ればいいの!」
「そうですね」
アイオワも笑った。
湊はその様子を見ながら頷く。
「今回の任務で、みんなとの連携も問題なさそうだな」
スマート・バイザーへ、司令官から通信が入る。
『湊、聞こえるか』
「はい」
『任務の報告を受けた。深海遺跡の調査、資源の回収、そしてエネルギアとの交戦。全て確認している』
『特に、アイオワの初任務としては十分な成果だ』
「ありがとうございます」
『アイオワには、これからも第四ドックで経験を積んでもらう』
アイオワはその言葉を聞くと、少し嬉しそうに笑った。
「これからも……よろしくお願いするのです」
みきしおがすぐに返す。
「こちらこそ!」
「よろしく」
「うん~」
「もちろんです!」
「一緒に頑張るです!」
「よろしく……なの」
「はい!」
七人の声が第四ドックに響く。
今回の任務で、アイオワは第四ドックの仲間として初めて海へ出た。
まだ分からないことも多い。
それでも、共に戦い、共に帰ってきた。
湊は整備記録を保存し、静かに息を吐いた。
「これで、今回の任務は完了だ」
深海遺跡で見つかったもの。
ずいほうが見せた不可解な反応。
そして、最近増え続けているエネルギア。
まだ分からないことは多い。
だが、それらを知るための時間は、これからも続いていく。
第四ドックには、いつもの日常が戻っていた。
しかし、その日常のすぐそばでは、新たな時代が静かに動き始めていた。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




